2008年11月17日
決算情報 Media-IR 日本インタビュ新聞社

UBIC 訴訟支援サ−ビスの売上が前年同期比で3倍超と急増


UBIC<2158>(東マ) 米国は訴訟社会とも言われている。不景気になったら訴訟で儲けようという考えもあり、今後も米国での訴訟は増えそうである。日本企業で米国に進出している企業に関する訴訟件数も増えてきて、今後更に増加すると見ている。しかも、日本とは違い米国では裁判がスタートする前に、訴訟に関する全データをPCから取り出し、提出することが求められる。これが出来なかったら公判に不利に働く可能性がある。したがって、このe−Discoveryを専門的に行っている唯一の日本企業であるUBIC<2158>(東マ)に注目が集まっている。
 11月14日に同社の09年3月期第2四半期決算説明会が開催された。連結業績は、売上高3億8900万円(前年同期比42.4%増)、経常利益△1億1800万円(前年同期△2300万円)、純利益△7100万円(同△1400万円)と大幅増収であったが、人件費等の固定費が増加したことで赤字幅拡大となった。
 売上は大幅増収ではあったものの、当初計画の51.6%の達成率で計画を大幅に下回った。原因は米国の弁護士等の訴訟関係者が7月から9月の間に夏季休暇をとる習慣があり、訴訟の進行ペースが遅れる影響を少なくみてしまったことによる。この影響で、3億6000万円の売上が下期にズレ込むことになった。
 売上の構成比率を見ると、訴訟支援サービス3億1800万円(同210.8%増)、不正調査5500万円(同54.2%減)、ツール販売1100万円(同70.3%減)、その他300万円(同66.3%減)である。売上の81.9%が訴訟支援サービスであることから分かるように、同社では訴訟支援サービスを核として事業運営を行っている。
 訴訟支援サ−ビスの売上が前年同期比で3倍超と急増しているのは、昨年12月に米国子会社を設立し、日本企業をサポートする弁護士事務所が多いサンフランシスコ、ロサンゼルス、シカゴ、ニューヨーク、ワシントンDCに人員を配置し、訴訟マネジメントを司る米国の弁護士事務所への営業、且つ日本企業の訴訟担当者への営業を強化するなど、日米双方からの営業活動を行なった成果によると共に、日本国内でのセミナー開催にも注力し、企業への教育を図った成果でもある。また、訴訟支援サービスの全工程(証拠保全、プロセス、レビュー、プロダクト)を受注できる比率が高まったことから、1件当たりの単価がアップした影響も大きい。
 9月末のe−Discoveryの受注残高は、着手済み(契約締結が完了し、サービス提供が開始されたもの)10件、売上高見込み8億円、受注確実(契約は未締結だが内諾を得ているもの)6件、1億9000万円、交渉中(受託の可能性が高く、今期中の売上高計上を見込んでいるもの)16件、3億1700万円。今期売上高見込みは合わせて13億700万円となる。
 売上高が下期に集中することから、当初12月に予定していた「フォレンジックラボ」(電子証拠作成専用設備)の拡張工事を急いだ結果、10月末より稼動が可能となった。フォレンジックラボの処理能力は現在の4倍強となる見込みであり、解析用ソフトウェア効率化への取り組みを併せると「中期経営計画」達成のために必要な処理能力を現在の事務所で確保したことになる。
 下期の新しい取り組みとして、証拠閲覧サービス事業への進出である。国際訴訟費用の内訳は弁護士費用60%、データハンドリング費用(証拠保全、プロセス、オンライン証拠閲覧ホスティングサービス)10%、証拠閲覧サービス費用30%となっている。現在同社が活動しているのはデータハンドリングの領域である。したがって、更に多くの市場が見込める証拠閲覧サービス事業に進出することで、事業領域の拡大と共に事業拡大が期待される。
 今通期連結業績予想は、売上高16億7300万円(前期比106.5%増)、経常利益2億8500万円(同168.8%増)、純利益1億5200万円(同145.1%増)と大幅増収増益で最高益更新を見込む。
 米国e−Discovery市場は08年には3600億円に迫る規模で、02年の400億円超から急成長している(Sacha Consultingのデータによる)。そのうち日本企業関連の市場規模は約400億円、総件数約550件にのぼることから、同社の未来は明るいといえる。
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