アルコニックス<3036>(東2)の09年3月第2四半期連結業績予想は、売上高1041億8200万円(前年同期比1.3%減)、経常利益13億9300万円(同0.9%増)、純利益6億9300万円(同9.9%減)であった。事業別売上高と営業利益を見ると、まず軽金属・銅製品は売上高340億1800万円(同7.0%増)、営業利益2億2000万円(同33.7%減)と増収ながら営業利益は大幅減益。エアコン等アルミの輸出が伸びたことで増収となったが、バイク等輸送機関連及び銅管販売の利益が減少したことで大幅減益となった。
電子・機能材は売上高409億4400万円(同8.3%減)、営業利益10億8700万円(同1.3%増)と減収増益。化合物半導体、二次電池材料、チタン製品等は堅調であったが、ニッケル地金、レアアースは大幅な減収であった。しかし営業利益は電子材料やレアメタルの取扱数量増により増益となった。
非鉄原料は売上高225億2200万円(同0.6%増)、営業利益3億2800万円(同76.7%増)と微増収大幅増益となった。ダイカスト自動車部品向けアルミ合金塊の売上が伸びる一方で、アルミスクラップ、銅スクラップの取扱いが減少したことで、微増収となったが、利益率の高い、今期より営業を始めたマグネシウム地金、前期より開始した金属珪素の売上が好調であったことから大幅増益となった。
建設・産業資材の売上高は66億9800万円(同0.1%増)、営業利益3400万円(同63.1%減)となった。輸出向けの黄銅棒の増加の一方で、バルブ・継手の取扱量が減少。前年度高収益だった中東向けの工業弁の売上が減少したことと真空スプリンクラーの新規取扱いに関する先行経費が嵩んだことで大幅減益となった。
5日に第2四半期の決算を発表すると共に同日決算説明会を開催した。説明会で同社社長の正木英逸氏は「サブプライムローンの影響で景気が悪化しているが、独自の仕組みを作り環境の悪さを克服していきたい。」と語った。
まず、軽金属・銅製品事業では、自動車向けアルミ製品の販売を拡大するために、非鉄金属加工事業に着手し、商社としての仕事だけではなく、加工品の販売にも進出を計画しており、日本メーカーの海外進出先で合弁会社設立を目指す方針。
電子・機能材事業では、成長著しいレアメタルおよび電子材料分野の強化のために経営資源を投資していく。レアメタルを必要としている日本のメーカーをはじめ販売先のグローバル化をはかってゆく。
非鉄原料事業では、環境問題に対応し、まず中国でのリサイクル事業に取り組み、銅、アルミ、貴金属の回収に動く。
従来の商社の活動と同社独自の事業を組み合わせ、業容を拡大し、海外での事業展開も進んでいる。なかでも中国側パートナー企業である廣東恒基金属制品実業有限公司、日本側パートナー企業である富士根産業と出資し、07年11月に販売会社恒基日富有限公司を設立し、08年6月には製造会社恒基日富金属精密制造有限公司を設立して熱交換器・配管などの自動車用部品、エアコン等空調機器、冷蔵庫等の家電製品用部品の製造計画を推進している。既に7月より試作品の生産を開始しており、現在は内外の日本企業及び中国企業が試作品を評価している段階である。
また、同じく07年11月に世界最大級のマグネシウム生産会社太原易威マグネシウム有限公司と同社の取引先である神戸製鋼所、古河スカイ、住友軽金属工業と出資し、太原金威マグネシウム有限公司を設立してマグネシウム地金の製造・販売をおこなう。今年3月に工場が完成し、5月より同社が輸入を開始している。年産6000トンの生産能力を持っている。このように、同社ならではの情報力を活かし、売れ筋に投資し、事業を拡大する方策を実行して成果を出している。
今期連結業績予想は、売上高2258億円(前期比4.6%増)、経常利益26億7000万円(同8.9%増)、純利益15億円(同5.1%増)、1株当たり純利益563円4銭と過去最高益更新を見込む。
最高益更新企業でありながら株価は、今期予想PER3.49倍とあまりの低評価。同社の業績と活発な事業展開が見直され、株価の反騰が予想される。


