三洋化成工業はアロマビット社とQCM型匂いセンサー技術に関する知的財産権の譲渡契約を締結

■技術との融合により革新的な匂いセンサーの開発へ

三洋化成工業<4471>(東証プライム)は18日、株式会社アロマビット(東京都中央区)との間で、同社が保有するQCM(水晶振動子マイクロ バランス)型匂いセンサー技術に関連する知的財産権の譲渡契約、および関連知的財産権の実施許諾契約を締結したと発表した。

同契約により、今後はアロマビットのQCM型匂いセンサー技術を活用した製品開発および開発プロジェクトを三洋化成工業が主体となって進めていくとともに、同技術と三洋化成工業の技術との融合を図り、革新的な匂いセンサーの実現を通じて、匂いセンシング分野での実績拡大を目指すとした。

三洋化成工業の『Flavo Tone』は、複雑で多様な匂いを可視化できる匂いセンサー。匂いの検知には、匂い物質が吸着すると電気抵抗が増加する感応膜の材料特性を活用しており、温度や湿度などの外的要因の影響を受けにくく、高い再現性が得られることが特長である。

アロマビットが保有するQCM型匂いセンサー技術は、匂い物質が吸着すると感応膜の重量変化を検出する検出原理を活用しており、吸着したニオイ分子の情報を高速に検知することができる反面、環境変化に鋭敏に追従してしまうことにより、環境変動の影響を受けやすいという課題があった。一方で、短時間のニオイの変化を追跡しやすいなどの特徴もあり、『Flavo Tone』の特徴と補完的に利用できる仕組みであるといえる。

今回の契約により、三洋化成工業はアロマビットから引き継いだQCM型匂いセンサー技術を基盤とした技術開発を進める。また、三洋化成工業独自のセンシング技術と融合することで、迅速な測定性能と外部環境に左右されない信頼性を兼ね備えた革新的な匂いセンサーの開発を推進し、新たな市場価値の創出を目指す。この技術融合により、食品、化学、アグリ分野、環境モニタリングなど幅広い分野の多様な課題を匂いの可視化で解決し、匂いセンサー市場における競争力を強化していく。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■東京大学発スタートアップが開発、19自由度のヒューマノイドロボット  東京大学発スタートアップH…
  2. ■売却面積は約1.6倍に、総額1,785億円超の譲渡価額  東京商工リサーチは6月30日、2024…
  3. ■従来の検索では見つけられなかった本との出会いを創出  富士通<6702>(東証プライム)傘下の富…
2025年8月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

ピックアップ記事

  1. ■株主還元強化が市場の安心材料に  東京エレクトロン<8035>は8月1日、2025年3月期の業績…
  2. ■市場の霧が晴れ始めた、個別銘柄の好調が投資家を惹きつける  前週31日の植田和男日銀総裁の記者会…
  3. ■利上げか、現状維持か?日銀総裁の決断で明暗分かれる8月相場  日銀の金融政策を巡る不確実性が続く…
  4. ■選挙惨敗の石破首相に退陣要求、政局混迷の行方  まるで狂言の『乳切木』(ちぎりき)を観るようであ…
  5. ■九州地盤銘柄に割安感、福証単独上場企業にも注目集まる  東京エレクトロンやアドバンテストなどの半…
  6. ■参院選で与党過半数割れ、石破政権の行方不透明に  7月20日投開票の参議院議員選挙は、大手メディ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る