2012年03月16日
決算情報 Media-IR 日本インタビュ新聞社

JPNホールディングス:東京証券ジャスダックプラザで決算説明会を開催


■一昨年買収した保育事業がフル稼働

JPNホールディングス JPNホールディングス<8718>(JQS)は14日、東京証券ジャスダックプラザで12年1月期決算説明会を開催した。
 同社は、アウトソーシング事業を行うヒューマンプラス、サービサー事業を行うジェーピーエヌ債権回収、保育事業のキンダーナーサリーコーポレーションと3つの企業を持つ純粋持株会社である。
 代表取締役社長蓮田輝孝氏は、「前12年1月期は、一昨年買収しました保育事業がフル稼働しました。また、従前からありましたサービサー事業、それから派遣事業の3つが期間を通して稼動しました。ところが、サービサーを中心にマーケットの変化によって、不採算のお取引が出てきましたので、上期までにその様なお取引先を全て解約し、再構築を考えました。また、アウトソーシング事業では、合理的な運営を行うために、コールセンターの統廃合に着手しました。保育事業につきましては、過去に行ってきた事業の問題点を洗い出し、それについての対応策、今後の展開について計画をたてました。更に、今後の事業を拡大していくために、前期を初年度とする中期の計画を立ち上げました」と前期の事業毎の対応について触れ、中期経営計画を立ち上げたことを紹介した。
 前12年1月期連結決算は、売上高71億41百万円(11年1月期比0.2%減)、営業利益1億57百万円(同34.5%減)、経常利益1億84百万円(同26.1%減)、純利益67百万円(11年1月期△41百万円)であった。

■前期売上高は、本業のサービサー事業の減収をカバーしきれずに微減

 「私共は、株主資本の有効活用を行い、企業の価値の最大化を目指しているために、経営指標を、経常利益率とROE(株主資本利益率)の2つに視点を当てています。そういう中で、前期の結果は経常利益率で2.6%と創業以来一番低い数字になりました。ROEは前年に比べて改善の兆しが見えていますが、1.4%と非常に芳しくない結果に終わっています。前期業績については、アウトソーシング事業の増収、保育事業が年度を通して売上に寄与したものの、本業であるサービサー事業の減収7億72百万円をカバーしきれずに、微減となりました。一方、売上原価につきましては、人材派遣の拡大により売上原価の増加、保育事業の統合により、労務費は48億11百万円と2.8%増加しました。また、29の保育園を運営するための、園の借地借家料の増加で、施設・保守費は20.4%の増加となりました。変動費を中心に経費の削減に努めましたが、サービサー事業の収益が低下したことによって、売上高に占める販管費は69億83百万円となり、売上高経費比率は1.2%上昇する結果となりました」と前期を振り返った。
 総資産は56億92百万円(11年1月末比3億57百万円減)となっている。増減の明細は、現金及び預金の増加額6億30百万円、買取債権の減少額1億28百万円、未収入金の減少額5億88百万円、ソフトウェアの減少額1億83百万円、その他(売掛金の減少等)88百万円である。
 負債の合計は、10億43百万円(同4億円減)となっている。減少した要因は、未払い金の減少額2億43百万円、退職給付引当金の減少額96百万円、その他(未払い費用の減少)61百万円。
 純資産合計は、46億49百万円(同43百万円増)となった。その結果、自己資本比率は76.1%から81.7%と5.6ポイント改善している。
 事業別の売上高、営業利益を見ると、サービサー事業29億82百万円(同20.6%減)、1億28百万円(同44.3%減)、アウトソーシング事業35億7百万円(同8.9%増)、11百万円(11年1月期△84百万円)、保育事業6億50百万円(同268.4%増)、△36百万円(11年1月期12百万円)となっている。保育事業の売上高が大幅に伸びているのは、11年1月期の売上高が11月、12月、1月の3ヶ月間だったことによる。

