2010年10月15日
決算情報 Media-IR 日本インタビュ新聞社

クリーク・アンド・リバー社:第2四半期連結売上高は対前年同期比4.8%増


■臨床研修病院合同セミナー「レジナビフェア」の売上高3400万円が下期に期ズレ

クリーク・アンド・リバー社 クリーク・アンド・リバー社<4763>(JQS)は、6日に今11年2月期第2四半期連結業績を発表した。
 売上高67億5800万円(前年同期比4.8%増)、営業利益1億1800万円(同45.1%減)、経常利益1億2600万円(同42.8%減)、純利益1600万円(同77.5 %減)と増収ながら大幅減益となった。
 同社の事業は、クリエイティブ分野、医療分野、IT・法曹・会計分野に分けられる。
 分野別の売上高は、クリエイティブ分野(日本)43億9600万円(前年同期比1.0%増)、クリエイティブ分野(韓国)9億600万円(同19.0%増)、医療分野10億2500万円(同5.0%減)、IT・法曹・会計分野5億8300万円(同63.0%増)。
 医療分野だけが減収となっているが、この主な原因は、これまで第2四半期に開催していた臨床研修病院合同セミナー「レジナビフェア」を今期は第3四半期に実施するため3400万円の売上が下期に期ズレした影響である。

■当初計画を上回るペースで推移

 分野別営業利益は、クリエイティブ分野(日本)2500万円(同5400万円増)、クリエイティブ分野(韓国)900万円(同400万円増)、医療分野1億4200万円(同1億5800万円減)、IT・法曹・会計分野△100万円(同2600万円増)。
 利益面でも医療分野が大幅な減益となっている。この原因は、先述しているように「レジナビフェア」が第3四半期に期ズレした影響と、既存の医師紹介や看護師事業への積極的な投資により、人件費が膨らんだことによる。
 第2四半期連結業績は増収大幅減益となったが、計画値と比較すると、売上高は2億5800万円、営業利益は1800万円、経常利益は2600万円計画値を上回った。純利益だけが移転に伴う費用が増加したことで、400万円下回っているが、当初計画を上回るペースで推移しているといえる。

■今通期連結業績予想は増収大幅増益で黒字転換を見込む

 今通期連結業績予想は、売上高140億円(前期比7.3%増)、営業利益3億円(同111.3%増)、経常利益3億円(同90.4%増)、純利益1億円(前期△4500万円)と増収大幅増益で黒字転換を見込む。
 通期の分野別売上高、営業利益予想は、クリエイティブ分野(日本)92億円、2億円、クリエイティブ分野(韓国)18億円、3000万円、医療分野20億5000万円、1億5000万円、IT・法曹・会計分野11億5000万円、2000万円を見込んでいる。
 最も売上高が多いのがクリエイティブ分野(日本)の通期売上92億円であるが、10月時点で、92億円を超える材料を確保している状況にある。

■EC、SP関連の事業が拡大し、売上実績が昨年の約10倍

 分野別の事例を紹介すると、クリエイティブ分野(日本)では、EC(イーコマース)、SP(セールスプロモーション)関連の事業が拡大していて、売上実績が昨年の約10倍に達している。今期は、リべニューシェアモデルもスタートしている。
 また、SNS(ソーシャルネットワークサービス)アプリケーションソフトのライツ(権利)許諾、制作、運営案件が増加し、前年の約3倍のオーダーを獲得している。
 まず、「mixiアプリモバイル」では、サッカーゲーム「マイミクイレブン」をリリース。会員数は11万5000人に達している。ゲームはエンタースフィアと共同制作し、アイテム課金部分の収益は両社で分配。
 同じく「mixiアプリモバイル」で英単語クイズ「アルクの究極の英単語T・U」をリリース。自社内のプロジェクトで開発。アイテム課金部分の収益は両社で分配。会員数は3万6000人。
 GREEやDeNAが運営するSNSのゲームアプリでも人気アニメ等のアプリ開発を行っている。

■中国で出版エージェンシーサービスを開始し、4カ月間で800案件を受注

 また今年3月には日本の優良出版コンテンツを中国語に翻訳し、中国で出版権を代理販売する出版エージェンシーサービスを開始し、4カ月間で800案件を受注している。出版案件として第一号は、文藝春秋の社刊の「泣き虫弱虫 諸葛孔明」(酒見賢一著)。
 同じく7月に中国シェアbPの電子書籍リーダーメーカー「漢王」と、日本のコンテンツ提供の独占窓口契約を締結している。漢王の電子書籍リーダーの普及台数は約100万台で、シェアは65%以上を獲得している。第1弾としてプレジデント社のビジネス書40タイトル、ゴマブックスのライトノベル100タイトルが決定している。今年11月には漢王と日本国内で中国電子書籍カンファレンスを開催する。
 クリエイティブ分野(韓国)の事例としては、韓国政府関係公的機関である映画振興委員会等が出資し組成したファンドを、クリーク・アンド・リバー コリアが運営している。現在6作品に投資して、韓国メディア各社にコンテンツの制作を依頼している。

■今後本格展開する看護師事業では、8月末時点で1000件以上オーダーを獲得

 医療分野では、メディカル・プリンシプル社が医療業界の情報提供サイトを運営している。売上高は前年比5倍と急増している。08年12月に開設した医療業界の転職求人サイト「 MediGate」は、ドクターエージェンシー事業と連動していて、医師求人件数(約1000件)、参画医療機関の件数(約300施設)、1カ月間のページビュー数25万以上、アクセス数6万超と利用者数が増加している。
 更に、メディカル・プリンシプル社が今後本格展開する全国120万人の看護士師にエージェントサービスを提供する看護師事業では、8月末時点で1000件以上オーダーを獲得している。7月に採用モバイルサイト「ナースパートナーズ」を開設している。「立ち上がりのスピードは遅いが、立ち上げたら強固な事業となる」(井川幸広社長)と今後急成長が見込める事業である。

■新たにビジュアライゼーション事業をスタート

 IT・法曹・会計分野の事例としては、リーディング・エッジ社が新たにスタートしたビジュアライゼーション事業を挙げている。
 ビジュアライゼーション事業とは、3DCG(3次元コンピュータグラフィック)を活用した可視化環境構築ソリューション。現在大学や研究所などから受注している。ライバルが少なく、同社ならではのハイレベルなサービスといえる。
 また、C&Rリーガル・エージェンシー社には全弁護士の約1割に当たる2525名が登録している。通期黒字化が予想されている。
 分野別で今後急成長が見込める事業を展開していることから、「当社グループの今期は新しい飛躍のための1年と捉えています」(井川幸広社長)と今後の事業展開に自信を示している。
 同社の株価チャートを見ると、右肩下がりのトレンドを形成し、10月4日には年初来の最安値9500円まで下げている。今期の黒字転換を踏まえればPBR0.76倍の株価は仕込み好機といえる。

提供 日本インタビュ新聞 Media-IR 2010.10 |特集