20日、新日鉄(5401)、神戸鋼(5406)が年初来高値を更新し、JFEHD(5411)は3日連続で年初来高値を更新した。自動車向けや造船向け鋼板の値上げ合意後の動きは順調だ。この日は、クレディ・スイス証券が19日付けレポートで鉄鋼セクターの投資判断を「市場平均並」から「オーバーウェイト」(強気)に引き上げ、JFEの投資判断「アウトパフォーム」(強気)を継続し、神戸鋼、住友金属工業(5405)、新日鉄の投資判断をそれぞれ「中立」から「アウトパフォーム」に引き上げ、目標株価も引き上げたことが買い材料視された。
では、ステンレス冷延でトップ級の新日鉄系・日新製鋼(5407)は?
20日引け値は204円。2月26日につけた年初来高値404円に顔合わせした。410円にある200日移動平均線まであと一息だ。
昨年10月に200日線を75日線が割り込むデッドクロスを示現した後は、今年2月13日の年初来安値309円まで一本調子の下げとなった。そこから反転、下値を切り上げ、4月18日に25日線が75日線を上抜くミニ・ゴールデンクロスを示現。ようやく、目先の上昇基調入りを示唆。その後、全般相場及び鉄鋼株反騰相場に後押しされ、400円台を回復してきたところだ。404円を更新することで、309円を貴点とした上昇基調入りを確認。200日線突破から中勢上昇基調入りが期待される。次の目標株価は昨年12月の戻り高値438円。その後、調整局面をはさみつつ、昨年10月の534円を視野に入れた展開が予想される。
同社は4月28日に前08年3月期決算と併せ今09年3月期業績予想を発表した。今期連結営業利益は前期比21%減の460億円となり、3期連続減益予想で、ピークの06年3月期比34%減となる。予想1株利益は26.1円。住宅向けステンレス減少が響くうえ、原料ニッケルの下落でステンレス販売価格も低下する。
注目すべきは自動車向け。インドでは今夏に日系自動車向けに鋼管を出荷する予定にある。また、今秋をめどに自動車の排ガスパイプ用ステンレスの年間生産量を18万トンから25万トンに4割増産する予定。ステンレスは中国の大規模生産で先行き採算悪化が懸念されるが、堅調な需要が期待される自動車向けで競争力を強化する。高級品種比率を30%水準から40%に高めるとしている。
●日新製鋼<5407>

■国際石油開発帝石HD 上値を試す動きへ
前回紹介の国際石油開発帝石ホールディングス(1605)は、NY原油価格がOPEC各国に増産意向がないことを背景に、1バレル=127ドル台乗せの過去最高値更新。どこまで上げるかわからないなか、商社株などとともに資源株の一角を占める同社株人気は続き、130万円台の上値関門を突破した後、上昇ピッチが加速。20日には142万円の上場来高値をつけた。同社が上場した06年4月初値105万円から35%の上昇だ。1月22日につけた年初来安値91.3万円からは55%の上昇だが、週足ベースでは52週線に下支えされ、月足では24カ月線に下支えされた上昇基調が崩れない限り上値を試す動きが続きそうだ。もちろん、リスクは原油価格の続落基調への転換。
>>前回の記事
(株式評論家・熱田和雄)
- (1) W底確認が「買い」のサイン
- (2) 三角保ち合いは放れた方に付け(木村化工機)
- (3) 三角保ち合いは放れた方に付け(TAIYO)
- (4) なべ底相場からゴールデンクロス示現は「買い」(タケエイ)
- (5)三角保ち合いは放れた方に付け(日本風力開発)
- (6)長期下落基調銘柄の長期移動平均線上方かい離回復は買い(日本風力開発)
- (7)上値関門突破も先行き相場は全般相場のエネルギー次第(国際石油開発帝石HD)
- (8)200日移動平均線は中長期判断(基準)(日新製鋼)
- (9)押し目待ちに、押し目なし(新神戸電機)
- (10)最高値更新から一段高を目指す条件は?(日本製鋼所)
- (11)「窓」を空けた高値圏から上値を伺う主力株が高く跳ぶ!(NTT)
- (12)オルガノは短中期線GC示現で目先波乱も中期上値試す
- (13)調整局面は材料思惑株の押し目狙いが筋
- (14)長期下降トレンド後のナベ底形成は上昇相場始動のサイン
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR 2008.05.16 |特集

