株価の羅針盤はテクニカル(15)
株価の羅針盤はテクニカル
2008年6月13日

初押しは買い

■エイチワンは業績悪織り込み中期上昇基調入り

 エイチワン(5989・JQ)は、ホンダ系で、フレーム等のプレス加工、溶接加工を伴う骨格部品の製造を手がける。同社は06年4月に、インドに進出している本郷と、中国に強いヒラタと合併して誕生したホンダ系部品中核。2007年2月に上場来高値2485円をつけた後、業績悪化が嫌気され、08年1月には790円まで叩かれた。そして、3月17日に800円を付けW底を打った格好で、4月14日に810円のダメ押しを見て浮上。6月12日にようやく1000円を回復してきたところだ。

■といっても、アナリストの自動車業界内でホンダはかつてほど存在感がない。結果、ホンダ系自動車部品メーカーの評価は低い。同社の場合は、合併後初決算だった07年3月期に対し、前08年3月期連結決算は4%増収、5%営業減益となり、今期連結業績は売上高が1530億円(前期比3.2%減)、営業利益は22%減の51億円と連続減収大幅減益の会社側予想しにあり、買いの目はないはず。

■今期業績悪を1〜4月の800円台前半に叩かれたことで、株価に織り込み済みと見れば、今期1株益151.5円、予想PER6.6倍台、配当利回り2.00%から1000円台相場でも別段不思議はない。輸出比率61%で円安は歓迎だ。浮動株比率は7.4%と極めて低い数値であり値動きが上下にぶれやすくなる面はある。が、ひとたび、上昇基調入りとなれば、好テンポでの上昇もまた期待できるというもの。


●エイチワン<5989>(JQ)
5989

■安値圏は押し目買い好機

◆同社株もまた、4月下旬以降、全般相場の上昇基調入り後、下値を切り上げる展開に入った。まず、5月8日に日足ベースの一目均衡表で「雲」と呼ばれる抵抗帯の上限を突破し、翌9日に25日移動平均線が75日線を上抜くゴールデンクロスを示現した。短期線が中期線を上抜くもので、一目均衡表と合わせ、最初の買いサインが出たことになる。ただ、12日に4ケタを回復しており、ここから、まして、全般相場の雲行きがおかしくなってきたここからすぐに動く必要はない。「初押しは買い」という兜町格言もある。新生エイチワンの最安値からのリバウンド相場であり、4ケタ乗せで当面の目標株価を達成した可能性だってある。といっても、ここから、新安値更新ということもないといえる。

◆幸いにも下値ポイントはわかりやすい。1月に新生後最安値790円をつけた後、1月末、3月4日、5月8日につけた890円台の戻り高値が、今度は、下値サポートラインとなるのである。900円台前半からの安値圏は押し目買い好機となる。



■(前回)東京エレクトロン デバイス
<上値関門を突破した上昇基調は不変>

 東京エレクトロン デバイス(2760・東2)は記事掲載日の10日に終値18万9000円を付け、2月、5月の戻り高値18万4000円を突破したことで、戻りネックラインを突破したとの見方から推奨を開始し始めたもの。が、11日には18万2000円まで下げてしまった。
 しかし、18万4000円を大きく割り込むことなく、同水準でとどまっている限り、3月17日安値16万7000円でW底を打ち、18万4000円台の上値関門を突破した上昇基調は不変であり、押し目買い好機と見るべきであろう。
>>前回の東京エレクトロン デバイス

(株式評論家・熱田和雄)


提供 日本インタビュ新聞 Media-IR 2008.06.13 |特集