2011年12月14日
決算情報 Media-IR 日本インタビュ新聞社

国際計測器:第2四半期連結業績は増収ながら大幅減益


■中国ユーザーからの納品延期要請や、ユーザー検収が第3四半期にずれ込む

国際計測器のホームページ バランシングマシンの国際計測器<7722>(JQS)は1日、今12年3月期第2四半期決算説明会を開催した。
 第2四半期連結業績は、売上高43億13百万円(前年同期比8.4%増)、営業利益2億10百万円(同58.7%減)、経常利益1億46百万円(同56.6%減)、純利益69百万円(同71.0%減)と増収ながら大幅減益であった。
 売上高については、増収であるが、中国ユーザーからの工場建設遅延による納品延期要請や、韓国子会社、中国子会社の現地生産分のユーザー検収が第3四半期にずれ込んだこと、また、円高による影響により、売上計上額が予想に対し約7億円の減少という結果になった。なお、この納品検収のずれ込みは第3四半期中には回復する。
 利益面では、円高による影響や、特に原価率の高い案件が集中したことで、売上総利益率が当初予想の40%から7%ほど減少する結果となった。
 販売管理費は12億18百万円とほぼ予定通りであったが、為替差損の発生により、営業利益、経常利益共に大幅減益となった。

■負債合計は63億52百万円(前期末比8億59百万円減)

 貸借対照表の総資産は、122億24百万円(前期末比13億31百万円減)であった。内訳は、流動資産79億67百万円(同13億21百万円減)、固定資産42億57百万円(同10百万円減)。流動資産は売上債権の回収により、受取手形及び売掛金が減少したことが主な減少要因。固定資産の減少は、のれんが償却により減少したことによる。
 負債合計は、63億52百万円(同8億59百万円減)。内訳は、流動負債43億80百万円(同7億70百万円減)、固定負債19億72百万円(同89百万円減)となっている。流動負債の減少要因は、法人税などを納付したことによる。固定負債の減少要因は、長期借入金を1年以内返済予定の長期借入金へ振り替えたことによる。
 純資産は、58億72百万円(同4億71百万円減)となった。減少した要因は、期末配当の実施により、利益剰余金が減少したことや、円高ウォン安などの影響により、連結子会社の為替換算調整勘定が減少したことによる。

■通期業績予想は増収増益を見込む

 企業別の売上高、経常利益は国際計測器31億64百万円(前年同期比6.6%減)、△9百万円(前年同期4億12百万円)、KOKUSAI INC.4億32百万円(前年同期比3.89倍)、1億16百万円(前年同期△27百万円)、KOREA KOKUSAI CO.,LTD.5億97百万円(前年同期比10.9%減)、1億50百万円(同19.4%減)、高技国際計測器(上海)有限公司2億12百万円(同30.1%減)、26百万円(同60.0%減)、東伸工業3億90百万円(同43.3%増)、7百万円(前年同期△7百万円)。
 製品別の売上高は、バランシングマシン31億77百万円、電気サーボモータ式1億49百万円、材料試験機3億90百万円、シャフト歪自動矯正機3億75百万円。
 今通期連結業績予想は、売上高110億円(前期比2.2%増)、営業利益20億円(同8.5%増)、経常利益19億50百万円(同20.6%増)、純利益11億70百万円(同15.5%増)増収増益を見込む。

■松本繁社長 サーボモータ式加振試験機に関する現況を語る

 決算の概要、通期業績見通しの説明に引き続き、代表取締役社長松本繁氏による、サーボモータ式加振試験機に関する現況と今後の方針について説明が行われた。
 「サーボモータを使った試験機類の開発を開始してから、6年経ったことになります。その内容を説明しながら、中期経営計画も説明したいと思います。油圧の試験機のメーカーは数社ありますが、この油圧の試験機の市場規模は、約100億円です。そこに我々が6年前からサーボモータでどこまで油圧に対して、我々の製品が取って代わることが出来るのか、と取組んできた次第であります。ザックリ言いまして、油圧の直動及び回転の振動試験機を含めましてほぼ100%、我々のサーボモータで置き換えているのが現状です。ただ残念なのは、この4年間市場に出している中で、リーマン・ショックが発生したことで、少し伸びが緩んだことです。しかし、今期4月からのこの試験機関係、リピートオーダーは、我々の知っている情報の範囲内では、100%サーボモータに代わっていました。コンペチターになる油圧のメーカーさんにも、サーボモータ式で見積もってくれと依頼しています。この動きを開発の責任者である私は、非常に良い動きだと思っています。競合企業も油圧の時代は終わった、サーボモータの時代になったと認識しており、サーボモータ式の開発を始めているようです。

■サーボモータ試験機を除いた売上数値は80億円から最高で100億円

 そういう中で、このサーボモータ試験機を除いた売上数値というのは、80億円から最高で100億円ではないかと思います。今期110億円という目標を立てたのは、バランシングマシンを中心に、リーマン・ショックのあとに、特に前期の後半から今期の上半期に相当の受注を獲得していますので、計画の売上はほぼ達成できるのではないかと見ています。
 しかし、今後5年間を見ると、そんなに車の数が増えると思っていません。私の個人的な予測ではありません。カーメーカーさんも横ばいと見ています。あとは環境・省エネ分野での開発に資金を投入していて、増産という方向に向かっていません。そういう状況で、バランシングマシンというのは、生産機械ですから、それ程伸びると考えていません。前々期我々の業績はリーマン・ショックの影響で、100億円から一挙に55億円まで売上が落ち込みました。損益面でも赤字に転落して、上場会社になって初めての屈辱を味わったのですが、前期、地震計の特需だとか、タイヤ関連の大きな受注がありまして、107億円まで回復し、今期110億円を見込んでいます。

