■下半期に自動車関連製品の受注が回復
朝日ラバー<5162>(JQ)は、19日に東京証券会館のジャスダックプラザで前10年3月期決算説明会を開催した。13日に前期業績は発表しているように、売上高46億6700万円(09年3月期比4.8%減)、営業利益1億2500万円(同168.9%増)、経常利益9100万円(同548.2%増)、純利益4100万円(同09年3月期△8000万円)と減収ながら大幅増益で最終黒字転換を達成した。
減収の要因は、リーマンショックにより、自動車メーカーが生産調整したことにより、上半期に自動車関連製品の減産が大きかったことが挙げられる。下半期に受注が回復したものの前半の落ち込みをカバーするまでには至らなかった。
4半期毎の売上高、営業利益の推移は、第1四半期8億1800万円、△1600万円、第2四半期11億5900万円、5000万円、第3四半期13億6200万円、1600万円、第4四半期13億2700万円、7400万円とほぼ順調に回復している。
4月から経営の合理化策を実施しており、売上が回復した第2四半期は黒字転換した。第3四半期は経営の合理化策の一部を解除し、不良在庫を処分したことから営業利益が減少している。第4四半期は生産性の向上策が利益に貢献している。
工業用ゴム事業の製品別売上高、医療・衛生用ゴム事業の売上高を見ると、彩色用ゴム製品33億1800万円(同7.9%減)、弱電用高精密ゴム製品5億3400万円(同7.9%減)、スポーツ用ゴム製品4億5900万円(同17.1%増)、その他工業用ゴム製品6億8200万円(同22.6%増)、医療・衛生用ゴム事業7億7200万円(同2.4%減)となっている。
主力製品の売上高は、ASA COLOR LAMPCAP2億8200万円(同11.9%減)、ASA COLOR LED17億900万円(同5.5%減)、ASA COLOR LENS1億4200万円(同19.1%減)、CCFLホルダー8300万円(同72.8%減)、RFID向けゴム製品7800万円。
貸借対照表を見ると、仕入増により支払手形、買掛金が3億6600万円増加、短期借入金は2億800万円増加していることから負債合計は46億2700万円(同9億1200万円増)となっている。一方、純資産合計は28億6000万円(同4500万円増)。自己資本比率は38.2%と4.9ポイント低下。
■第二福島工場の増築で生産スペースを1.5倍に拡張、医療製品売上高12億円を目指す
今11年3月期連結業績予想は、売上高51億3200万円(前期比9.9%増)、営業利益2億2900万円(同83.1%増)、経常利益1億4900万円(同62.8%増)、純利益7500万円(同80.5%増)と増収大幅増益を見込む。
今期の製品別売上予想、医療・衛生用ゴム事業売上予想は、彩色用ゴム製品はASA COLOR LEDの増産により23億200万円(前期比3.8%増)、弱電用高精密ゴム製品はスイッチ用ゴム製品が伸びると見ているため5億8100万円(同8.7%増)、スポーツ用ゴム製品は卓球のラバーがまだまだ伸びることから4億8800万円(同5.1%増)、その他の工業用ゴム製品8億6700万円(同27.0%増)、医療・衛生用ゴム事業は今期より設備投資し生産能力を上げ高機能製品を販売することから8億9900万円(同16.3%増)としている。
また、現在3年間の中期経営計画を策定中。基本戦略は同社のコア技術である「色と光のコントロール技術」、「素材変成技術」、「表面改質及びマイクロ加工技術」を活かし、カーライフ、ITネットワークライフ、ヒューマンライフに寄与する製品の開発を目指すとしている。
LED事業ではこれまでの自動車内装照明向けから新たな市場を模索している。既に同社では、ホテルの看板、視力検査用照明等の製品を開発し、受注を獲得した。
医療製品は、先述しているように、第二福島工場の増築で、生産スペースを1.5倍に拡張して、表面改質技術を応用した製品を開発し、2012年には12億円(10年3月期7億2900万円)の売上を目指している。
また、日本から中国の東莞の来料加工工場に発注し、日本に納入しているが、中国で受注、生産し、中国内のメーカーに納品することも視野に入れている。取り扱う商品群は、自動車・情報通信向けの高機能ゴム製品。
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