今、狙える下値安心の低位厳選銘柄
30万円程度で狙える銘柄

様子見ムードの中物色される銘柄

今狙える下値安心の低位銘柄
低位厳選銘柄 
あいホールディングス<3076>
帝人<3401>
電気化学工業<4061>
TAC<4319>
サカタインクス<4633>
日本金属工業<5479>
三井金属<5706>
リョービ<5851>
ツガミ<6101>
住金物産<9938>
 AIGの救済というイベントを通過しても金融不安が止まらず、金融市場は不安定な動きが続いている。米国の空売り規制、日米欧の主要な中央銀行による協調ドル資金供給、ポールソン米財務長官の不良債権処理機関設立計画発言などが相次ぎ、市場の落ち着きや反発が期待されるが、一方では、機関投資家やヘッジファンドは当面、レバレッジの抑制を余儀なくされることが予想される。
 日本株にとって、外国人投資家の買い余力が低下すれば積極的な買い手が不在となる。また実体経済への影響も深刻であり、6〜8月期決算や7〜9月期決算の発表を控えて、再び様子見ムードが強まることも懸念される。
 さらにヘッジファンドや破綻した金融機関の換金売りが継続するとすれば、やはり優良株や値がさ株は手掛けにくくなる。相場の一本調子の反転は期待しにくい状況であり、売り圧力が比較的小さく割安感が台頭している低位株を狙うことも選択肢の一つとなるだろう。
 こうした見方を基にして株価300円前後(投資金額30万円前後)の銘柄を選んだ。

■30万円程度で狙える銘柄 (順不同)

好業績、高利回りに注目のあい ホールディングス


●あいホールディングス<3076>
株価349円(9月19日終値)

ウェブあい ホールディングス株式会社 07年4月にドッドウエルBMSとグラフテックが株式移転で設立した共同持ち株会社で、カメラ監視装置などのセキュリティシステム事業と、業務用カッティングプロッタなどコンピュータ周辺機器が主力事業である。09年6月期は、カメラ監視装置がマンション向けに好調で営業増益の見込みだ。凶悪犯罪の増加などでカメラ監視装置の需要が拡大しており、セキュリティ関連というテーマ性でも注目したい。

〔株価診断〕 08年6月期の純利益が計画に届かず、失望感で8月22日に年初来安値256円まで売られたが、すぐに切り返し、その後は堅調な動きとなっている。株価300円台前半の水準は、予想連結PERが10倍台、PBRが1倍割れ、予想配当利回りが5%近辺となる。指標面で割安感が強く、特に高利回りに注目したい。

提供 日本インタビュ新聞 Media-IR 2008.09 |特集

帝人は8月の年初来安値を割り込まず底固め


●帝人<3401>
株価345円(9月19日終値) 単位株数1000株

ウェブ帝人ホームページ 09年3月期の業績は、ポリエステル繊維や樹脂などの製品で原材料価格高騰の販売価格への転嫁が追いつかないうえに、のれん償却も影響して営業減益の見込みとなった。しかしアラミド繊維や炭素繊維の需要は好調な模様である。また最近の原油価格下落もプラス材料だ。中期的には医薬・医療関連事業の積極展開に加えて、植物原料のバイオ樹脂、自動車向け軽量素材など先端複合材料の用途拡大が予想される。

〔株価診断〕 日経平均株価が安値を更新する軟調地合いでも、09年3月期の業績予想下方修正で売られた8月5日の年初来安値303円を割り込まずに反転した。週足ベースで見ても13週移動平均線を回復し、目先の底値をほぼ固めた形だ。PERの割安感には欠けるものの、PBRは1倍をやや上回る程度であり、出直りを期待したい。

提供 日本インタビュ新聞 Media-IR 2008.09 |特集

電気化学工業は反転して目先底打ち感


●電気化学工業<4061>
株価297円(9月19日終値) 単位株数1000株

ウェブ電気化学工業ホームページ 09年3月期は原燃料高が想定以上で、減価償却費増も負担となり営業減益の見込みである。ただし、欧州でのカルテル問題に関連する特損が一巡して、純利益は回復する見込みだ。また、世界首位の半導体封止剤向け溶融シリカなど半導体関連は、足元の需要は低調だが10年3月期には回復が期待される。関節機能剤の分野では、完全子会社化したデンカ生研とのシナジー効果も期待される。

