【新規上場(IPO)銘柄】SIGは6月21日上場、インフラ・セキュリティサービス事業の成長に期待

株式市場 IPO 鐘

 SIG<4386>(JQS)は、6月21日に東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に上場した。同社は、システム開発及びインフラ・セキュリティサービス事業を行っている。顧客の業務内容や目的に応じた企画提案、システムの開発や運用まで総合的なサービスを提供しているほか、情報管理のための各種サーバやストレージ等の機器構成に加え、ネットワーク、データベース、バックアップ等の設計・構築から導入支援、運用管理まで行っている。

 システム開発事業では、主に公共系分野、製造系分野、エネルギー系分野、サービス系分野に関するシステム開発・保守運用を行っている。公共系分野では政令都市向け地方自治体の給与システムや国民健康保険システム、共済関連システムの開発・運用保守業務に注力する予定。製造系分野では、製造装置(電子部品実装装置)向けの組込系システム開発と当該装置とのインターフェースを介し、同生産ラインの監視・制御を行う高品質、高生産性・コストダウンを図る上位システムの開発・運用保守業務に注力する予定。エネルギー系分野では、大手電力会社の送配電事業者向けのシステム(託送システム)の開発支援・運用保守と電力系システム開発会社の外販向け事業として、高速バッチ処理技術を用いた案件拡大に注力する予定。サービス系分野では、仮想移動体通信事業者(MVNO)が提供するSIM カード型サービスやひかり回線サービスに伴うシステム開発・運用保守に注力する予定。

 インフラ・セキュリティサービス事業では、独立行政法人向け、証券系企業向けのインフラ業務支援案件を軸にクラウドや仮想化を含めたサーバやネットワーク構築や導入支援・運用保守に注力しているほか、大手SI ベンダーが提供するセキュリティ商材の導入支援や、脆弱性対策ソリューション商材を活用したペネトレーション業務、米国SecuGen 社の指紋認証装置を始めとする各種セキュリティ商材の販売など、セキュリティ関連サービスにも注力する予定。


 今19年3月期第2四半期業績予想は、売上高19億3100万円(前年同期比8.4%増)、営業利益8900万円(同26.1%減)、経常利益8700万円(同26.2%減)、純利益5200万円(同29.2%減)を見込む。
 
 今19年3月期業績予想は、売上高41億3800万円(前期比8.8%増)、営業利益3億1300万円(同2.4%増)、経常利益3億0800万円(同2.8%増)、純利益1億8500万円(同3.4%増)を見込む。調達資金はで、年間配当は無配を予定している。

 株価は、上場初日の6月21日公開価格2000円の2.33倍相当の4665円で初値を形成した後、4965円と買い進まれた後、4820円で終了。翌22日は700円安の4120円ストップ安と利益確定売り優勢となった。インフラ・セキュリティサービス事業の成長期待から高人気となったが、短期的な売りが出ており、目先は需給面の改善を待つところ。8月に予定される今19年3月期第1四半期決算が順調に推移していれば、買い直される余地はあり、ここからどこが下値になるかじっくり見極めるところだろう。(株式評論家・信濃川)

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