【株式市場特集】木材・リユース関連株、ロングラン銘柄に待機姿勢を取るのも一考余地

 木材関連株の相次ぐ業績上方修正で関連のロングラン銘柄の期待が高まる。また、リユース株各社は、月間売上高は連続プラスが続いており、業績の上方修正が相次いぎ、物価上昇に伴う節約志向も、追い風となっている。次善策対応としてロングラン銘柄に待機姿勢を取るのも一考余地が出てくることになる。

■「ウッドショック」はピークアウトも市況水準は想定を上回る

 木材関連株で今年9月末以降に今期業績を上方修正した銘柄を時系列的にあげるとオービス<7827>(東証スタンダード)、大建工業<7905>(東証プライム)、ホクシン<7897>(東証スタンダード)、JKホールディングス<9896>(東証プライム)、ジューテックホールディングス<3157>(東証スタンダード)と続く。また関連の合板機械の太平製作所<6342>(東証スタンダード)も、今2023年3月期業績を上方修正した。

 このうち大建工業は、木材価格は下落傾向にあるが、想定を上回ったとして今年10月末に今年6月に続く2回目の業績上方修正と2回目の増配を発表し、前期の合計3回の上方修正に続く好調推移をキープした。株価は、業績再修正・再増配とともに200円超の急騰を演じたが、PERは、まだ4.9倍、PBRは0.7倍、年間配当利回りも5.2%と超割安である。太平製作所も、業績上方修正とともの年初来高値を更新したが同じくPERは6.6倍、PBRは0.4倍の評価にしか過ぎない。残りの木材関連株も、PERは1ケタ台、PBRは1倍割れで共通している。

■連続プラスの月次売上高がフォローし年初来高値更新の予備軍も浮上

 リユース株で業績を上方修正した銘柄を同じく時系列的に上げていくと次の通りとなる。テイツー<7610>(東証スタンダード)、買取王国<3181>(東証スタンダード)、トレジャー・ファクトリー<3093>(東証プライム)、ハードオフコーポレーション<2674>(東証プライム)、リネットジャパングループ<3556>(東証グロース)と続き、中古車関連でもIDOM<7599>(東証プライム)、ユー・エス・エス<4732>(東証プライム)アップルインターナショナル<2788>(東証スタンダード)が上方修正組で中古バイクのアークコア<3384>(名証ネクスト)も、今2023年2月期業績を上方修正した。PER評価は、割高・割安株が混合しているが、月次売上高を開示する関連株も多く、好実態アピールのチャンスには事欠かない。

 このほか次のロングラン銘柄の予備軍としては、コロナ禍の第8波が迫るなか業績を上方修正した抗原検査キットのタカラバイオ<4974>(東証プライム)、ミズホメディー<4595>(東証プライム)、ソーシャルディスタンスのアウトスポーツ関連で業績を上方修正したゴルフ関連株のグローブライド<7990>(東証プライム)、ミズノ<8022>(東証プライム)、藤倉コンポジット<5121>(東証プライム)が浮上する可能性もあり、このうちミズホメディーとミズノが前週に年初来高値を更新した。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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