2010年02月17日
決算情報 Media-IR 日本インタビュ新聞社

GMOホスティング&セキュリティ:前09年は増収大幅増益


■ホスティング事業、セキュリティ事業が共に順調に推移

GMOホスティング&セキュリティホームページ GMOホスティング&セキュリティ<3788>(東マ)の前09年12月期連結業績を振り返ると、売上高75億9400万円(前々期比5.7%増)、営業利益11億4100万円(同41.9%増)、経常利益11億5900万円(同47.2%増)、純利益6億1300万円(同769.2%増)と増収大幅増益を達成している。
 ホスティング事業、セキュリティ事業が共に順調に推移した。なかでもセキュリティ事業が黒字化したことが、今後の飛躍につながるものと期待できる。
 まずホスティングサービス事業では、マネージドホスティングが順調に成長した。専用・マネージドカテゴリーで16.5%の増収。共用ホスティングサービスは軟調であったが、第4四半期から成長分野である低価格市場にサービスを投入開始して手応えを感じていることから、低価格市場を伸ばしていく方針。ホスティング事業の売上高は61億6300万円(同2.4%増)、営業利益10億8400万円(同0.7%減)。本来はまだ売上が伸びる予定であったが、OEM大口顧客の解約により、売上高2億円減少した。しかし、第4四半期から開始した低価格サービスの売上が順調で、減少分をカバーし、増収となっている。

■セキュリティサービス事業の売上高は21.1%増

 一方のセキュリティサービス事業は、国内が苦戦しているが、海外市場が成長しているため、大幅増収となっている。マーケットを見るとヨーロッパ市場は22%成長、米国も10%成長と年々マーケットが拡大している。また、同社の特許であるワンクリックSSLは、エンドユーザーにワンクリックでサービスを提供できるため、人気があり、代理店と共に発行枚数も増加している。
 販売代理店数は引き続き増加中で、1498件(08年実績)から2004件(09年実績)と伸びている。前期は北欧最大手のISP事業者と、また、ブラジル現地最大手ホスティング業者と代理店契約を結んでいる。更に、地理的な拡大も進んでいる。オセアニアではニュージーランド政府電子アポスティーユ制度へのサービスを提供、東南アジアではベトナム政府系認証局との業務・資本提携を行なっている。また、フランスでの直販サイトを開設している。
 更に、商品力を高めるために、セイコープレシジョンとタイムスタンプと電子署名で協業し、ログインや証明書の選択などの更新に必要な手順を大幅短縮できる「らくらく更新」機能の提供も開始している。その結果、売上高は13億7700万円(同21.1%増)、営業利益5600万円(前々期比3億3800万円増)と大幅増収増益を達成している。今後は、地理的拡大を重視し、多言語化対応のための人材を集め、一方で、認知度をアップするために販売促進を積極的に行なう。まずは、フランス語圏を強化する。
 前期を振り返り、同社代表取締役社長青山満氏は「前期は当初計画を上回るペースで順調に推移し、今期戦える基盤を作ることが出来ました」と語っているように、まだまだ同社の事業規模の拡大は続くものと思われる。
 今10年12月期連結業績予想は、売上高84億2300万円(前期比10.9%増)、営業利益12億6300万円(同10.7%増)、経常利益12億6300万円(同8.9%増)、純利益6億7600万円(同10.2%増)と増収増益を見込む。