2014年 底値圏のマーケットで注目される「高配当利回り銘柄」
高利回り銘柄

ソフトクリエイトホールディングスは押し目買い好機、3月期末に向けて株主優待に注目


■ネット通販市場拡大、中期成長力を評価する流れに変化なく押し目買い好機、3月期末に向けて株主優待にも注目

 ECサイト構築ソフトのソフトクリエイトホールディングス<3371>(東1)の株価は1月高値圏から反落したが、ネット通販市場拡大を背景に中期成長力を評価する流れに変化はないだろう。3月期末に向けて株主優待制度の権利取りの動きも注目され、足元の調整局面は押し目買いの好機だろう。

 ECソリューション事業(ECサイト構築ソフト「ecbeing」の販売からECサイト構築・運用支援、ECプロモーションまでの総合サービス)を主力として、SI事業(自社グループ開発ソフトの販売)、物品販売事業(法人向けIT機器の販売)も展開している。

 顧客のEC事業立ち上げ時の戦略コンサルティングから、ECサイト構築・運用支援・プロモーションサービスまで総合的なサービスを提供していることが強みで、ECサイト構築実績は前期までの累計で国内断トツ首位の750社超に達している。ECサイト構築実績の積み上げに伴ってストック型収益が拡大基調であり、Webプロモーション(ネット広告)分野などデジタルマーケティング市場にも積極展開する方針だ。アライアンス戦略では13年5月に日本ユニシス<8056>と資本・業務提携、13年9月に東芝テック<6588>と業務提携している。

 2月3日発表の今期(14年3月期)第3四半期累計(4月〜12月)連結業績は前年同期比12.4%増収、同23.9%営業増益、同12.7%経常増益、同6.1%最終増益だった。ECサイト構築ソフト「ecbeing」を活用したECサイト構築ビジネス、リスティング広告・SEO対策などのプロモーションサービスが順調に拡大し、先行投資負担などを吸収して増収増益だった。

 通期見通しについては前回予想(5月9日公表)を据え置いて、売上高が前期比12.5%増の113億円、営業利益が同24.2%増の13億59百万円、経常利益が同10.1%増の13億80百万円、純利益が同10.0%増の7億10百万円としている。機能を向上させた「ecbeingプラスワンシリーズ」も寄与してECサイト構築ビジネスの新規顧客開拓が進み、プロモーションサービスの拡大も寄与する。増収効果で開発費、広告宣伝費、人件費などの先行投資負担、データセンター移転関連の特別損失計上を吸収する。

 通期見通しに対する第3四半期累計の進捗率は売上高が72.7%、営業利益が72.1%、経常利益が72.8%、純利益が68.7%である。概ね順調な水準であり好業績が期待される。ネット通販市場は拡大基調であり、国内首位のECサイト構築実績を武器として中期的な成長も期待される。

 9月25日発表の自己株式取得(取得株式総数の上限37万5000株、取得価額総額の上限3億円、取得期間13年9月26日〜14年3月31日)については、1月31日時点の累計で取得株式総数30万5400株、取得価額総額2億9998万1900円となり終了した。

 株価の動きを見ると、昨年12月下旬に900円近辺の中段保ち合いから上放れて10月の1017円を突破し、1月9日には1169円まで上値を伸ばした。その後は利益確定売りが優勢となり、さらに2月には全般地合い悪化も影響して急落の形となった。2月14日に911円、2月17日に908円まで下押す場面があった。ただし昨年の中段保ち合いの水準900円台を維持して、2月18日には940円台まで戻す場面があった。利益確定やリスク回避の売りはほぼ一巡したようだ。

 2月18日の終値932円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS52円29銭で算出)は17〜18倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間17円で算出)は1.8%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS401円55銭で算出)は2.3倍近辺である。

 株主優待制度については毎年3月末および9月末時点の株主に対してクオカードを贈呈している。所有株式数100株以上〜300株未満は年間1000円分、3000株以上は年間6000円分など所有株式数に応じて贈呈する。さらに長期保有優待制度として継続所有株式数900株以上〜3000株未満は500円分、3000株以上は1000円分を追加贈呈する。

 週足チャートで見ると、サポートラインの26週移動平均線が接近して反発のタイミングだろう。株主優待制度を考慮した総合利回りは高水準であり、押し目買いの好機だろう。

・コード:3371
・市場:東証1部
・売買単位:100株
・決算期:3月
・株価:932円(2月18日)
・配当:年間17円(中間・期末共に8円50銭)
・1単位投資金額:932円×100=9万3200円
・1単位投資利回り:17円×100株=1700円
         1700円÷9万3200円=1.8%

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●厳選 底値圏のマーケットで注目される「高配当利回り銘柄」(順不同)

銘 柄 記 事
  3月期決算  
 ・ソフトクリエイトHD<3371>(東1)  ソフトクリエイトHDは第2四半期と期末配当の上方修正を発表
 ・アールシーコア<7837>(JQS)   アールシーコア:ログハウスのオリジナルブランド「BESS」を販売
 ・第一実業<8059>(東1)  第一実業:株価はバイナリ発電装置の独占販売代理店契約を締結したことから出来高を伴い急上昇
 


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