| まずは食品から禁煙促進 |
前述の如く、「1箱1000円」にまで値上げが進んだ場合、喫煙者の約8割の人が禁煙に踏み切るとの予測調査もあり、禁煙スペースの拡大と健康意識の高まりと合わせて補助剤需要の急増は確実。今までなかなか止められなかった喫煙者も大幅な値上げを契機に禁煙を始める可能性もあり、禁煙補助製品にとって販売環境は絶好の追い風と入っている。初歩的な段階としてはタバコに変わる代替商品としてガムや飴の需要が伸びるのではないかと見込まれる。特に禁煙対応というわけではないが、森永製菓<2201>、明治製菓<2202>、江崎グリコ<2206>、ブルボン<2208>やカンロ<2216>等、飴やガムを取り扱う食品メーカーは派生的な販売増が期待される。
さらに一歩踏み込んで禁煙対応・補助を目的に作られた飴を取り扱うのがマルマン<7834>。その名も「禁煙飴」という松葉エキス・松脂末を配合した、タバコがまずくなる飴であり、競合製品が少ないことと手頃な価格から、一つの禁煙補助食品ということで需要増加が期待される。
| 禁煙補助製品の必要性も増加 |
武田薬品工業<4502>は「ニコレット」という一応ガムではあるが、医薬品扱いとなっている禁煙補助製品の販売を手掛けており、CM効果から同製品の知名度が高いこともあり、今後の販売増加が見込まれるしかしガムや飴だけでは、たばこの代替商品にはなり得ない、我慢できないという喫煙者が禁煙に踏み切ろうと考えた場合には、もっと本格的な補助製品が必要になる。前述マルマン<7834>が手掛ける「パイポ」はその代表的製品である。「私はこれで・・・・」のCMで一躍有名になった同商品はデビューから約20年経ち、今ではスペアミントやフルーツ味やらバリエーションも豊富になり、女性喫煙者にまでそのターゲットを広げている。既にロングセラー商品となっているが、今後さらに禁煙が促進される市場環境の中で、改めて注目度が高まるものと見込まれる。
また大正製薬<4535>は「パッチ」と呼ばれる皮膚に貼り、その皮膚から少量のニコチンを吸収させることで禁断症状を緩和しながら禁煙へと導く禁煙補助剤(シガノンCQ)を発売開始。起床時に貼り、就寝前にはがすだけという手軽さに加え、既にこの「シガノンCQ」というパッチは世界19カ国で販売されており、パッチの40%を占めるトップブランドでもあることから、処方箋なしで買えることもあり、今後の売上増加が期待される。
| 大手コンビニエンスストアは思わぬ恩恵も |
大手コンビニエンスストアのローソン<2651>(東1)、セブン&アイ・ホールディングス <3382>(東1)、ファミリーマート<8028>(東1)、サークルKサンクス<3337>(東1)等では、禁煙者のガム・飴・禁煙補助製品の購入が見込まれるほかに、タスポの導入では、めんどうな登録や手続きを嫌う喫煙者が店頭で購入することも見込まれている。さらに、こうした顧客が、他の商品も「ついで買い」することが考えられる。各社とも収益に織り込むのはわずかだが、思わぬ恩恵も期待される。
今後、禁煙の拡がりがさらに進むことはあっても、縮小することはまず考えにくい。ましてたばこ価格の大幅な値上げが実現すれば、日常の家計に直結する問題なだけに禁煙の動きが加速化する可能性が高い。現状、禁煙補助製品を取り扱っている上場企業は少なく、今後の市場動向次第では集中的に投資が集中することも期待出来ることから、動きを注視していきたい銘柄群である。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR 2008.07 |特集



値上げ懸念以外でも、タクシーの車内全面禁煙(すでに関東や北信越の都県は全て全面禁煙)の進展や公共の場を始めとした禁煙スペースの増大、健康意識の高まり、またTaspo(タスポ)発行による実質的な購入環境への制限から、禁煙を試みる人は確実に増加していくものと見込まれる。そうした意味で禁煙補助製品を提供、また貢献する企業に注目していきたい。