中旬の日銀政策決定待ち、不発なら夏枯れ相場の可能性=犬丸正寛の相場展望

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 6月最初の週は急反落の出足となった。週足・26週線まで戻したが、景気対策が期待外れだったことから26週線に突き返される動きとなった。これで、昨年暮れからほぼ6カ月、中期相場の強弱目安とされる26週線の下で推移ということになっている。

 消費税引上げ延期を決定したが、延期しなくてはならないほど景気が芳しくないにもかかわらず景気対策の出なかったことから失望売りとなった。子育て支援など社会保障は赤字国債を発行してまではやらないとも表明した。

 7月10日の参議院選挙は、景気対策のないまま、これまでのアベノミクスの成果とオバマ大統領広島訪問効果による内閣支持率上昇で戦うことになる。負けることはないだろうが苦戦も予想されそうだ。

 今後、15日の日銀の金融政策決定会合で追加の金融量的緩和があるかどうかが注目される。実施ならマーケットは好感するだろうが、見送りなら、「夏枯れ相場」の公算大である。幸い、日経平均をみれば、下値切り上げの形が崩れていないことは救いだ。中旬の金融政策を見守る相場から来週は小動きの展開が予想される。(執筆者:犬丸正寛 株式評論家・日本インタビュ新聞社代表)

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