2013年10月21日
決算情報メディアアイアール 日本インタビュ新聞社

ピックルスコーポレーション:第2四半期としては過去最高の業績を達成


■好業績の要因は、売上が伸びたことと、原料である野菜価格の安定による

 浅漬け・キムチで業界最大手のピックルスコーポレーション<2925>(JQS)は18日、14年2月期第2四半期連結の決算説明会を実施した。

 第2四半期の業績は、売上高134億73百万円(前年同期比6.2%増)、営業利益7億70百万円(同31.2%増)、経常利益8億63百万円(同37.0%増)、純利益5億42百万円(同44.8%増)と増収大幅増益となり、当初計画を売上高4.9%、営業利益37.6%、経常利益41.8%、純利益57.8%上回り、第2四半期としては過去最高の業績となった。

 好業績の要因は、売上が伸びたことと、原料である野菜の価格が安定していたことが挙げられる。

 品目別の売上高は、浅漬け・キムチ58億95百万円(同1.8%増)、惣菜25億58百万円(同21.5%増)、ふる漬け3億3百万円(同9.3%減)、漬物47億15百万円(同6.0%増)であった。

 売上が伸びる一方で、販管費は25億35百万円(同7.0%増)となった。販管費の内訳は、物流費12億69百万円(同6.1%増)、人件費6億99百万円(同6.5%増)、広告宣伝費1億34百万円(同0.7%増)、その他4億31百万円(同13.4%増)と増加しているが、売上高に対する販管費の比率は18.8%と前年同期の18.7%とほぼ同じ。営業利益率は5.7%増と1.1%改善した。

 第2四半期は広島工場の新設で経費が増加したものの、営業エリアが拡大したこともあり、過去最高の業績を達成したことで、順調に推移している。通期連結業績予想は、売上高255億18百万円(前期比6.0%増)、営業利益11億16百万円(同22.0%増)、経常利益11億87百万円(同21.9%増)、純利益7億26百万円(同27.3%増)と増収増益で過去最高益更新を見込んでいる。

■漬物業界で唯一の全国展開を果たし、現在ナショナルブランドとなった「ご飯がススムキムチ」の大ヒットで大きく売上を伸ばし、新規開拓も促進

 同社の業界での立ち位置を見ると、漬物業界の市場規模は年々縮小傾向にあり、13年8月に発表された工業統計によると野菜漬物製造業出荷額は3,265億円である。

 そのような状況で、業界で年商100億以上の企業は3社あるが、その中で断トツの売上を上げているのが同社で、唯一年商200億円を突破している。売上のシェアは全体の7.3%を占め、2位以下を大きく離し、業界のリーディングカンパニーといえる。

 漬物の品目別の売上の割合も大きく変わり、以前は沢庵が最も大きな割合を占めていたが、現在は浅漬けがトップで28%、キムチ21%で、沢庵は14%と3位になっている、以下、梅干等12%、酢漬け、刻み漬け、福神漬け、菜漬け、姿物、その他の順になっている。

 同社は、全国展開するセブン&イレブンに浅漬けを提供することで、漬物業界で唯一の全国展開を果たしている。その後、現在ナショナルブランドとなった「ご飯がススムキムチ」の大ヒットで大きく売上を伸ばし、新規開拓も促進している。

 株価にも事業の好調は反映されていて、昨年の10月の株価は400円台で推移していたが、今年の10月は800円台と倍増している。事業の拡大は今後も継続することから、株価の反発は引き続き継続するものと予想される。

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