【話題】広島ビジョンで核軍縮への決意、G7サミットの成果と相場への影響

■G7サミット後の政局動向と相場展望

 G7広島サミットは、2023年5月19日から21日まで広島で開催された。核軍縮・不拡散を含む外交・安全保障がテーマとなり、核軍縮に焦点をあてた単独の声明「広島ビジョン」が発表された。このサミットには、ウクライナのゼレンスキー大統領も参加し、バイデン大統領と会談した。今後の相場展開には、このサミットの成果や政局動向などがカギを握ることになる。

 初日の討議では、核軍縮・不拡散がテーマとなり、首脳宣言とは別に、核軍縮に焦点をあてた単独の声明「広島ビジョン」を発表。この声明では、ロシアによる核の威嚇や中国の核戦力の増強への懸念を示し、核保有国に透明性の向上を求めるとともに、核兵器のない世界への決意を再確認した。岸田総理大臣は、この声明が核軍縮・不拡散に向けた大きな推進力となると強調した。

■日銀の金融政策決定会合での金融政策動向に注目

 このサミットには、ウクライナのゼレンスキー大統領も参加し、バイデン大統領と会談。ホワイトハウスは、バイデン大統領が直接、ゼレンスキー大統領に対し、アメリカによる軍事支援は揺るぎないと強調するものと見られると発表。ゼレンスキー大統領は、ロシアとの和平交渉進展に向けてサプライズを仕掛ける可能性もあるとみられている。

 今後の相場展開には、6月15日、16日に開催予定の日銀の金融政策決定会合での金融政策動向、巷間噂される広島サミット後の解散・総選挙、あるいは内閣改造などの政局動向、さらには今回の広島サミットに参加したウクライナのゼレンスキー大統領のサプライズによるロシアとの和平交渉進展に伴う世界的な「平和の配当」特需期待などがカギを握ることになる。このいずれもが吉に出ることになれば、相場の一段のスケールアップは絵空事にはならない可能性もある。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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