〔株価診断〕 09年3月期の業績予想下方修正を嫌気して急落した後、300円台を割り込んで年初来安値更新した。しかし反転して、日足ベースで25日移動平均線を回復し、目先の底打ち感を強めている。PBRはほぼ1倍水準、予想配当利回りは3%台で割安感も台頭している。300円台を回復すれば出直り感を強める展開も期待できそうだ。

提供 日本インタビュ新聞 Media-IR 2008.09 |特集

好業績、高利回りが魅力のTAC


●TAC<4319>
株価337円(9月19日終値) 単位株数100株

資格試験・資格取得の情報サイト|資格の学校TAC[タック] 公認会計士などへの資格の学校を運営している。公認会計士は受験者数や採用者数の増加を背景に、受講者が想定以上に伸びている模様だ。企業の内部統制強化や人材育成の動きが活発化しており、中期的にも受講者数の伸びや企業向け研修の需要増が期待される。09年3月期の業績は増収増益見込みで上振れの可能性が高まっている。中期的には校舎増床や提携校増加も寄与して、収益拡大基調が期待される。

〔株価診断〕 市場の地合い悪化も影響してモミ合いレンジを切り下げたが、週足ベースで見ると、4月10日の年初来安値と9月16日の安値で下ひげをつけ、320円近辺に下値支持線を形成した形だ。値動きがやや小幅で、戻り待ちの売り圧力も警戒だが、予想連結PER10倍未満で割安感が強く、予想配当利回り4%台と高利回りが魅力だ。

提供 日本インタビュ新聞 Media-IR 2008.09 |特集

サカタインクスは低PBRが下値支えで高利回りも評価余地


●サカタインクス<4633>
株価327円(9月19日終値) 単位株数1000株

ウェブサカタインクスホームページ 09年3月期は国内で印刷用インキの数量は増加するが、原材料価格の高騰が想定以上で、販売価格への転嫁が追いつかず印刷用インキ事業の採算が低下する。のれん代や円高もマイナス要因で営業減益となる見込みだ。しかし、インドでのインキ第2工場の建設、イタリアでのインクジェット用インキ販売会社の買収など、海外の成長市場で稼ぐ戦略を積極的に推進中で、中期的な収益拡大が期待される。

〔株価診断〕 09年3月期の業績予想下方修正を嫌気して急落したが、その後は300円台を維持して下げ止まり感を強めている。目先は下値固めが必要だが、PBRが1倍を大きく割り込み、ほぼ底値圏と考えられる。予想連結PERは10倍近辺、予想配当利回りは3%台と割安感も台頭しており、反転のきっかけを待ちたい。

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日本金属工業は高利回りに評価余地台頭


●日本金属工業<5479>

株価223円(9月19日終値) 単位株数1000株

ウェブ日本金属工業ホームページ 09年3月期の業績は、ニッケル価格の下落に伴ってステンレス鋼の販売価格が下落することを主因に、営業減益の見込みだ。また4〜6月期に棚卸資産の評価基準変更に伴う特別損失が発生して最終赤字となった。しかし生産を愛知県の衣浦工場に集約したことに伴い、下期に工場跡地売却益を計上して前期比1円増配の予定である。インドやロシアなど成長市場への拡販も、重点戦略として展開する方針だ。

〔株価診断〕 4〜6月期決算の純利益が赤字となったことを嫌気し、300円近辺のモミ合いから下放れの展開となった。しかし年初来高値からほぼ半値水準となる200円近辺で下げ止まり感を強めている。景気減速が懸念材料で予想連結PERは実質的には7倍近辺だが、PBRが1倍近辺、予想配当利回りが4%近辺と割安感が強い。

