株価の羅針盤はテクニカル(29)
株価の羅針盤はテクニカル
2008年8月1日

「阪神優勝」など豊富な物色材料


 上新電機(8173)は、今年が創業60周年となる関西地盤の家電量販店大手で、中部・関東にも進出している。31日に発表した2008年4〜6月期(第1四半期)連結決算は、前年同期比4.4%増収、12.9%営業増益と堅調裏に着地した。09年3月期通期連結業績予想、売上高前期比3.5%増の3530億円、営業利益12.5%増の75億円、純利益10.5%増の41億円を据え置いた。予想1株利益は75.0円。順当な決算発表のここから「強気」で拾っていきたい。キーワードは、「阪神優勝関連」、「猛暑関連」、「北京五輪特需関連」、「iPhone関連」、そして、「業界再編関連」と切り口は豊富だ。

 まず、同社が支援するプロ野球セ・リーグの阪神球団は2位以下に大差を付けすでにリーグ優勝にマジックが点灯している。まずはリーグ優勝セールへの期待がかかる。日本シリーズ進出への上位3球団による決定戦、そして、日本シリーズ優勝への期待感も強い。また、今年は梅雨明けが早く、7月から猛暑が続いておりエアコンなど関連製品の売上増が見込まれているうえ、北京五輪に伴う薄型テレビなどの関連製品の特需期待、ソフトバンクが7月から国内販売を開始した人気の米アップル社携帯電話「iPhone」効果などが収益を押し上げるとみてよい。さらに、売上高2兆円が目前の家電ガリバーのヤマダ電機(9831)が積極的な全国展開するなか、業界再編の動きは水面下で続いている。

 同社は今期予想売上高3530億円、地元色を全面訴求するものの「競合」勝ち抜きには不透明感が残る・・など、物色材料は豊富。しかも、今期予想PER12.5倍には割安感が強い。また、信用需給は7月25日現在、売り残株数22.2万株に対し買いは14.4万株で、信用倍率は0.65倍と売り長だ。

●上新電機(8173)
8173

52円からの長期復活劇が続く

 株価は、長期的には02年11月の上場来安値52円からの復活劇の中にある。今年3月に1091円まで買われ、06年1月につけた戻り高値1060円を更新した。そこから、3本の月足陰線を入れ、7月陽線で復活に向け第1歩を印した。下値を支えるのは24カ月移動平均線であり、一目均衡表で「雲」と呼ばれる抵抗帯の上限だ。

 また、短期を見る、日足ベースでは7月30日に一目均衡表「雲」上限を上抜いたばかり。4月22日以来3カ月強ぶりのことであり、同時に200日移動平均線を6月2日以来ほぼ2カ月ぶりに突破・・、と目先「青信号」が相次ぎ点灯した。次の上値目標はまず、5月13日、決算発表翌日につけた979円。続いて、3月に付けた1091円が第2目標。その上は、PER20倍の1500円から96年の戻り高値1640円が長期目標となる。



■(前回)三菱製鋼(5632)
500円台固めから上値をうかがう

 三菱製鋼(5632)は、31日発表の2008年4〜6月期連結決算が、前年同期比14%増収、53%経常増益、25%純利益増と想定以上の好調裏に着地した。通期予想は据え置いたが、株価は後押しが期待される。株価は、7月30日に503円まで下げて29日の497円を探りに入った後、31日に530円をつけるなど、18日に75日移動平均線が200日線を上回るゴールデン・クロスを示現したばかりとあって、反発力を保持。
 週足ベースの一目均衡表では「雲」と呼ばれる抵抗帯の上限が下支えしており、500円台固めから上値をうかがう格好が続いている!

>>前回の三菱製鋼(5632)

(株式評論家・熱田和雄)


提供 日本インタビュ新聞 Media-IR 2008.08.01 |特集