2010年05月06日
決算情報 Media-IR 日本インタビュ新聞社

クレスコの前10年3月期連結業績は減収、営業・経常共に減益


■最終利益は、有価証券売却益の計上、特別損失の半減により大幅増益

クレスコのホームページ クレスコ<4674>(東1)は、4月28日に前10年3月期連結業績を発表した。
 売上高131億5100万円(09年3月期比6.0%減)、営業利益2億7200万円(同58.8%減)、経常利益4億7200万円(同39.3%減)、純利益1億2500万円(同135.8%増)と減収、営業・経常共に減益となった。しかし、最終利益は、有価証券売却益の計上、特別損失の半減により大幅増益となった。
 事業別の業績を見ると、公共サービス分野では、宅配関連が大幅に伸びたほか、案件獲得も回復してきていて、38億4600万円(同1億300万円増)となった。
 金融、流通、その他の分野は、プロジェクトの規模縮小や延期、価格低減要請等、IT投資の抑制が影響し、62億6600万円(同9億4000万円減)。
 組込事業では、カーナビゲーションなどカーエレクトロニクス分野が盛返し、車載関連案件が伸びたほか、通信システム分野ではスマートフォン関連の案件が拡大したものの、情報家電その他の分野が、案件の規模縮小や価格低減要請等の影響を受け、28億8700万円(同4200万円減)。
 同社個別の前期業績を振り返ると、営業利益利率が2%程度ダウンしたことに代表されるように、結果として網羅的、戦略的営業と各課題解決方法を提案する営業が不十分であったといえる。また、赤字プロジェクトが発生し、収束に難航し、約1億5000万円の赤字が発生したことも響き、営業利益の大幅減益となった。
 しかし、4月12日に上方修正を発表しているように、第4半期に入り事業環境は好転してきている。

■今期はソフトウェアだけでなく、ハードウェアの入れ替え需要も見込む

 セグメント別売上高を見ると、ソフトウェア全体では101億1200万円(同7.6%減)、その内訳は、金融関連36億7100万円(同17.3%減)、公共・サービス38億4600万円(同2.8%増)、流通その他25億9500万円(同6.2%減)。
 組込型ソフトウェア全体では28億8700万円(同1.5%減)、その内訳は、通信システム8億9600万円(同13.7%増)、カーエレクトロニクス14億9700万円(同18.7%増)、その他(主に情報家電)4億9300万円(同43.9%減)。
 4半期毎の売上高の推移は、第1四半期29億9900万円(同7.7%減)、第2四半期32億5300万円(同8.1%減)、第3四半期31億5100万円(同9.8%減)、第4四半期37億4800万円(同1.0%増)
 今期について、代表取締役社長熊澤修一氏は「企業はリーマンショック以降、IT投資の抑制を行ってきたが、今期は景気の好転から投資の復活が見込める。ソフトウェアだけでなく、ハードウェアの入れ替え需要も復活すると考えており、当社の強みのひとつである基盤システム分野の事業も期待できる」と見ている。
 今期の基本方針は、「利益の出る体質、体制」への刷新であり、そのため施策として、ソリューション営業の強化、事業組織の大構造改革、コスト構造の見直し、M&Aによるグループ経営基盤の強化と再構築の4点を取り上げている。
 今11年3月期連結業績予想は、売上高170億円(前期比29.3%増)、営業利益7億8000万円(同186.7%増)、経常利益8億7000万円(同84.1%増)、純利益5億円(同298.9%増)と大幅増収増益を見込む。
 4月1日に子会社化したアイオス社の売上30億円が加わることで、今期連結売上を170億円と見ている。営業利益の大幅増益は、増収効果もあるうえに固定費2億円のカットを見込んでいる。更に前期発生した赤字プロジェクトの収束により、営業利益率の回復を計画。
 リスク要因として、価格競争があるが、「何の問題が無いより、むしろ課題はあった方が物事は前に進む」(熊澤社長)と前向きにとらえている。