【業績で見る株価】GMOリサーチ連続の大幅増益、一株利益100円乗せ、増配、株価底打ちで反騰へ

業績で見る株価

GMOリサーチ<3695>(東マ・売買単位100株)は、アジアを中心にしたネット調査の需要増大から経常利益が前12月期の55.2%増益に続いて今期29.7%増と連続の大幅増益が見込まれる。2月3日に底打ちしたとみられる株価は本格反騰の展開だろう。

2014年10月に東証マザーズに上場したニューフェース。GMOグループのネット調査会社で、アウトソーシングサービス(売上高構成比80.8%)、D.I.Yサービス(同10.8%)、その他サービス(同8.4%)という事業内容となっている。主力のアウトソーシング事業が調査需要拡大を受けて前期の売上高が18億9400万円(前々期比22.6%増)と絶好調だった。またD.I.Yサービスは顧客がアンケート作成から集計までを行なうサービスだが、同社が独自開発した「リサーチ・ソリューション・プラットホーム」が伸び、同サービスの売上高は2億5300万円(同7.1%増)と増加した。

こうした増収効果で、2014年12月期は売上高23億4500万円(前々期比21%増)、営業利益2億4500万円(同84.3%増)、経常利益2億3200万円(同55.2%増)、当期純利益1億2800万円(同42.1%増)と大幅な増収増益を達成した。一株当たり利益は91円34銭(前々期67円15銭)に急上昇。

続く2015年12月期は米国、欧州に加えて中国を中心にしたアジア市場での拡大を受けて、売上高28億6600万円(前期比22.2%増)、営業利益3億200万円(同23.3%増)、経常利益3億100万円(同29.7%増)、当期純利益1億8100万円(同41.4%増)と、前期に引き続き好調に推移する見込みである。

経常利益は前期に続き記録を更新することになる。そして、予想一株当り利益は107円90銭に向上し、配当は年間38円(前期36円54銭)に増配する意向である。

今期の予想一株当り利益で計算したPERは20.5倍と、高成長株に対しての評価は低いと言わざるを得ない。一株当たり純資産も前期670円79銭(前々期372円32銭)にアップし、PBRも3.3倍に低下する。

株価は2014年11月13日の5360円高値を付けた後、同社名を名乗る架空請求問題が起り、これが嫌気されて急落し2015年2月3日には2150円まで売り叩かれた。しかし、これで悪材料はほぼ織り込んだ。これからは好業績を評価する動きが一気に台頭しよう。売り物が一巡した局面でもあり、値動きは軽い。買いが買いを呼ぶ展開となり、目先的にもPER30倍の3200円どころが、目標となりそうだ。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■東京大学発スタートアップが開発、19自由度のヒューマノイドロボット  東京大学発スタートアップH…
  2. ■売却面積は約1.6倍に、総額1,785億円超の譲渡価額  東京商工リサーチは6月30日、2024…
  3. ■従来の検索では見つけられなかった本との出会いを創出  富士通<6702>(東証プライム)傘下の富…
2025年8月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

ピックアップ記事

  1. ■株主還元強化が市場の安心材料に  東京エレクトロン<8035>は8月1日、2025年3月期の業績…
  2. ■市場の霧が晴れ始めた、個別銘柄の好調が投資家を惹きつける  前週31日の植田和男日銀総裁の記者会…
  3. ■利上げか、現状維持か?日銀総裁の決断で明暗分かれる8月相場  日銀の金融政策を巡る不確実性が続く…
  4. ■選挙惨敗の石破首相に退陣要求、政局混迷の行方  まるで狂言の『乳切木』(ちぎりき)を観るようであ…
  5. ■九州地盤銘柄に割安感、福証単独上場企業にも注目集まる  東京エレクトロンやアドバンテストなどの半…
  6. ■参院選で与党過半数割れ、石破政権の行方不透明に  7月20日投開票の参議院議員選挙は、大手メディ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る