2009年08月28日
決算情報 Media-IR 日本インタビュ新聞社

建設技術研究所:第2四半期業績は当初予想を上回る


■公共投資の縮小が進む中で、技術・価格競争が激化

株式会社建設技術研究所の公式ホームページ 建設コンサル大手の建設技術研究所<9621>(東1)は、19日に今09年12月期第2四半期決算説明会を開催した。
 7月30日に発表しているように、第2四半期連結業績は、売上高177億4300万円(前年同期比4.3%増)、営業利益8億1900万円(同6.0%減)、経常利益8億7900万円(同2.8%減)、純利益4億5000万円(同16.7%減)と増収ながら、減益となった。最終利益の減益幅が大きいのは、前期大阪事務所の移転賠償費を特別利益として計上した影響による。
 しかし当初計画の数値と比較すると、売上高10.8%増、営業利益18.6%増、経常利益18.7%増、純利益15.3%増と全ての指標で計画の数値を上回った。
 同社代表取締役社長大島一哉氏は、「当初予定していた計画数値を上回っているので、まずまずではないかと思う」と第2四半期を振り返った。
 受注高を見ると、単体で135億2800万円(計画値136億円)と計画値を下回ったが、子会社である建設技研インターナショナル16億5000万円(同14億5000万円)、福岡土地区画整理8億3000万円(同7億3000万円)は共に計画値を上回る受注を獲得している。
 第2四半期が計画を上回るペースで推移したが、今通期連結業績予想は、売上高310億(前期比0.6%増)、営業利益11億5000万円(同6.9%減)、経常利益12億5000万円(同6.0%減)、純利益6億5000万円(同8.3%増)と当初発表の数値を据え置いている。
 「前期の決算説明会で、公共投資の縮小が進む中で、技術競争、価格競争もこれから激化すると見ていますと話しましたが、実際その通りに動いています」と大島社長は同社を取り巻く事業環境の説明を始めた。
 同社の業績に大きな影響を与える建設投資は、民間と公共を併せると多いときで年間80兆円を超えていたが、96年を境として減少し続け今年の予想額は44兆円で、前期に続き60年以降で過去最低の数字。また、今期の月毎の受注状況を前期と比較すると、1月、2月の受注は激減したが、3月が大幅に伸びて減少分をカバーした。4月は少し減少したが30億弱でほぼ前期並みであった。ところが5月が大幅に減少し、6月は大幅増となるなど、市場が不透明で見通しが立たない状況。しかも、補正予算の執行も混乱している。例えば、選定方式は発注者によって異なっていて、最低価格を設定するところもあれば、無いところもあり、そのため低価格入札が増大している。
 このような環境の中で、収益を確保するための対応策として、中期経営計画Challenge2011のスタート、人材の採用及び育成、技術競争への対応の3点を掲げている。
 まず、中期経営計画Challenge2011の基本的な目標は、グループで380億円の受注、うち200億円はプロポーザル、品質目標として全地整で業務評定トップ3、収益目標として営業利益率5.5%、人材力向上目標として技術士700名、博士100名、女性技術者採用15%以上を掲げている。
 目標実現には、技術力・総合力を柱とした既存分野での圧倒的優位性を確立する必要がある。そのために人材の採用と育成が不可欠であり、新規・中途採用による技術者の増員と共に育成に関する基本方針に基づいた研修の実施・キャリア形成を図る。
 また、新分野、新市場・新業態への積極的な展開を図る。特に、環境関連ビジネスへの本格展開を目指す。そのために、環境ビジネス推進を戦略投資として追加し、研究開発費を増額する。
 更に、技術競争への対応策として、東・西ブロック生産体制の強化を継続する一方で、研修制度・資格取得対策などの整備を行う。また、品質向上対応策として、プルーフエンジニアを増員する。
 同業他社と比較して、高利益率を維持できるのも、同社の得意とするプロポーザル(技術力による選定方式)受注による。プロポーザルの受注額は、第2四半期の受注高を経年的に見ると、年々高まっている。同業他社に比較して高利益率を保っている背景には、プロポーザルの伸長がある。技術力を持っている同社ならではの優位性といえる。

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