■サーボモータ試験機の売上を5ヵ年で50億円まで伸ばす

 今後、5カ年計画の中で、伸びるとすれば、現状100億円である油圧の試験機市場を開拓しなければなりません。我々は今期15億円の受注獲得を目標にしていたのですが、13億円は確保できそうな状況です。今後、20億円、30億円、出来たら50億円までこの試験機の売上を伸ばしていくことで、私どもの5カ年計画の最終的な、140億円、150億円という数字を考えております。
 これまで、6年間かけてきた、サーボモータ式の試験機の紹介をします。省エネ自動車ということで、EV自動車が開発されていますが、自動車に積んでいるリチウムイオンバッテリーというのが、今までは上から落とした衝撃試験機を中心に行っていますが、リチウムイオンバッテリーは、追突するか、追突されるか、その様な水平の衝撃によって、発熱して、爆発する危険があるということで、今までに無い水平の試験機が出来ないかという依頼がありました。その結果、サーボモータで試験機を開発し、大手メーカーに納入しています。

■油圧も、動電型も出来ない技術で開発、鉄道車両用のエアコンでは世界一のメーカーにこの春納品

 次に、新幹線に積んでいるエアコンです。新幹線の場合は、車体の下に、積んでおります。そのため、非常に細長い製品でございまして、全長約6m。この物件は油圧メーカーさんが、3年、4年前から検討していたものです。ある動電型の試験機メーカーさんが、当社に6mの試験機が出来ないかということで、我々が技術的な問題を検討した結果、いきなり6mのものを作るのではなくて、3mのものを2台並べて、完全に信号の同期を取って、加振してやるという、油圧も、動電型も出来ない技術で開発しました。既に新幹線用というよりも鉄道車両用のエアコンでは、世界一のメーカーさんにこの春納品して、稼動しています。これも大型の振動試験機として、開発に成功した製品でございます。
 その他、包装貨物用の振動試験機。上から落ちてくる落下振動試験機、横から来る水平衝撃試験等、5種類の包装貨物用試験機も全て開発が終了しています。

■今年の秋に、日本塑性加工学会の南関東支部の支部賞を受賞

 実は、2軸引張試験機というのは、少し異質のものでございます。しかし、現時点で、省エネ自動車向けの薄型鋼板を出来るだけ薄く軽くしたいというニーズがカーメーカーさんから出ています。薄型の鋼板をプレスで打ち抜いたときに、余り強いバネ乗数でありましたら、プレスしたら元に戻るところが弱いと破れてしまう。そういう試験機に対しては、今までは薄型の鉄板を一方向だけ引っ張っていました。ところがプレスをする時には、2方向だけではなく、360度引っ張る力を受けます。最低でも180度違う方向から2軸で引っ張らなければならないという理論は、20年ほど前から大学の先生達の間で議論が出されておりまして、大学教授の指導の下で、2年がかりでこの製品を開発しました。今年の秋に、日本塑性加工学会の中の南関東支部の支部賞をいただきました。実は、この2軸の引張試験機の制御をしているのもサーボモータです。はじめは油圧のメーカーに話を持っていかれましたが、最新のサーボモータを使った制御の方が良いだろうということで、私たちに白羽の矢が立って、私たちが開発に成功した商品でございます。

■6m級を12月に完成して来年早々納品する予定

 製品群の中でも、包装貨物試験機、大型の鉄道用3軸試験機、地震のシミュレーション、耐震試験機も6m級の大きなテーブルになると、今までの常識では油圧ということになっていたのですが、私たちは既に3m級の製品を納品しています。この12月に6mクラスを受注していまして、いよいよ地震の加振装置も製品化します。日本には20メートル級のものがあります。これは、神戸の大震災の後に、何百億円という予算をつけて作ったものがありますが、現状ゼネコンさんで持っておられるのは6m級です。我々は6m級を12月に完成して、来年早々納品する予定です。自動車を載せて加振する、家の模型を載せて地震のシミュレーションを行う、大型のエアコンも6m級の加振機で加振するという3軸の同時試験装置というのは、サーボモータ試験機の中でも中心になっているものは全て開発が終わりました。

■動電型振動試験機の3軸同時の2軸の切替え振動機等の開発が終了、今年の春から販売を開始

 3軸の振動試験機の中で、どうしてもサーボモータで間に合わないものがあります。それは加振をする周波数が、サーボモータでは200ヘルツが限度です。加速度も20Gが限度です。これ以上の加速度が必要な用途は、自動車にも航空機にもあります。その場合は、この動電型振動試験機というのは100年の歴史がありますけれども、3年前から開発に着手しまして、3軸同時の、2軸の切替え振動機等の開発が終了しまして、今年の春から販売を開始しております。
 私どものサーボモータ式振動試験機は、とりあえずコンペチターとして狙ったのは油圧です。油圧市場の100億のうち我々が5ヵ年で30億から50億のシェアをとるための大きな中間点にきているところです。2014年3月期は30億円をとりあえず目標としていますけれど、50億円が我々の最終目的です。現状油圧の市場は100億円がピークであったのに、60億円から70億円の市場まで縮小していますが、我々はその市場の80%を何とかサーボモータで押さえ込んでしまいたいと思っています。それを持って、我々はサーボモータの開発は成功したんだと自負できるのではないかと思っています」とサーボモータ式の加振機についての状況を説明した。

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