【水素で走る大型トラック】日本初の実証走行に4社が参加、環境性能と実用性を検証

■日本初の燃料電池大型トラック、サステナブルな物流に挑戦

 日本で初めて、水素を燃料とした燃料電池大型トラック(FC大型トラック)の走行実証が始まっている。アサヒグループホールディングス<2502>(東証プライム)、セイノーホールディングス<9076>(東証プライム)の西濃運輸、NEXT Logistics Japan、ヤマトホールディングス<9064>(東証プライム)のヤマト運輸の4社が、トヨタ自動車<7203>(東証プライム)と日野自動車<7205>(東証プライム)が共同開発したFC大型トラックを、2023年5月から各社の物流業務で使用。温室効果ガス排出量の削減など、サステナブルな物流の実現に向けて、水素燃料活用の可能性と実用性を検証している。

 FC大型トラックは、航続可能距離は約600kmで、環境性能と商用車としての実用性を兼ね備えている。水素を燃料とし、走行中に温室効果ガスを排出しないため、環境に配慮した車両である。トヨタのFC技術を応用し、大型トラックに最適化したFCスタックを2基搭載し、新たに開発した大量の水素を貯蔵可能とする大型高圧水素タンクを6本搭載している。

 走行実証では、運用面ではドライバーにとっての使い勝手や水素ステーションでの充填時間などを検証し、車両開発では燃料電池システムや電動システム全般の作動や水素消費変化などを検証する。参加する各社は、地球環境問題を重要な経営課題として位置付け、FC大型トラックの早期実用化に向けた取り組みを加速させるとしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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