2012年12月3日
決算情報メディアアイアール 日本インタビュ新聞社

キトー:今期第2四半期は日本、米国、アジアの増収が中国の減収をカバー


■増収効果に加え、販売構成の改善、生産性向上等により大幅増益

 巻上げ機、クレーン等の製造販売事業をグローバル展開するキトー<6409>(東1)は26日、今期13年3月期第2四半期決算説明会を開催した。

 10月25日に売上高の下方修正、利益面での上方修正を発表しているように、売上高については、中国市場が減速したことから当初予想を下回る結果となったが、そのほかの地域は順調に伸びたことで、増収大幅増益となった。

 第2四半期連結業績は、売上高160億5百万円(前年同期比6.7%増)、営業利益7億48百万円(同121.7%増)、経常利益6億21百万円(同274.2%増)、純利益2億75百万円(前年同期13百万円)と大幅増益で着地した。

 売上高に関しては、世界経済に不透明感が広がっているものの、全般としては好調に推移した。先述しているように、中国の売上は減少したものの、日本、米国、アジアの増収が中国の減少をカバーし増収となった。

 利益面については、増収効果に加え、販売構成の改善、生産性向上及び間接業務の効率化により、大幅増益となった。

 新規の取り組みとしては、昨年に設立したブラジル、インドネシアの現地法人を今期より立ち上げている。台湾では、合弁事業の調印を済ませ、年明けより稼動する予定。更に、新型ワイヤーロープホイスト及び新型電気チェーンブロックの本格販売を中国、欧州で開始した。また、タイ、韓国では新クレーン工場を今年の夏場に着工している。

■アジア地域は、タイ、インドネシアを中心に事業環境は良好

 地域別での売上高は、日本56億95百万円(前年同期比10.8%増)、米州45億91百万円(同21.5%増)、中国32億71百万円(同13.9%減)、アジア15億18百万円(同15.5%増)、欧州5億91百万円(同0.5%増)、その他地域3億37百万円(同12.6%減)と中国、その他の地域を除き全て増収となっている。特に米州では幅広い分野で堅調な売行きであった。

 日本では、民間セクターにおける設備投資に力強さを欠くものの、復興需要に伴う手動品の出荷は堅調に推移し増収。

 米州では、製造業を中心とした民間設備投資需要に支えられ、引き続き堅調に推移した。天然資源関連の設備投資需要が続くカナダも堅調。その結果大幅な増収となった。

 中国に関しては、景気回復の傾向はみられず、設備投資需要も低調である。四半期毎の売上推移を見ると、前期の第2四半期1億74百万元をピークとし、前期第3四半期1億70百万元、前期第4四半期1億58百万元、今期第1四半期1億27百万元と3四半期連続で減収となった。今期第2四半期で回復したものの、尖閣列島の国有化による反日運動も発生したことで、環境は厳しいが、第3四半期は第2四半期を若干上回る見通し。

 アジア地域は、一部大型案件の受注が年度後半にずれ込んだものの、高水準の投資需要が続くタイ、インドネシアを中心に事業環境は良好といえる状況。売上高の推移は11年3月期19億28百万円、12年3月期36億8百万円、今期予想48億円と急成長が見込まれている。この成長スピードは来期も続くと見ている。

 連結貸借対照表の総資産は、307億53百万円(前期末比7億56百万円減)。内訳は、流動資産214億97百万円(同7億37百万円減)、固定資産92億41百万円(同14百万円減)、繰延資産14百万円(同4百万円減)となっている。

 総負債は、149億20百万円(同7億12百万円減)。内訳は、流動負債108億21百万円(同4億16百万円減)、固定負債40億98百万円(同2億95百万円減)。純資産は、158億33百万円(同44百万円減)となり、自己資本比率は、49.6%と1.1ポイント改善。

■第2四半期の好調を下期も継続し、通期連結業績予想は増収増益を見込む

 第2四半期連結業績は、中国の売上が低迷した分を他の地域の売上でカバーしたことから増収となり、更に販売構成の改善、生産性向上及び間接業務の効率化により、大幅増益を達成しているように、順調といえる。下半期もこの状況は継続すると予想していることから、今期13年3月期連結業績予想は、売上高368億円(前期比10.6%増)、営業利益20億円(同20.6%増)、経常利益18億円(同14.5%増)、純利益8億円(同20.8%増)と増収増益を見込んでいる。

 地域別の売上予想は、日本121億円(前期比10.5%増)、米州104億円(同17.5%増)、中国72億円(同7.0%減)、アジア48億円(同33.0%増)、欧州14億円(同11.5%増)、その他の地域9億円(同3.1%増)を見込んでいる。

 地域別の見通しについて、日本は震災復興に伴う需要がやや減速すると見ている。また、世界経済の減速を背景とした民間設備投資需要の冷え込みも懸念材料といえる。

 米州については、現地販売関係者の先行見通しは総じて強気。マクロ指標にも後押しされ、民間部門の設備投資需要は引き続き堅調に推移すると見込んでいる。

 中国は、設備投資は依然低調な水準が続くと見ている。一方、8割がローカル企業に向けての事業であり、新しい国家主席である習近平氏が鉄道、高速道路、電力に積極的に投資を行うと発表していることから、ローカルメーカーへの展開、内陸部への展開等を梃子に回復を期待している。しかし、国内外の需要が低迷する中、見通しは不明瞭といえる。

 アジアについては、韓国は一部業界に減速懸念があるものの、タイ、インドネシアを中心に、全般的に旺盛な需要があると見ている。また、日系企業の中国回避の結果、アジア志向が加速していることも需要拡大の要因といえる。

 通期連結業績予想に対する第2四半期連結業績の進捗率は、売上高43.5%、営業利益37.4%、経常利益34.5%、純利益34.4%と50.0%を割り込んでいる。しかし、同社の場合、売上高、利益共に下期偏重型であり、利益率も高まることから計画通りのペースといえる。



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