2014年5月27日
決算情報メディアアイアール 日本インタビュ新聞社

京写:4Kテレビの増加で今期から映像関連の増収が見込まれる


■15年3月期業績予想は増収増益で増配も

 片面プリント基板で世界トップの京写<6837>(JQS)の15年3月期連結業績予想は、売上高170億円(前期比5.4%増)、営業利益8億70百万円(同9.0%増)、経常利益8億40百万円(同6.7%増)、純利益6億20百万円(同19.3%増)と増収増益を見込む。

 同社は中期経営計画(14年3月期から16年3月期)を発表している。今期は中期経営計画の2年目にあたる。将来ビジョンとしては、「社員が誇れる挑戦企業になる」ことを掲げている。基本戦略としては、「環境対応の技術開発に取り組み、ボリュームゾーン商品で世界NO.1の企業になる」ことを目指している。

 中期経営計画の重点戦略としては、環境対応戦略、ボリュームゾーン戦略、グローバル戦略、収益力強化戦略、新規事業戦略の5つの戦略がある。
 
 具体的な数値目標として、片面基板事業の売上目標は100億円を掲げている。前期で95億円を達成していることから、今期で実現する可能性は高い。

 両面基板事業は、売上高85億円を目標としているが、前期56億円であったことから、このままでは、達成が見込まれないため、両面事業でも海外展開を進めることで、売上の拡大を伸ばす方針。

 実装関連事業は、売上目標15億円としているが、前期10億円で、このままでは、達成が困難であるため、海外で販売を拡大する。

 既存製品の営業利益率6.5%以上を目標としている。前期は5.0%であったが、今後、自動化を推進することで、達成が可能と見ている。

 環境対応戦略に関しては、LED市場、エコカーの低燃費化が加速していることから、片面板メーカーとして、ダストレス、熱レス、スペースレスの研究・開発と製品の提供を行っている。そのため、LED照明、EV車向けの製品が好調に売上を伸ばしている。また、微細パターンのスペースレス基板の生産技術を確立し、中国工場へ展開している。更に、LED、スマートメーター、EV関連分野の開拓を推進している。これまでLEDについては、どちらかというとシーリングライトを中心に開発してきたが、今後は直管型が伸びてきていることから長尺基板の量産を4月から中国で開始している。この分野での売上拡大が今後予想される。

 ボリュームゾーン戦略については、新興国で使われるものを対象に開発している。例えば、洗濯機、冷蔵庫といった身近なものが対象となるため、ほとんどが片面板の市場となっている。顧客としては、日系企業だけではなく、非日系のグローバルトップメーカーへの販売を推進している。前期はLED照明向け基板の量産が中国で本格化した。また、アセアン地域への拡販継続のため、マレーシアに販売拠点を設立した。市場規模としては、アセアン主要5か国の市場は、中国市場に次ぐ規模と見ているため、注力していく。

 グローバル展開に関しては、片面での経験を最大限に生かして、拡大していく。また、片面だけでなく、インド、メキシコ、中国では車載関連の需要が高まっていて、両面の海外展開が必要となってきている。既に、中国工場では、自動車向け銀ペースト基板の量産を開始、新製品の銅ペースト基板も生産を開始している。また、インドネシア、中国工場での両面基板内製化計画を進めていく。

 収益力強化戦略では、自動化により効率化が進んでいる。一方で、ITグローバル化による効率経営の推進、サプライチェーンの最適化を進めている。サプライチェーンについては、既に、香港で集中購入していることで、着実に進んでいる。

 新規事業戦略としては、基板・実装関連に次ぐ事業を模索しているが、現在のところまだ見つかっていないのが現状。

 中期経営目標として、16年3月期売上高200億円、営業利益率6%、RОE15%以上、RОA(総資産利益率)6%以上を計画している。

 過去5年間の売上高の推移を見ると、10年3月期137億25百万円、11年3月期163億66百万円、12年3月期161億56百万円、13年3月期149億81百万円、14年3月期161億21百万円と売上は横ばいで推移している。その要因として、映像関連の売上が年々減少する一方で、LED照明、自動車関連の売上が増加し、映像関連の減収をカバーしていることが挙げられる。

 映像関連の過去6年の売上高は、09年46億47百万円、10年39億62百万円、11年38億4百万円、12年23億3百万円、13年14億31百万円、14年12億97百万円と年々減少している。一方、LED照明、自動車関連の売上は年々拡大傾向にある。

 ところが、そのような状況下で、4Kテレビの増加により今期から映像関連の増収が見込まれることになったことに加え、LEDライト等自動車関連、直管型のLED照明の増加も見込まれることから、これまでの横ばいであった売上が、右肩上がりに伸びると予想される。

 説明会の最後に、「アメリカ撤退後、内部留保が少なかったので、これまで内部留保の確保に努めてきました。その結果、自己資本比率も41%以上となりましたので、配当政策も変えていかなければならないかなと思っています。」(代表取締役社長児島一登氏)と語ったことから、増配も期待できる。

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