2013年01月16日
決算情報メディアアイアール 日本インタビュ新聞社

エスプール:前期より事業拡大のために取組み、今期は飛躍の第1歩の年


■2期連続の営業黒字を達成

 エスプール<2471>(JQS)は11日、12年11月期決算説明会を開催した。同社代表取締役社長浦上壮平氏は、前期の業績を振り返り次のように話した。

 「リーマンショック後、当社グループは、一時期大変厳しい状況になりましたが、お陰さまで、11年11月期、12年11月期と2期連続の営業黒字を達成することが出来ました。特に12年11月期は、我々にとっては非常に厳しい事業環境でしたが、今まで赤字であった事業が黒字化することが出来て、結果的に非常に良い1年になりました。また、今期については、前期より事業拡大のために取組んできましたので、躍進の第1歩の年になるのではないかと感じております。2016年度までに中期の経営計画として、売上高100億円、営業利益5%の目標を掲げています。その達成に向けて、今後も積極的に事業を拡大していこうと思っています」と厳しい事業環境の中で健闘し、今期を飛躍の年として捉えていることを紹介している。

 12年11月期連結業績は、売上高49億41百万円(前期比10.7%減)、営業利益48百万円(同47.9%増)、経常利益29百万円(同66.3%増)、純利益△30百万円(前期2億7百万円)と減収ながら、営業・経常利益共に大幅増益となったが、最終利益は2008年以降の源泉徴収額の徴収不足額42百万円を特別損失として計上したことにより当初予想を下回った。

 売上高に関しては、システムと研修の子会社2社を売却したことにより、2ケタの減収となったが、人材ソリューション事業は前期比6.4%増を達成したことで、売却した子会社を除いた既存事業の比較では増収を確保した。

 営業利益については、将来に向けた先行投資を行いながらも、障害者雇用事業が通期で黒字転換したこともあり、ビジネスソリューション事業で前期比20.8%増を達成した。

 特別損失については、業務フローの見直しとシステム改修により、今期への影響は無く、一時的なものといえる。

 セグメント別の売上高、営業利益を見ると、ビジネスソリューション事業(アウトソーシングの受託<ロジスティックス、セールスプロモーション等>)17億50百万円(前期比9.3%減)、1億40百万円(同20.8%増)、人材ソリューション事業(コールセンターや販売業務を中心とした人材派遣サービス)32億92百万円(同6.4%増)、2億74百万円(同4.7%減)、その他8百万円(同58.1%減)、△3百万円(前期△12百万円)となっている。

■12年11月期に掲げていた基本方針は概ね実行

 12年11月期に掲げていた基本方針の結果については、「1番目の人材派遣サービスについては、積極的な拡大戦略を採用するということでしたが、法規制の問題がありまして、4月に公示が行われて、10月1日に改正派遣法が施行されました。主な内容は、30日以内の短期派遣の禁止でありましたが、10月1日に施行された後では、予想以上に受注が増えていて、派遣業界は追い風となっています。ただ、携帯販売支援業務では、3年継続して勤めると一旦職場を離れなければならないという派遣抵触日の問題もありまして、売上減少にとなりました。全体的に競争が激化しましたが、2期連続で増収を達成できましたのでので、良かったのではないかと考えています。。第2点として、アウトソーシングビジネスの拡大に向けた体制整備に注力することを掲げていました。このことについては、品質の向上、ノウハウの蓄積など、得意分野の深耕は進みました。しかし、注力分野であったネット通販の新規受注が進まず、営業に課題を残しています。第3番目の障がい者雇用支援、顧問派遣の収益化を目指す点については、障がい者雇用支援サービスは大幅な収益改善が進み、営業黒字化を達成しています。一方の顧問派遣は目標の未達となりました。全体的には、厳しい市場環境の中で、基本方針は概ね実行に移すことが出来たと思っています」(浦上壮平社長)と基本方針の結果について語った。

