アールテック・ウエノ Media-IRフェア(日本インタビュ新聞社)

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アールテック・ウエノ

【事業】

 同社は、医薬品の研究開発事業、医薬品の製造・販売事業、医薬品の研究開発支援及び受託製造サービス事業の3事業を展開している。
医薬品の研究開発事業では、将来の収益源となる新薬を開発する創薬事業を行っている。主に、眼科、皮膚科領域であるが、中でもアンメット・メディカル・ニーズ領域、オーファンドラッグ(希少疾病医薬品)領域、生活改善薬(アンチエイジング)領域での新薬開発を行っている。
 医薬品の製造・販売事業としては、緑内障治療薬のレスキュラ(R)点眼液の製造・販売事業を行っており、日本全国の病院や調剤薬局に販売を促進している。
 医薬品の研究開発支援及び受託製造サービス事業では、慢性特発性便秘症および便秘型過敏性腸症候群の治療薬であるAMITIZA(R)カプセルの受託製造事業と他社の開発支援事業を行っている。



安定した収益を確保した上で積極的な新薬開発、財務内容も優秀

 創薬ベンチャー企業であるが、既にレスキュラ(R)点眼液の製造・販売事業とAMITIZA(R)カプセルの受託製造事業で安定的な収益を確保していることから、業績は安定している。また、新薬を開発するには10年以上もかかり、その間に使う費用は200億円から300億円とも言われているが、同社では、化合物の有効性が確認できるフェーズU前期試験までを自社で行い、その後は開発中の化合物の開発権または商業化権等をグローバルな製薬企業へライセンスアウトする方針をとっている。まず契約締結時に契約一時金を受領する。次に譲渡している化合物の開発が一定程度進むたびにマイルストーンを受領し、開発リスクを軽減しつつ、早期に収益化を図っている。また、製品発売後にも売上目標達成時にマイルストーンを受領することに加え、販売額の一定比率をロイヤリティ収入として受領する方針をとっており、中長期的な視点でも収益機会に恵まれている。そのため、一般的な創薬ベンチャー企業と異なり、財務体質が強固といえる。

アールテック・ウエノ:レスキュラ(R)は下半期に米国での再上場を見込む

■第2四半期累計業績はほぼ計画通り
 アールテック・ウエノ<4573>(JQS)の第2四半期累計業績は、売上高18億33百万円(前年同期比2.1%減)、営業利益3億6百万円(同44.4%減)、経常利益3億2百万円(同44.8%減)、純利益2億10百万円(同40.1%減)と減収大幅減益となっている。減益の主な要因は研究開発費が4億84百万円となり前年同期と比べ1億66百万円増加したためである。

 セグメント別の売上高を見ると、医薬品の製造販売事業は17億38百万円となっている。内訳は、レスキュラ(R)6億57百万円(同17.4%減)、AMITIZA(R)10億80百万円(同3.9%増)。医薬品の研究開発支援サービス事業は94百万円(同154.0%増)と大幅増収。

 通期計画に対する進捗率は、レスキュラ(R)33.9%、AMITIZA(R)46.3%、医薬品研究開発支援サービス56.4%となっている。レスキュラ(R)、AMITIZA(R)の進捗率が低い。しかし、レスキュラ(R)については、下半期に米国での再上場を見込んでいることから、売上の拡大が予想される。また、AMITIZA(R)についても、下期で日本の販売が承認されていることから受託製造による売上の拡大が見込まれている。そのため、同社ではほぼ計画通りに推移していると見ている。

 バランスシートの資産合計は、88億9百万円(前期比5億20百万円減)となっている。内訳は、流動資産72億32百万円(同3百万円減)、固定資産15億77百万円(同5億17百万円減)。固定資産の減少要因は、米国のスキャンポ社の株価評価額が5億51百万円減少したことによる。負債合計は11億42百万円(同91百万円減)、純資産は76億66百万円(同4億28百万円減)。その結果、自己資本比率は86.8%と0.2ポイント改善している。

 今期通期の業績予想は、売上高44億32百万円(前期比9.4%増)、営業利益6億18百万円(同41.9%減)、経常利益6億23百万円(同41.9%減)、純利益4億5百万円(同40.4%減)と増収ながら研究開発費が増加するため減益を見込んでいる。

