国内造船業がV字回復、増収増益続く一方で中韓勢と競争激化

■222社分析で売上2兆円台復帰、利益は1,435億580万円へ倍増

 東京商工リサーチ(TSR)は、国内造船業がV字回復の局面に入ったとの調査結果を発表した。中国・韓国勢の急成長で構造不況が続いたが、海運市況の持ち直しや燃費性能などを背景に受注が伸び、業績が急回復しているという。政府は総合経済対策で「造船業再生ロードマップ」を年内に策定し、官民連携で1兆円規模の投資も目指す。

■世界受注シェアは日本8%、中韓優位の構図続く

 同調査は、TSRが保有する440万社の企業データから船舶製造・修理業を主業とする企業を分析し、7期連続で売上高と利益(当期純利益)を比較できる222社を抽出した。2019年度は売上高1兆6,273億円(前年度比5.8%減)に落ち込み、866億190万円の赤字に転落した。2022年度まで売上高は1兆5,000億円前後で伸び悩み、4期連続赤字が続いた。

 一方、円安が価格競争力の押し上げとなり、輸出船の受注増を通じて業績が好転した。2023年度は売上高1兆8,1748億円(同15.8%増)、利益633億9,900万円へ黒字転換し、2024年度は売上高2兆734億円(同14.0%増)、利益1,435億580万円(同126.3%増)と大幅増益を果たした。国土交通省によれば世界受注シェアは中国71%、韓国14%、日本8%にとどまり、基金(総額3,500億円規模・10年間)などで造船能力の抜本的向上を図り、裾野の広いサプライチェーンや地域経済への波及も見込むとしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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