大和証券広報担当の淵ノ上亮次課長代理に「夜間取引」について聞く


「貯蓄から投資へ」の流れ本格化で日中多忙な人に投資機会を提供

 「今日は忙しくて株式相場を見る時間がなかった。えっ、この銘柄にこんな値段がついているの。それなら買えばよかった」・・・・。夕食の後にパソコンを開いて株価をチェックしたら、以前から買いたいと思っていた値段まで株価が調整していた。しかし、既に、取引時間は終わっている。こんな思いをされた個人投資家は多いのではないでしょうか。


 こうした個人投資家のニーズに応えて、大和証券が8月8日(金)から夜間取引を開始する。「ダイワPTS」と呼ぶサービスで、PTSとは=Proprietary Trading Systemの頭文字を取ったもので、私設取引システムの意味。以前は、仲介者である証券会社は注文をすべて取引所に出さなくてはいけない、取引所集中義務があった。それが、1998年12月に撤廃され、私設取引が可能となった。既に、ネット証券が先行しているが、この度、大手では初めて大和証券がサービスを始める。しかも、手数料は「無料」。特徴などについて、大和証券広報担当の渕ノ上亮次課長代理に聞いた。


大和証券広報担当の淵ノ上亮次課長代理に聞く

大和証券HP18時から23時59分まで2000銘柄対象に
「マーケットメイク方式」で売買、手数料は「無料」


――まず、夜間取引ということですが、何時から何時までですか。

渕ノ上代理 取引時間は、当社営業日の18時から23時59分までです。注文をお受けするのもこの時間中に限らせていただきます。

――取扱銘柄数はすべての銘柄が対象でしょうか。

渕ノ上代理 いいえ全部ではありません。国内の取引所金融商品市場に上場されている上場有価証券等のうち、当社が指定する銘柄に限らせていただきます。銘柄数としては2000銘柄です。

――取扱銘柄はどのような基準で選定しているのでしょうか。

渕ノ上代理 出来高の多い銘柄など、あくまで、投資家の皆様のニーズに沿って剪定しています。

――信用取引は可能でしょうか。受け渡しについても教えてください。

渕ノ上代理 現物取引のみとさせていただいております。受け渡しは約定日から起算して5営業日を受渡日とします。ただし、配当落日、権利落日の売買取引については、約定日から起算して6営業日です。

――申し込みの手続きはいかがですか。住民票といった証明書が必要ですか。

渕ノ上代理 夜間取引のための特別な口座は必要ありません。通常の取引口座を開設し、オンライトレードの手続きをいただき、取引にあたっての留意事項を確認していただければ取引が可能です。

――夜間ですから、当然、パソコンでの取引ということですね。

渕ノ上代理 そうです。

――ネット証券では、全銘柄を対象とされているところもあります。御社の新しいサービスとどのように違いますか。

渕ノ上代理 他社の取引方式は「オークション方式」ですが、当社は「マーケットメイク方式」というところに最大の違いがあります。オークション方式では、売り買いの注文がないと取引は成立しません。すなわち、流動性が取引に当り非常に重要な要素です。マーケットメイク方式では、その日の終値をベースとして、取引参加証券会社である大和証券と大和証券エスエムビーシーが独自で売り・買いの気配値を提示します。その値段で問題なければ約定が成立します。

――手数料が無料というのはなぜですか。

渕ノ上代理 取引参加証券会社である大和証券と大和証券エスエムビーシーが気配値を提示し約定が成立すると、それぞれがディーリングでポジションを変動させます。そのディーリング業務が広く当社グループとしての収益機会となるため、お客様が直接負担する手数料はございません。

――仮に、次のようなケースが発生した場合は、どうでしょうか。A社が通常の取引時間後に増額修正を発表したケースでは、明日の相場は高くなることが予想されます。夜間取引で買っておく、という投資家も現れると思いますが。

渕ノ上代理 そうですね。午後3時以降、5時くらいまでに重要情報を発表する企業は多いですね。相場への影響が大きく売買停止することが望ましいと判断される場合は当社独自の判断で売買をストップします。

――お話をうかがっていますと、個人投資家の皆さんへのサービス提供という色合いが強い印象ですが。

渕ノ上代理 その通りです。個人投資家は機関投資家のように取引所外の取引システムを利用することはなかなか難しい。「貯蓄から投資へ」という政府方針もありますので、個人投資家の皆さんの利便性をはかることが一番の目的です。先行き、香港、アメリカなど外国株式等についてもサービスを拡充し、24時間、なにかしらの商品を取引できる体制になると思います。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR 2008.08 |特集