2011年12月14日
決算情報 Media-IR 日本インタビュ新聞社

プラマテルズ:世界的な景気低迷の中でも着実に成長を継続


■次々と海外現地法人を設立し、海外に進出する日系企業への供給体制を構築


プラマテルズホームページ プラスチック専門商社のプラマテルズ<2714>(JQS)は11月30日、今12年3月期第2四半期決算説明会を兜町平和ビルで開催した。
 代表取締役社長井上正博氏は、プラマテルズグループについて、第2決算概要、今後の経営戦略と今通期業績予想の順で説明を行った。
 同社は、2011年10月11日でジャスダック上場10周年を迎えた。その間、顧客企業の海外進出に応え、03年1月香港、同年4月上海、04年3月シンガポール、同年10月天津、09年1月深セン、同年8月大連、11年7月フィリピンと次々と海外現地法人を設立し、海外に進出する日系企業への供給体制を整えている。この10年間の同社の成長を見るため、02年3月期と11年3月期の業績を比較すると、売上高44.1%増、経常利益48.0%増と世界的な景気低迷の中でも着実に成長を遂げているのが分かる。
 同社の競争力は、最もQCD(品質・価格・納期)に厳しい日本の優良企業と継続的に取引するために、合成樹脂専門商社として必要不可欠な、合成樹脂原料に関する専門的な知識、知識に裏付けされた提案力、グループ全体のネットワーク力、更に、少量多品種に対応するための即納体制を構築していることが挙げられる。永年にわたり培われた顧客との信頼関係は、同業他社の追随を許さないものがあり、圧倒的な競争力を有している。

■エンジニアリング樹脂市場は、国内は横ばい、アジアは年5.0%以上の伸びを予想

 取扱う合成樹脂原料の売上高構成比率は、最も付加価値の高いエンジニアリング系樹脂48.1%、同じく高付加価値のスチレン系樹脂27.6%、オレフィン系樹脂11.1%、塩化ビニール系材料8.0%、その他の樹脂5.1%となっている。高付加価値商材であるエンジニアリング系樹脂、スチレン系樹脂が売上の75%を超えるため、利益率が高い。
 主な販売先の構成比は、OA・事務機器36.0%、家電・電子15.0%、建材10.0%、医療機器7.0%、自動車5.0%、容器・化粧品2.0%、玩具・その他25.0%となっている。
 同社の主要顧客は、日本を代表する優良企業であるが、その顧客の動向は、アジアを中心とした新興市場での拡販、新事業分野の開拓、省エネ・省資源の推進に注力している。そのため、技術、コスト、消費地を念頭に置いた最も合理的な世界最適生産体制の構築が求められている。
 同社の業績動向に関係するエンジニアリング樹脂市場の見通しは、国内は概ね横ばいで推移するとみている。アジアでは、一時的な調整は見込まれるが、年5.0%以上の伸びが予想されている。
 今上半期の国内の売上高、海外の主要拠点の売上高を見ると、国内211億8百万円(前年同期比1.5%増)、大連9億33百万円(同21.0%増)、上海15億35百万円(同12.5%増)、香港40億24百万円(同13.6%増)となり、海外全体では73億55百万円(同11.2%増)となっている。売上高全体に対する海外売上高比率は、11年3月期第2四半期24.1%、12年3月期第2四半期25.8%と海外売上高が伸びている。
 グループの説明に引き続き、今第2四半期連結業績についての説明が行われた。

■第2四半期連結業績は増収増益基調で着地

 今第2四半期連結業績は、売上高284億63百万円(前年同期比3.9%増)、売上総利益16億6百万円(同0.2%減)、営業利益4億47百万円(同7.2%増)、経常利益4億28百万円(同5.6%増)、純利益2億28百万円(同2.1%減)であった。
 売上高については、国内は東日本大震災の影響が当初よりも限定的で増収となった。海外では、香港、大連、上海が好調であった。その結果、全体では増収となった。
 売上総利益が減益となった要因は、海外からの受取手数料が減少したことによる。
 営業利益、経常利益共に増益となったのは、販売管理費比率の低下により、利益率が向上したことによる。
 純利益に関しては、投資有価証券の評価損により、減益となった。
 連結貸借対照表を見ると、総資産は225億13百万円(前期末比1億24百万円増)となっている。内訳は、流動資産207億10百万円(同3億69百万円増)、固定資産18億2百万円(同2億46百万円減)。流動資産の増加要因は取引量の増加、手形割引の減少等により、売上債権が前期末比で13億73百万円増加したことによる。固定資産の減少は、投資有価証券の評価減による。
 負債の合計は、164億35百万円(同45百万円増)となっている。内訳は、流動負債153億6百万円(同2億63百万円減)、固定負債11億29百万円(同3億8百万円増)。純資産は60億77百万円(同79百万円増)となり、自己資本比率は0.2ポイント改善し、26.8%と商社としては高い自己資本比率をキープしている。
 第2四半期は、大震災により、業績にどれほどの影響が出てくるか不安視されていたが、当初の想定を超えるものではなかったことから、増収増益基調で着地している。

■下半期の業績に対する地震の影響は少ない

 下半期の業績に対する東日本大震災が与える販売先業界別の影響について、OA・事務機器、家電・電子業界においては、4月、5月には部品調達が停滞したが、6月以降は本格稼働に戻っている。建材は、戸建て住宅の部材調達に一部停滞が発生したものの、政府の補助政策(フラット35、エコポイント)もあり、商材取引が拡大している。医療機器は、震災後には部品調達の停滞等により、自動車各社は減産、販売減少もあったが、下期以降は生産が回復している。玩具・その他は、震災による直接的な影響は軽微であった。全体として、下半期の業績に対する地震の影響は少ないといえる。
 一方で、タイの洪水により、現地に進出している日系企業に大きな被害が出ている。同社の販売先業界に関する現況は、OA・事務機器については、ASEAN地域、先進国向けの輸出生産拠点があるタイでの洪水の影響により、工場等に直接的な被害が見られるところもあり、近隣地域(ベトナム等)での振替生産を行う一方で、一部操業停止となっており、正常化には時間がかかる見通し。家電・電子に関しては、家電では節電への取組みによる売上拡大もみられたが、電子は円高による顧客企業の業績悪化が顕著となっている。医療機器については、タイ洪水により、部材供給上の問題が発生することが懸念されている。自動車については、タイ洪水により、部品供給網の一部寸断により、減産していて、同社取引への影響が懸念されている。玩具・その他については、直接的な影響は軽微である。

■中国沿海部だけでなく、東南アジア、中国内陸部に展開し、顧客ニーズを把握

 海外に進出している日系企業は、生産拠点を東南アジアを含むアジア全体に拡大しているため、同社も海外拠点整備の重点エリアを中国沿海部だけでなく、東南アジア、中国内陸部に展開して、顧客ニーズを確実に捉えることで成長を目指す考えである。そのため、7月にフィリピン駐在員事務所を現地法人化している。また、11月には中国・安徽省合肥市に出張所を設立した。
 現況を判断した結果、今通期業績予想は、売上高540億円(前期比3.2%減)、営業利益8億30百万円(同7.7%減)、経常利益7億80百万円(同7.4%減)、純利益4億70百万円(同6.1%減)と減収減益を見込む。
 今期は、東日本大震災、タイの洪水といった天災の影響により、通期業績を減収減益と見ているが、世界でもトップクラスの日本製品を支えるプラスチック専門商社であることから、来期以降の業績の拡大が期待できる。
 配当に関しては、第2四半期の配当を当初予想の6円から1円増配し、7円としている。

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