■今期13年11月期の連結業績予想は増収大幅増益で黒字転換

 同社では、前期で不安材料はすべて払拭し、今期は事業拡大に向けた攻めの体制を構築する年と認識している。そのため、基本方針として、積極的な拡大路線の推進、収益力の向上、社会貢献性の高い分野での事業展開と3項目を掲げている。

 今期13年11月期の連結業績予想は、売上高52億62百万円(前期比6.5%増)、営業利益80百万円(同65.8%増)、経常利益66百万円(同124.8%増)、純利益50百万円(前期△30百万円)と増収大幅増益で黒字転換を見込んでいる。

 通期業績予想を達成するためのセグメント別の重点施策としては、人材派遣サービスでは、拠点網の拡充(スタッフ募集の強化)、携帯販売業務の強化に注力する。まず、拠点網の拡充については、上半期は最大マーケットである首都圏を重点的に強化する。例えば、1月には都内に銀座、池袋、上野に拠点を開設し、スタッフの募集を強化。更に、下期は地方拠点の拡充に注力する方針。携帯販売の強化策としては、運営体制の見直しを行い、営業・オペレーションの改善強化のため、役員2名を配置する。更に、定着率向上のために、グループ派遣を強化するとしている。以上の取り組みを実施することで、人材派遣サービスでは、売上高34億25百万円を目指す。

 ロジスティックスアウトソーシングに関しては、発送代行サービスでは、ネット通販の市場は拡大しているが、配送業務の受託競争が激化している状況にある。そのため、同社では、重点施策として、上期を目処に東京近郊に第2センターを開設し、競争力を高めるとともに、新規顧客層の獲得を目指す計画。センター運営代行サービスについては、派遣法の改正により、ニーズは拡大傾向にあるが、ノウハウのある人材サービス会社は少ないため、同社にとっては新規顧客獲得のチャンスといえる。そのため、既存顧客からの新規案件の獲得、新規顧客へのアプローチも強化していく。その結果、ロジスティックスアウトソーシングの売上高は、14億65百万円を見込んでいる。

 キャンペーンアウトソーシングの重点施策としては、従来のキャンペーンに加え、営業代行、店舗巡回、販売支援を行うMD(マーチャンダイジング)業務を開始することで、営業・販促活動をトータルでサポートする体制を築く。対面型獲得業務では、太陽光パネルのノウハウをもとに商材数を拡大する方針。また、Wi−Fi設置業務は、安定的に継続するとみている。その結果、売上高2億29百万円を計画している。

■障がい者雇用支援サービスは前期の67百万円から急拡大し、1億23百万円を見込む

 障がい者雇用支援サービスについては、千葉県市原市に同社の子会社「わーくはぴねす農園」が運営する2棟のビニールハウスの農園は完売となっている。現在3棟目を手掛けていて、既に企業からの受注も進んでいる。従業員が300名を超える企業は、従業員の1.8%は障がい者を雇用することが義務付けられている。この規則を守らない場合は、1人当たり60万円の罰金が科されることになっている。もし、その後も改善命令に従わない場合は、法務省のホームページに会社名を公表されたり、入札に参加出来なくなったりする罰則がある。しかも、今年4月1日からは1.8%から2.0%にアップすることから、同社の障がい者雇用支援サービスの需要はさらに高まるものと予想される。また、農園で働く障がい者の教育を行うことで、3か月の教育期間中は、国より障がい者就労移行支援として補助金をもらえる制度があり、「わーくはぴねす農園」では障がい者の教育を行っている。さらに、教育が終了すると企業が買い取った区画での就労ができることから、企業にとっても障がい者にとってもありがたい結果といえる。そのため、今期売上目標は、前期の67百万円から急拡大し、1億23百万円を見込んでいる。

 以上のように、一時期の厳しいか状況から脱却し、2期連続の営業黒字を達成するとともに、事業拡大のための先行投資を行っていることから、今後の事業拡大が期待される。

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