大王製紙は15ヵ月近く続く下降トレンドからジワリ持ち直す、価格改定含め業績回復策を推進

■1月に印刷・情報用紙を価格改定、徹底したコストダウンなど4施策を実施

 大王製紙<3880>(東証プライム)は12月15日、3日続伸基調となり、午前9時40分にかけて1085円(40円高)まで上げた後も堅調で、15ヵ月近く続く下降トレンドからジワリと持ち直している。11月に発表した第4次中期事業計画(2021年4月~24年3月)の進捗説明で、23年1月23日出荷分から印刷・情報用紙の15%以上の価格改定を行う予定としており、業績回復に向けた期待が出ている。コスト高の大きな要因である原油高もこのところ安定化する様子のため、見直し余地を感じる投資家が出始めたようだ。

 今期・23年3月期の連結業績見通しは、売上高が過去最高を記録する一方で、営業利益はマイナス(赤字)の見通しとしている。営業赤字の原因としては、原燃料の高騰、急激な円安に加え、いわき大王製紙のボイラートラブルの影響を上げている。業績回復に向けては、段階的な価格改定の実施、徹底したコストダウン、構造改革の更なる推進、高騰する原燃料への対策として、エネルギー関連投資の優先、の4つの施策を重点実施するとしている。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■東京大学発スタートアップが開発、19自由度のヒューマノイドロボット  東京大学発スタートアップH…
  2. ■売却面積は約1.6倍に、総額1,785億円超の譲渡価額  東京商工リサーチは6月30日、2024…
  3. ■従来の検索では見つけられなかった本との出会いを創出  富士通<6702>(東証プライム)傘下の富…
2025年8月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

ピックアップ記事

  1. ■株主還元強化が市場の安心材料に  東京エレクトロン<8035>は8月1日、2025年3月期の業績…
  2. ■市場の霧が晴れ始めた、個別銘柄の好調が投資家を惹きつける  前週31日の植田和男日銀総裁の記者会…
  3. ■利上げか、現状維持か?日銀総裁の決断で明暗分かれる8月相場  日銀の金融政策を巡る不確実性が続く…
  4. ■選挙惨敗の石破首相に退陣要求、政局混迷の行方  まるで狂言の『乳切木』(ちぎりき)を観るようであ…
  5. ■九州地盤銘柄に割安感、福証単独上場企業にも注目集まる  東京エレクトロンやアドバンテストなどの半…
  6. ■参院選で与党過半数割れ、石破政権の行方不透明に  7月20日投開票の参議院議員選挙は、大手メディ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る