2011年09月02日
近況リポート Media-IR 日本インタビュ新聞社

ノアはLED事業で「差別化」商品投入など『新成長シナリオ創造』へ


■提携企業と協業、新規事業分野の開発で収益力強化を急ぐ

ノアホームページ ノア<3383>(名セ)は、「新たな成長シナリオの創造に向けて」を副題とする中期経営計画(11年7月1日―13年6月30日)を決めた。

 このたびの中期経営計画は、コア事業について「LED事業を基幹事業し、従来の半導体事業を凍結する」とした、経営改善計画(1月27日付)を推進した結果、ヤマダ電機との取り組み拡大が進み、ヤマダ電機の直営店舗LED照明化に伴う受注が決まるなど、LED事業を中核とする新たな成長フェイズが展望できる段階を踏まえ、同社の方向付けならびに収支計画の修正を行ったもの。

 同社はこの間、NR投資事業組合の増資引受(6月30日)により、同社の資金繰り維持・財務基盤拡充が実現、債務超過リスクの回避への展望が開けるとともに株価が回復した結果、上場廃止猶予期間解除(8月1日)などを経て新・中期経営計画決定に至った。

■12年3月期、大幅な増収増益見込み、収支計画を修正

 今後の方向について、戦略1:成長するLED事業分野で勝ち抜く戦略で収益拡大、戦略2:新規事業の開発〜新規株主(提携先)との協業で展開、を決めると共に、以下の通り修正後の収支計画を決めた。

 今期12年6月期は売上高2,547百万円(前期実績比8.6倍)とし、営業利益94百万円、経常利益88百万円の黒字転換を見込んだ。さらに、次年度13年6月期は、売上高2,871百万円(今期計画比12.7%増)、営業利益101百万円(同、7.4%増)、経常利益98百万円(同、11.4%増)と増収増益による成長路線への新展開を見込んだ。

■戦略1:成長するLED事業分野で「差別化」商品で収益拡大を図る

 LED事業は、(1)中期的に、市場の急速な拡大が期待される成長分野であり、(2)節電対応ニーズの拡大、主力商品価格低下で普及加速が期待される、事業分野であり、一方、同社には、(1)商品仕入に当たり、メーカーとの協業体制強化が実現した。(2)有力販売代理店50社はじめ、全国代理店ネットが既に確立している、といった具合に、同社がコア事業として位置づけるに相応しい条件「事業分野、タイミング、製品力、販売体制」と一致するのは強みだ。

 この強みをフルに活かし、「多様化する商材特性に顧客ニーズを加味」した販売戦略を構築し優位性の早期確立を図る。

 当面は、商材が限定されている高所、特殊照明の普及推進に注力し、「メーカー・顧客間の情報」の架け橋となりながら価格競争力を強化する方針だが、特に、「十分な明るさを確保しながら十分な節電が実現できる」差別化商品として、(株)ヤマダ電機で採用された「平面型ベース照明」拡販で収益を拡大する。

■戦略2:新規事業の開発〜新規株主(提携先)との協業で展開

 LED事業のマーケット急拡大局面では、大手メーカーの猛追と消耗品でないための「商品寿命の長さ」から、LED市場成熟速度の加速に伴うリスクも想定される。同社はLED事業は業況回復のためのエンジンと位置づけ、新たな成長エンジン開発に取り組むのが戦略2である。

 業務提携先(株)ASK,(株)アールアンドアールと協業して開発が進んでいるのが「車検ハンター」はじめ、自動車関連産業支援分野での事業開発に取り組む。「車検ハンター」は既にシステム開発投資がほぼ終了した事業で追加コストも少なく、また、ガソリンスタンド等、LED事業のターゲット先との重複など相乗効果が期待される事業もあるようだ。

■今来期の取組み:今期通期目標は黒字化の実現に置く、成長フェイズへ向けて収益基盤構築に取り組む

 今期12年6月期の目標を、通期業績の黒字化の実現に置く。上期(11年7月〜12月)のLED事業は、店舗照明への対応力を強化し、「あかりレンタル」事業のパートナー企業としての地位を確立するなど、(株)ヤマダ電機への対応に注力する。下期(12年1月〜6月)は、LED事業では、LED照明に対する企業からの引き合いが増加しており、新たな大口顧客の成約実績を積み上げることも視野に入れながら、LED照明販売で安定的売上高20億円体制を確立、成長フェイズ向け収益基盤構築に取り組む。また、新規事業については、(株)ASK等の協力を得て、車検ハンター事業等の新規事業開発を進め、下期以降にトライアルを開始し、中期的な成長エンジンの確立を目指す。

 来期13年6月期は、中期経営計画の副題の通り、同社の新たな成長ステージに向けて、LED事業は、競争激化が想定される中、収益体制の維持、強化を図る。具体的には、ヤマダ電機「あかりレンタル」事業でのパートナーシップ強化、当社が他社との差別化商材として提案する「平面型ベース照明」によるLED照明販売の強化に取り組む。また、新規事業については、今期開発実績をさらに拡大し成長エンジンとしての展開を加速する。

■溝邊社長は「あかるさ」を売ることに専念する・・・と

 新しい中計を纏め上げた溝邊社長は、「当社がいち早く商品化した『LED平面型ベース照明』は、〜照明分野での一つの流れ〜になり、業界で認知して貰えるだろう。特に、どこも未だ本格的に取り組めていない『調光』が可能なベース照明は、技術的に完成度の高い商品を提供できる。その上に、お客様の要望に応じてカスタマイズ対応ができる商品だ。特に、国産技術で品質管理が徹底している強みがある。『あかるさ』を売ることに専念したい。」と、LED事業での収益改善に手応えを感じながら、同社の存在感を一日も早く示したい、率直な希望を述べた。