【どう見るこの株】ハイブリッドテクは続落もV字回復業績を見直して大底買いに一考余地

どう見るこの株

 ハイブリッドテクノロジー<4260>(東証グロ-ス)は、前日19日に44円安の444円と4営業日続落して引け、10月22日につけた直近安値432円を前に下値を確認する動きを続けた。同社株は、今年10月15日に前2024年9月期業績を下方修正し直近安値まで売られ、その後11月14日に発表した9月期決算で、今2025年9月期業績が、V字回復と予想されたことでリバウンドしたが、戻りが鈍いとしてポジション調整売りが続いた。ただこの安値は、2022年11月に買われた上場来高値1370円からアノマリーの「半値八掛け二割引き」の株価水準となって大底打ちを示唆しており、逆張りも一考余地がありそうだ。

■DX向け開発需要が続伸し前期M&Aの子会社2社もフル寄与

 同社の前2024年9月期業績は、同社がシステムエンジニアを大幅増強して開発拠点としているベトナムで、リソースをホーチミン、ハノイに集中し経営効率化を高めるために、ダナンの開発拠点を閉鎖し関連の減損損失などを計上したことなどから下方修正され、純利益は5300万円(前々期比66.9%減)と大幅な連続減益となった。これに対して今2025年9月期業績は、売り上げ32億5800万円(前期比3.9%増)、営業利益2億5100万円(同2.31倍)、経常利益2億700万円(同2.13倍)、純利益1億3200万円(同2.49倍)とV字回復が予想されている。

 ダナン拠点閉鎖損失が一巡し、デジタルトランスメーション(DX)の需要増加で情報システム開発の「ハイブリッド型サービス」が堅調に推移し、今年4月に子会社化し前期下期に9700万円の売り上げを計上したWurや、同じく7月に子会社化し前期第4四半期に1億1200万円の売り上げを計上したドコドアが、それぞれ今期にフル寄与し、さらに11月にはベトナムで参入したディストリビューション事業、ベトナムでの国内独占販売権を取得したイスラエルのArcSaber社の次世代AIセキュリティプラットフォーム「Device Total」の営業展開なども上乗せとなることなどが寄与する。

■上場来高値から「半値八掛け二割引き」の株価水準で大底打ちを示唆

 株価は、ドコドアのM&Aで590円と急伸したものの、8月の日経平均株価が過去最大の下落幅となる全般相場急落にツレ安して年初来安値410円と売られ、前期第3四半期業績の2ケタ増収増益着地などを手掛かりに521円とリバンドしたが、前期業績の下方修正で432円と再調整した。同安値からは、今期業績のV字回復予想で戻りを試したものの売り物に押されている。ただこの株価水準は、2022年11月につけた上場来高値1370円から約70%の調整となり、アノマリーの「半値八掛け二割引き」通りに大底打ちを示唆している。今期業績のV字回復予想も手掛かりに逆張りも一考余地がありそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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