2011年2月08日
決算情報 Media-IR 日本インタビュ新聞社

クレスコの第3四半期連結業績は増収大幅増益


■市場環境は、以前とは異なり、IT投資の引き合いは徐々に増加

クレスコのホームページ ソフト開発のクレスコ<4674>(東1)は、2月4日に今11年3月期第3四半期連結業績を発表した。
 市場環境は、以前とは異なり、IT投資の引き合いは徐々に増加してきた。しかし、案件決定までの期間が長期化するなど、顧客の慎重な姿勢は変わっていない。そのような状況で、ビジネスの絶対量の確保、新サービスの拡販体制の強化、新たなビジネス需要への対応を課題として、事業の改善に取り組んできた。
 その結果、第3四半期連結業績は、売上高115億1900万円(前年同期比22.5%増)、営業利益4億3700万円(前年同期△9000万円)、経常利益6億4200万円(前年同期比8.6倍)、純利益3億9400万円(前年同期△1億300万円)と増収大幅増益。

■今期からクレスコグループの一員となったアイオス好調

 セグメント別の売上高は、ソフト関連事業では、公共・サービス分野は、宅配便関連の受注がやや鈍化したものの、前年同期を上回り、28億2200万円(同5.2%増)となった。金融・保険分野、流通、その他の分野は、アイオス、インフィニードの子会社化が貢献したことから62億9900万円(同35.8%増)と増収。
 組み込み型開発事業は、デジタルテレビが減少したものの、通信分野およびカーエレクトロニクスが伸長し、23億2000万円(同15.1%増)とテレビの減収をカバーし、2ケタ増収。
 商品・製品販売も前年同期を上回る7600万円(同18.3%増)となった。
 今期の好業績の背景としては、ERP分野の専門会社クレスコ・イー・ソリューションズが増収増益基調と子会社の業績が回復している他、今期からクレスコグループの一員となったシステムインテグレーターのアイオスが、売上高20億2400万円、営業利益9800万円、経常利益1億1700万円と好調の影響が大きい。
 このように、第3四半期連結業績は、これまでグループ一丸となって取り組んできた「利益の出る体質、体制への刷新」が確実に浸透してきた結果といえる。

■トップを含めた全社的な営業活動に引き続き注力

 しかし、景気が上向きであるとはいえ、IT産業を取り巻く環境は依然厳しい。そのような状況の中、今通期業績予想を達成するべく、トップを含めた全社的な営業活動に引き続き注力すると共に、顧客の業務や事業内容に密着した価値提案型サービスを展開している。また、子会社との連携を強化し、営業面、技術面におけるシナジー効果を高め、より需要が見込める顧客や産業分野に対する積極的なアプローチを図っている。
 以上の施策により、今通期連結業績予想は、売上高163億円(前期比23.9%増)、営業利益7億4000万円(同2.72倍)、経常利益9億3000万円(同96.8%増)、純利益5億円(同4倍)を見込む。
 来期の業績に関する質問については、「市場環境は好転してきています。スマートデバイスを利活用したビジネス提案の依頼も増加しており、マーケットのニーズが変化してきたことを実感しています。以前はほとんど無かった動きです。また、これまで情報化投資を控えてきた企業は、事業展開に必要なIT投資が待った無しのところまで来ていますから、グループ営業力の更なる強化で、来期以降、業績を更に拡大できるでしょう」(代表取締役社長熊沢修一氏)と答え、来期も期待できる現状を紹介した。

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