■今期13年1月期連結業績予想は、2ケタ増収大幅増益を見込む

 前期を総括すると、「中期経営計画の初年度としては、色々な問題が発生しましたが、連結利益計画は達成しました。今まで足りなかったところである事業の採算性の面では、改善が出来たのではと思います。アウトソーシング事業では、ヒューマンプラスはマイナス計画を立てていましたが、営業利益、経常利益共に黒字転換しました。保育事業については、無認可で、補助無しで、全て行っていましたが、昨年の8月に足立区の認定を受けて、役所の補助をもらった園の運営を初めてスタートしました。今年の3月1日には同じく足立区とタイアップして新たな園をスタートしております。今まで自治体とのタイアップは行ってきませんでしたが、前期よりスタートしています。更に、昨年の11月には新しい試みとして、横浜地下鉄のセンター北駅の近くにオープンした商業施設の中に保育園を開設しました。現在、非常にうまくいっています。このように、役所とのタイアップ、商業施設の中での園の開設を今後の保育園の展開の中で生かしていきたいと考えています」と前期を振り返った。
 今期13年1月期連結業績予想は、売上高82億円(前期比14.8%増)、営業利益3億50百万円(同121.8%増)、経常利益3億60百万円(同94.7%増)、純利益1億50百万円(同121.5%増)と当初の中期経営計画より売上高、営業利益共に下回るが、2ケタ増収大幅増益を見込んでいる。
 今期は中期経営計画の最終年度へつなげるための期と捉えていて、事業構造の転換と企業体質の改善を目指している。

■サービサーは低収入で耐える事業構造に変える、アウトソーシング事業は官公庁ビジネスに特化

 そのための戦略として、「一つは事業構造を転換していきます。今まで非常に粗利が高い事業でしたが、貸金業の改正に伴いまして、クライアントであるカード会社がキャッシングで潤っていましたが、キャッシングの利益がほぼなくなりました。取引条件を変えて行っても、我々の収益構造はがらりと変わります。そのため低収入で耐える事業構造に変えることを考えています。その中で、事業毎に考えましたことは、一つはサービサー、今までは小口の債権をお預かりして、回収してフィーを戴くビジネスモデルで展開してまいりました。ここのところは継続しますが、ウエイトを下げていきます。債権を買い取り、リスクをとりながら利益を出していくふうに事業の構造を変えていく、今これに変えて動きつつあります。二つ目には、アウトソーシング事業ですが、官公庁のビジネスに特化していきます。昨年も官公庁の売上高が2億から4億に倍増しています。ここを新たな軸として育てていきます」と今後の戦略を説明。

■保育事業は、利益を出すよりも安全、安心をテーマとして、保護者の信頼を得ることを第一とする

 「三つ目は保育事業です。保育については、中期経営計画では利益を出すということは考えていません。利益を出すよりも安全、安心をテーマとして、保護者の信頼を得ることを第一とします。補助をもらって行う認可認証を狙うところと、あえて無認可で行うという2つの方法を考えています。働くことを目的にお母さんが子供を預けるというところでは間違いなく料金が安いほうが良い。そのためには、認可認証が取れるように体制を変えていかなければなりません。今ひとつは、現在あざみ野に園を持っていますが、ここのお母さん方は自分の時間を有効に使うために、子供を預けています。今お預かりしているお子さんのお母さんの大半が専業主婦でございます。そのため、無認可で品質を高めた保育園、教室を含めて、価格を高くしたかたちで対応していきます。つまり、働くお母さんのための保育園と、お母さんが自分の時間を有効に使うために活用する保育園とに分けて捉えています。今展開している、あざみ野、二子玉川、自由が丘では、無認可で、中身が濃い教育で展開を図っていこうと考えています。もう一つ保育園事業については、保育園の延長で、学童保育をあざみ野で4月1日から開園する準備を行っています。学童保育も専門的にやって行きます。こちらは質の高い教育も含めて行っていきます。マーケットを調べたところあざみ野では、子供一人あたり4万6,000円で行っています。ここで学童保育を行い、新たな展開を模索していきます」と語った。

■コールセンターの体質改善に取組む

 企業体質の改善に関しては、「私共は、コールセンターを中心に仕事を抱えていますが、電話が繋がっていくらの世界です。朝9時から21時まで、12時間稼動させていますけれども、その間に着信が出来たか、お客様と約束が出来たかというデーターを取っています。分かったことは、圧倒的に午後6時から午後9時の時間帯が効率が良いということです。その次が午前中です。一番良くないのが日中です。センターのオペレーターの勤務を見ると、一番のボリュームゾーンは、日中です。ここにメスを入れ、雇用契約を切替えていきます。基本的にはシフトを前提としていますが、シフトの出来ない契約がいくつかありますので、これについては撤廃をします。午前中は効率がよいので、午前中4時間だけのハーフの雇用を取り入れます。夜だけの契約も可能であればその様な方を増やしていくということをしながら、効率の悪い日中の勤務を空けていくようにします。オペレータ―育成を含めて、電話が繋がってもキチッとお話をして約束を取り付けるということが出来るように質を高めていく事を行いながら、体質改善を図っていきます。更に、ガバナンスの体制の確立も図っていきます。また、次世代を担う幹部候補の育成も行います」と今後の取り組みを説明した。
 今期の配当に関しては、5円の増配で年間10円配当を見込んでいる。