■短期間での成長が見込まれるAMITIZA(R)カプセルの受託事業

 その様な状況の中で、代表取締役社長眞島行彦氏は今後の成長戦略について説明を行った。

 最も短期間での成長が見込まれるのがAMITIZA(R)カプセルの受託事業である。スキャンポ社が、今年6月に日本での製造販売承認を取得したのに続き、9月には英国での製造販売承認を取得したことから、米国、EU地域、日本・アジア・オセアニア地域における独占的製造供給権を保有しているアールテック・ウエノの受託製造売上高の増加が見込める。

 今年10月30日付の薬事日報の電子版で、米国スキャンポ社の上野隆司CEOは、「ようやく米日欧の事業体制が整ったことから、慢性特発性便秘症治療薬AMITIZA(R)のグローバル展開に乗り出し、世界全体ではピーク時で年間売上高500億円、国内では100億円以上の売上が期待できる。そのため、国内第1号製品であるAMITIZA(R)の大型化を目指す。」と語っている。その後、欧州全域での販売体制を構築するために大きな投資が必要になるため、前段階として英国を皮切りに、販売エリアを順次拡大していく計画。

 この様に、AMITIZA(R)の受託事業の拡大に伴い、同社の売上高予想も、13年3月期の44億30百万円から、徐々に拡大し、19年3月期には60億円近くまで伸びるとみている。

■世界初の網膜色素変性治療薬オキュセバ(TM)が売上拡大に寄与すると予想される

 更に、創薬事業では、来期第3相臨床試験が行われる世界初の網膜色素変性治療薬オキュセバ(TM)(0.15%ウノプロストン)UF−021が今後売上拡大に寄与すると期待されている。もし、薬事承認が計画通りに進むと2016年から売上が見込める。この薬を必要とする患者数は、世界で100万人を超えている。日本でも約3万人の患者がいると見られている。しかも、日本での視覚障害原因の第3位が網膜色素変性であるため、患者の会からの早期開発、販売の要望書が2010年8月31日付で、当時の長妻 昭厚生労働大臣に提出されている。

 網膜色素変性治療薬オキュセバ(TM)の薬事承認が2016年に得られると、世界初の治療薬であることから、国内で年間20億円以上の売上が見込めるとしている。また、海外市場規模は約500億円と見ていることから、海外販売も視野に入れている。

■ドライアイ治療薬は15年のライセンス取得を目指す

 オキュセバ(TM)に続くのが、同社のドライアイ治療薬の遺伝子組換え人血清アルブミン製剤(RU−101)。来期米国で第1・2相臨床試験の開始に入り、有効性・安全性データを取得した後、2015年でのライセンス取得を目指している。この治療薬も世界初の生物製剤によるドライアイの治療薬である。

 市場規模は、世界で1,500億円あると見られている。過去5年間でドライアイ市場は急拡大し、約2倍に成長している。今後も年率10%の成長が見込まれている。

 現在治療薬としてあるのが、「抗炎症薬」、「保湿/水分補給薬」、「ムチン/水分分泌促進点眼液」の3種類。日本で承認されているのは、保湿/水分補給薬としてヒアルロン酸ナトリウムが処方箋薬として認められている。また、ムチン/水分分泌促進点眼液も処方箋薬として認められている。

 この様な状況で、同社が手掛けている遺伝子組換え人血清アルブミン製剤(RU−101)は、保湿、ムチン分泌による上皮保護、抗炎症と3つの効能を持つことから第4のドライアイ治療薬として優れた効果を持つと期待されている。

 以上の成長戦略による今後の売上拡大の計画は、AMITIZA(R)の受託事業の拡大に伴い2016年までに55億円を目指し、その後3年間で網膜色素変性治療薬オキュセバ(TM)の売上が積みあげられ、2019年には80億円近くまで伸びると見ている。更に、その後、ドライアイ治療薬の遺伝子組換え人血清アルブミン製剤(RU−101)の売上が加わることから今後急成長を見込んでいる。



アールテック・ウエノ<4573>(JQS)

 今期(13年3月期)の業績(非連結)見通しについては2月12日に増額修正している。売上高は1億61百万円増額して前期比13.3%増の45億94百万円、営業利益は1億79百万円増額して同25.0%減の7億97百万円、経常利益は2億27百万円増額して同20.7%減の8億51百万円、純利益は1億25百万円増額して同22.0%減の5億30百万円の見込みである。レスキュラ点眼薬が薬価改定の影響を受けるが、アミティーザの日米での販売が想定以上の増収となることに加えて、研究開発費が想定を下回るため前回予想に比べて減益幅が縮小する模様だ。また配当についても前回予想から1000円増額して年間3000円(期末一括)とした。

