株価の羅針盤はテクニカル(14)
株価の羅針盤はテクニカル
2008年6月11日

長期下降トレンド後のナベ底形成は上昇相場始動のサイン

■波乱期にPER8倍台の割安好業績株は強み・・東京エレデバ

 東京エレクトロン デバイス(2760・東2)は、発行済み株式総数の56.4%を保有する半導体製造装置最大手の東京エレクトロン(8035)の連結子会社であり、富士通、米ザイリンクス製半導体を主力とする半導体製品の専門商社。5月12日に発表した前2008年3月期連結決算は、07年3月期下期に親会社から譲受したコンピュータ・ネットワーク機器が好調に推移。前の期比12.4%増収、18.6%経常利益増とすこぶる好調裏に着地。続く、今09年3月期連結業績予想は前期比2.6%増収、4.4%経常増益と続伸し、06年3月期の連結制度導入以来の最高業績更新を継続する見通しにある。1株利益は2万849円の見込み。2011年3月期を最終年度とする中期経営計画では、売上高が今期予想比30.4%増の1500億円、経常利益は86.6%増の75億円を数値目標としている。

●東京エレクトロン デバイス<2760>
2760

■200日線タッチの東エレデバを打診買い

 さて、本題のテクニカルだが、同社株は03年3月に新規上場。同年9月に97万円の上場来高値を付けた後、03年、04年と2度の1株を2とする株式分割をはさみ、06年6月に30万円を割り込んだ後は、ジリ貧基調が続いた。そして、今年1月22日に16万7000円まで下げてようやく底入れ、3月17日にもう一度16万7000円まで下げたところで、W底をうつ。この2つの日付は日経平均株価の安値日と重なるもの。そして、6月10日朝方、同社株は200日移動平均線を一時回復する場面があり、2月27日の戻り高値18万4000円を突破した。これで、3月17日が二番底だったことが確認された。そして、<長期下降トレンド後のナベ底を形成>、上昇相場始動のサインが出た。日経平均がまだ200日線にタッチしていないことから考えれば、同社株の動きの強さが感じとれる。

 また、同社株は5月9日に短期線の25日線が中期線の75日線を上抜くゴールデンクロスを示現し、先行きへの青色信号がひとつ増えた。ちなみに、5月以降の中段保ち合い場面は25日線が下支えした。一目均衡表では、日足ベースでは、5月以降、「雲」の上限を上回った動きが続いており、10日には18万9000円まで買われ5月以降の上値関門となっていた18万4000円を突破。もう一段上を狙う格好になっている。ここから25日線に沿った上昇基調入りが予想される。全般相場は3月安値からの「ゆり戻し相場の終わり」が予想される状況となっており、同社株も全般弱気相場に揺さぶられる可能性がある。が、ナベ底を形成したここからは18万4000円台以下では打診買いで臨むべきであろう。そして、200日線突破後に追撃買いで攻めの姿勢を継続していくべきであろう。



■(前回)東京製綱
<本格的調整局面入りでかえって思惑人気増す?>

 東京製綱(5981)は、10日の全般波乱の展開の中も、前場には10円高の288円まで買われ連日で年初来高値を更新。大引けは2円安の276円と反落したが、かつて仕手思惑株の範疇にあった低位材料株だけに、本格的調整局面入りとなれば、かえって思惑人気が増すとみており、動きがとりにくくなった個人投資家をはじめとした短期資金が入りやすくなったと考える。前回指摘したように「急反落待望」銘柄として、「波乱時の東京綱下値目標は200円台前半」を待ちたい。ただ、時価とのカイ離幅が大きいので、昨年12月の戻り高値230円および今年5月16日高値の233円水準が次の下値サポートラインとなる可能性ありとみて、230円水準から押し目買いしたい。
>>前回の東京製綱

(株式評論家・熱田和雄)


提供 日本インタビュ新聞 Media-IR 2008.06.06 |特集