アルペン(3028)の2000円固めの動きに注目したい。同社は、「アルペン」88店舗、「ゴルフ5」174店舗、「スポーツデポ」91店舗の計353店舗(2008年6月期末現在)を全国展開するスポーツ用品販売大手。かつて大学時代を御茶ノ水で過ごした筆者などは「スキー用品」店のイメージが焼きついている。が、現在のセグメント別売上高を見ると、ウインター用品は11.6%にとどまっており、一般スポーツ用品46.7%、ゴルフ用品39.4%、その他2.3%の構成だ。8日に発表された08年6月期連結決算は、前期比7.7%増収、26.9%営業増益、4.4%経常減益、8.7%純利益増と経常利益以外は堅調裏に着地した。
現在、スポーツ・レジャー用品業界は今年4月から義務付けられた特定検診制度「メタボリック検診」を追い風に、健康志向が一段の高まりをみせており、健康増進を目的としたランニング、ウォーキング、トレッキング市場が拡大。また、団塊世代の大量定年退職期いりを背景に中高年層を中心にゴルフ需要が拡大中。そして、選別消費の高まりもあって、吸汗即乾など機能性を有する衣料市場も順調に拡大している。また、収益性の高い店舗つくりへ、出退店も前期は、「スポーツデポ」12店、「ゴルフ5」13店舗、計25店舗を新規出店する一方、「ゴルフ5」13店、「アルペン」28店舗、計41店舗を閉じた。
◆続く、今09年6月期連結業績予想は、売上高が前期比3.3%増の1927.4億円、営業利益11.2%増の94.2億円、経常利益17.5%増の102.7億円、純利益13.8%減の52億円、1株利益128.4円と、増収2ケタ営業利益予想と、予想外の強気の営業利益見通しを示している。といっても、営業利益は06年6月期の120億円が過去最高であり、満足するには早い。会社側では、「個人消費の先行きが依然不透明、小売業の環境は引き続き厳しいと予想される。ガソリン高による郊外店への影響、原料高はコストアップ要因であり、競争は激している。そんななか、今期3業態で合計16の新店舗出店とし、例年比抑え、出店の踊り場を作ることで、商品構成の見直し、業務の見直し、人材育成などに経営資源を集中。ここ数年間に積極出店した店舗の採算向上を早期に目指す」としている。予想PERは15倍台に過ぎず、営業益2ケタ増に対し評価余地は大だ。
●アルペン(3028)

月足ゴールデンクロスで中期上昇基調入り鮮明化
株価は06年3月上場の翌4月に4740円の上場来高値をつけた後は、良いとこなしの続落基調。今年1月23日には1270円の上場来安値を叩いた。ただ、そこから這い上がり、現在は上値を試す動きが続いているもの。
7月第2週に26週移動平均線が52週線を上抜くゴールデン・クロス(GC)を示現し、中期上昇波動入り。そして、7月末には6カ月線が12カ月線を上抜き中期上昇基調入りが鮮明化した。5月16日に2125円の年初来高値を付け、7月の全面安場面で1677円まで下げたところがダメ押しとなり、7月30日には、日足ベースの一目均衡表で「雲」と呼ばれる抵抗帯の上限を上抜き、その後は、「上限」が下支えして、8月18日には2040円まで切り返した。
月足ベースで12カ月線と24カ月線の究極の長期移動平均線のGCは示現には時間が必要だが、業績好転を背景に次々とテクニカル面は良化している。当面は週足ベースの一目均衡表「雲」上限の2160円突破が当面の課題だ。が、21日は2135円と連日で急降下中にあり(27日には1990円と2000円割れ、29日には1835円)上限突破は見えている。
■(前回)ツムラ(4540)
短期リバウンド狙い好機
ツムラ(4540)は、前回紹介時終値の2790円を挟んだ小動きとなっているが、全般急落商状の中では、ディフェンシブストックとして強含みの展開が続いているといえる。19日には月足一目均衡表で「雲」と呼ばれる抵抗帯の上限を若干割り込んだが、結論は月末まで待ちたい。8月第2週に高値圏での上ヒゲの長い小幅陰線の週足を描いたことで、利益確定売りは出やすくなっている。
しかし、75日線、13週線、6カ月線などが2600円台に集中している。そして、<9月には12カ月線が超長期の24カ月線を上抜くGCを示現>する見通しにあり、長期「強気」相場入りを示唆する。押し目は中期買い好機であり、突っ込みは短期リバウンド狙い好機とみてよい。
>>前回のツムラ(4540)
(株式評論家・熱田和雄)
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR 2008.08.20 |特集