 米スキャンポ社はアミティーザに関して、日本と欧州での販売承認を取得するとともに、米国では追加新薬の承認を受けている。販売地域や適応の拡大が来期(14年3月期)収益に本格寄与することが期待されるだろう。

 なお1月21日には、開発中のVAP−1阻害剤による糖尿病白内障発症抑制効果の確認について、岩手医科大学と共同研究を実施すると発表した。またウノプロストン(開発コードUF−021)点眼液の網膜色素変性に対する第3相臨床試験について、3月5日に独立行政法人科学技術振興機構の支援によって実施されると発表し、さらに3月13日には症例登録の開始を発表している。

 株価の動きを見ると、2月6日の33万9500円まで上昇した後、目先的な過熱感を強めたため2月18日の18万9000円まで調整したが、足元では30万円台を回復する場面もあり短期調整一巡感を強めている。ウノプロストンが科学技術振興機構の支援を受けることも刺激材料となり、中期的な収益拡大に対する期待感を強める動きだろう。3月14日の終値28万8200円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS5387円79銭で算出)は53倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間3000円で算出)は1.0%近辺、そして実績PBR(前期実績のBPS8万2230円44銭で算出)は3.5倍近辺となる。

 日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインの形で強基調を継続している。2月6日の高値を試す動きであり、上値追いの展開が期待されるだろう。

1989年9月
医薬品の製造販売・研究開発を主たる事業目的に設立
2001年4月
上野製薬株式会社より「レスキュラ(R)点眼液」の製造販売業務を継承
2003年4月
上野製薬株式会社医薬品事業部より従業員を移籍
1993年12月
香港に合弁会社を設立。(現京写香港)
2003年6月
ファーマケミカル事業部、医薬品事業部(現 学術企画部)を設立
2004年9月
本社を東京都千代田区ヘ移転
「レスキュラ(R)点眼液」の販売提携先を「藤沢薬品工業(現アステラス製薬株式会社)」から「参天製薬株式会社」へ変更
2004年10月
「武田薬品工業株式会社」及び「Sucampo Pharmaceuticals,Inc.」との3社間で「AMITIZA(R)カプセル」の製造供給契約締結
2005年4月
トランスレーショナル・リサーチ推進室(現 研究開発本部)を設立
2005年9月
三田事業所が米国食品医薬品局(FDA)より「AMITIZA(R)原薬」製造工場の認可を取得
2006年9月
「レスキュラ(R)点眼液」の国内マーケティング強化のため医薬品事業部内に学術グループ(現 学術企画部)を設立
2008年4月
大阪証券取引所「ヘラクレス」市場(現 JASDAQスタンダード)に上場
2008年10月
三田事業所が英国医薬品庁(MHRA)より「AMITIZA(R)原薬」製造工場の認可を取得
2009年2月
「AMITIZA(R)カプセル」の日本・アジア・オセアニア地域へ独占製造供給契約締結
2009年4月
「Sucampo Pharma Americas,Inc.」と「レスキュラ(R)点眼液」の米国及びカナダにおける緑内障及び高眼圧症の販売承認及び販売権の譲渡、関連特許の譲渡、関連特許のライセンス、並びに同製品の独占的な製造供給についての契約締結
2009年8月
眼科・皮膚科事業部、Medical Advisory Bordを設立
2010年5月
三田事業所が米国食品医薬品局(FDA)より「レスキュラ(R)点眼液」製造工場の認可を取得
2011年3月
「Sucampo Manufacturing and Research AG(現 Sucampo AG)」と「ウノプロストン」の日本、中国、台湾、韓国及び北米以外の地域における開発、製造及び商業化権についてのライセンス契約締結
2011年4月
兵庫県神戸市に神戸研究所を開設

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真に求められている
優先度の高い医薬品を開発

代表取締役社長 眞島行彦代表取締役社長 眞島行彦

 慶應義塾大学医学部在籍時から現在まで続く最先端の医療現場での経験、および数多くの基礎研究成果をもとに、アールテック・ウエノにおけるこれまでのMedical Director(メディカルディレクター)としての実績を活かし、今後は会社のトップとして将来を見通す洞察力を持って医療環境や社会環境の急激な変化に迅速に対応してまいります。

 医薬品開発事業においては、医師の目線で医療現場のニーズを的確に判断し、真に医療現場から求められている優先度の高い医薬品を開発してまいります。

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