日神不動産:前期に棚卸評価損83億3400万円を原価に算入

■第1四半期は大幅増収増益で黒字

日神不動産のHP 日神不動産<8881>(東1)は、8月7日に10年3月期連結決算を発表している。売上高80億5600万円(前年同期比81.8%増)、営業利益7600万円(前年同期△3億4700万円)、経常利益7400万円(同△3億9900万円)、営業利益1900万円(同△10億1100万円)と大幅増収大幅増益で黒字転換を達成。不動産業界では第1四半期は仕込みの時期で、通常赤字決算が普通であるが、同社は好調なスタートを切ったといえる。
 キャッシュ・フローを見ると、営業キャッシュ・フローは45億6400万円と在庫の削減が進んだ結果、21億400万円となった。投資キャッシュ・フローは、定期預金の払戻59億円があったが、49億円を預金したことから10億800万円。財務キャッシュ・フローは、長期借入金41億2400万円を返済し、長期借入15億9600万円を行ったことから△26億6500万円となった。その結果、第1四半期末の現金及び現金同等物は、4億4700万円増の59億3100万円となっている。自己資本比率も49.1%と前期末比5ポイント改善。
 今期連結業績予想は、売上高360億円(前期比22.8%増)、営業利益16億円(前年同期△113億2400万円)、経常利益14億円(同△115億3300万円)、純利益11億5000万円(同△132億3300万円)と大幅増収・増益で黒字転換を見込む。
 前期に棚卸の評価損83億3400万円を原価算入していることから、今期の業績急回復は期待できる。

●元気印の不動産銘柄特集(順不同)

銘 柄 記 事
・三栄建築設計<3228>(名セ) 三栄建築設計:09年8月期業績は最高益更新を見込む
・日神不動産<8881>(東1) 日神不動産:前期に棚卸評価損83億3400万円を原価に算入
・陽光都市開発<8946>(JQ) 陽光都市開発:前期に監査法人の指導で約38億円を減損処理
・飯田産業<8880>(東1) 飯田産業:第1四半期は大幅増益を確保
・東栄住宅<8875>(東1) 東栄住宅 今10年第2四半期決算説明会を開催


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提供 日本インタビュ新聞 Media-IR 2009.09 |特集