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高利回りが支えて底打ち感の三井金属


●三井金属<5706>
株価273円(9月19日終値) 単位株数1000株

三井金属ホームページ 09年3月期の業績は、亜鉛価格が想定以上に下落していることに加えて、TABなど電子材料の販売価格下落もマイナス要因となり営業減益の見込みである。しかし電解銅箔、TAB、COF、ターゲット材など、電子材料分野への経営資源の重点配分を積極的に推進している。8月末には、マレーシアの電解銅箔工場を大幅に増強することを発表した。需要は拡大基調であり、中期的な収益拡大が期待される。

〔株価診断〕 08年4〜9月期の業績見通しの下方修正を発表したことや、市場の地合い悪化などで下落基調だったが、9月18日には年初来安値245円をつけた後、上昇に転じて日足ベースで6%高の陽線となり底打ち感を強めている。26週移動平均線が上値抵抗線の形だが、低PBR、高利回りが下値を支え、きっかけを待つ形となりそうだ。

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リョービは指標面の割安感強く底固め


●リョービ<5851>
株価337円(9月19日終値) 単位株数1000株

リョービホームページ 自動車向けが主力のダイカスト、設備投資関連の印刷機械、住宅関連の電動工具が柱である。09年3月期はいずれの事業も事業環境が悪化し、減価償却費の増加、原材料高、為替の円高も加わり営業減益の見込みだ。しかし住宅着工に関しては、建築基準法改正の影響が一巡して10年3月期には好転する可能性が高い。印刷機械についても年内には大型機の分野へ参入し、採算改善を図る方針だ。

〔株価診断〕 9月12日の年初来安値が300円台を割り込まず、その後一時は350円台まで反転した。300円近辺はほぼ底値圏と考えられる。予想連結PERが10倍近辺、PBRが1倍割れ水準、予想配当利回りが3%台と割安感が強く、指標面で下値を支える形だ。300円台のモミ合いで底値を固めながらきっかけを待つ。

提供 日本インタビュ新聞 Media-IR 2008.09 |特集

ツガミは好業績、低PERで割安感


●ツガミ<6101>
株価289円(9月19日終値) 単位株数1000株

ウェブツガミホームページ 小型自動旋盤と研削盤が主力の工作機械メーカーで、自動車エンジン周辺部品やHDDモーターの超精密加工に強みを持つ。設備投資動向の影響を受けるが、09年3月期の業績は、アジアでのHDD関連の受注好調を背景に営業増益の見込みだ。スイスのトルノス社との資本業務提携、中国での直販など海外展開も強化している。また自己株式の取得・消却を積極的に実行し、株主重視の姿勢を明確にしている。

〔株価診断〕 設備投資減速懸念や市場全体の地合い悪化が影響し、9月5日の266円安値まで下落したが、すぐに反転して300円割れの水準はほぼ底値圏と考えられる。予想連結PERが10倍割れ水準、PBRが1倍割れ水準、予想配当利回りが3%台、そして09年3月期の営業増益見込みを加味すれば割安感は強い。

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住金物産は割安感強く好業績にも評価余地


●住金物産<9938>
株価298円(9月19日終値) 単位株数1000株

住金物産ホームページ 住友金属工業系の専門商社で、鉄鋼、機械・金属、繊維、食糧の4分野に事業展開している。09年3月期は繊維と食糧が弱含みだが、機械・金属は堅調で、主力の鉄鋼は好調を維持して値上げ効果も寄与する。営業増益で最高純益を更新する見込みだ。景気減速の影響が懸念されるが、粗鋼生産は依然として高水準である。中国やタイでの鋼材加工を強化しており、中期的な収益拡大も期待される。

〔株価診断〕 市場全体の地合い悪化が影響し、9月第1週に急落して300円台を割り込み、9月18日には年初来安値も更新したが、300円近辺はほぼ底値圏と考えられる。予想連結PERは4倍台、予想配当利回りは3%台と指標面で割安感が強く、09年3月期の営業増益と最高純益更新見込みにも評価余地は大きいだろう。

提供 日本インタビュ新聞 Media-IR 2008.09 |特集