2011年05月30日
決算情報 Media-IR 日本インタビュ新聞社

インフォメーションクリエーティブは第2四半期の決算説明会を開催


■本格的な需要回復には時間を要する状況

インフォメーションクリエーティブのホームページ 情報サービス業のインフォメーションクリエーティブ<4769>(JQS)は、5月26日東海東京証券本社で今11年9月期第2四半期の決算説明会を開催した。
 代表取締役社長山田亨氏は、会社概要を説明した後、これまでの業績の推移を表したグラフをしめし、14期連続増収増益の後2期連続で減収減益となっていることを紹介。同社にとって、事業環境が変わってきていることから、市場のニーズに対応した事業戦略を推進している。
 依然として、企業のIT設備投資に関する姿勢は慎重であり、コストを削減するために内製化を推進するところも出てきている。更に、震災後は益々先行きが不透明となり、本格的な需要回復には時間を要する状況となっている。
 その様な環境下の今期第2四半期業績は、売上高2,775百万円(前年同期比3.2%増)、営業利益127百万円(同16.4%減)、経常利益139百万円(同28.5%減)、純利益63百万円(同48.0%減)と増収ながら減益であった。
 事業別の売上高、売上総利益を見ると、ソフトウェア開発1,151百万円(同3.1%増)、188百万円(同4.1%減)、システム運用1,078百万円(同7.9%増)、191百万円(同5.3%増)、ネットワークソリューション355百万円(同15.1%減)、66百万円(同6.7%減)、その他191百万円(同22.6%増)、△2百万円(前年同期△2百万円)とシステム運用だけが増収増益であった。また、クラウドソリューションの売上により、その他の売上が伸びた。

■6月に「チケット for Windows」SaaS版のサービス開始

 リーマン・ショックの影響で事業環境が変化してきたことから、中長期計画(5カ年)を改め、今期を初年度とする新中期経営計画(3ヶ年)を発表している。
 まず、クラウドコンピューティングへの対応強化を目的にクラウドソリューション部を新設し、今期よりサービスの提供を開始している。
 サービス内容は、データセンターサービス、サーバ一台から預かるユニットハウジングサービス、リモート監視運用、Google Apps導入支援、美容室向けのソフト「Coma」のASPサービスを行っている。6月には新たに「チケット for Windows」のSaaS版のサービスを開始し、利用者の増加を期待している。更に、今年の夏を目処に携帯端末向けのクラウドサービスを、秋を目処に仮想化サービスの提供を予定している。
 事業部毎の戦略としては、事業統括部門では、既存ユーザー企業向けの営業を強化する一方で、成長が見込まれる分野の新規開拓も推進する。また、各部門の機能を有機的に結び、トータルシステムの受注拡大を狙うとしている。
 テクニカルソリューション部門では、仮想化技術者、クラウド技術者の育成を強化する。また、戦略的な技術者ローテーションの推進により、幅広い技術を身につけるようにする。更に、運用設計など上流工程への対応を強化し、中流、下流の仕事も取るようにする。
 システムソリューション部門では、組込ソフトウェアの領域を拡大する。また、沖縄などのニアショアを活用する。更に、一括請負業務の生産性を向上するとしている。
 クラウドソリューション部門では、新サービス・商品の創造を行う一方で、中小企業ユーザーの新規獲得を行う。また、事業強化に向けた業務提携も視野に入れている。携帯端末向けの開発も強化する。
 人材育成については、10年10月に設立した人材開発グループでは、全社横断的な人材開発委員会を今年5月に発足して、資格認定・教育制度の見直し、「顧客の信頼を勝ち取るための人間力向上」を進めている。事業創造に挑戦し、積極的にチームを率先する「パイオニア型社員」を育て入る方針。
 今11年9月期業績予想は、売上高5,703百万円(前期比5.1%増)、営業利益256百万円(同2.6%増)、経常利益280百万円(同10.5%減)、141百万円(同14.1%減)を見込む。

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