「夢」を買うテーマ相場から、現実の「業績」を買う展開へ=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛の相場展望 来週からしばらくは、『夢は要らない、業績が欲しい』という展開が予想される。政府の経済政策などマクロには期待できず、これから発表が本格化する9月中間決算のミクロに注目する相場展開といえそうだ。

閣僚のゴタゴタで消費税10%判断を前に政府の経済政策はもたついている。期待されたカジノも雲行きが怪しくなっている。とくに、証券コード番号という背番号を持たない非上場企業及び一般庶民の景気は芳しくない。アベノミクスが狙いとする全国津々浦々まで景気回復を実感する、という状況には程遠い。マクロの景気面では相場は強気になり難い。

これをカバーできるのが、背番号を持つ上場企業の9月中間決算といえる。トヨタ自動車の9月中間期営業利益は円安効果、アメリカ景気の好調効果などで最高益と報道されている。

アメリカ向け輸出が多く、円安効果の見込める銘柄には好調な決算が予想される、株価も好反応が予想される。

ただ、ポイントは9月中間決算は良くても今3月期通期がどのていど増額修正されるかである。たとえば、日経平均の予想1株利益が直近の1034円が1100円前後まで上向くかどうかである。

NYダウが上伸しているのもダウ予想1株利益が1080ドルと高水準にあるからだ。日経平均も1株利益が向上するようなら一段高は期待される。今後は日経平均予想1株利益の動向を見守る展開とみられる。

物色対象は、9月中間決算の発表が一巡まるまでは、新興系の「夢」を求める銘柄の人気は一服だろう。当面は、「好決算」がもっともおいしい材料だからである。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■AI機能強化でさらに便利に!Siriの進化とChatGPT統合で作業効率向上  Appleは3月…
  2. ■ChatGPT Enterpriseを活用し、業務効率化と新たな価値創造を推進  ふくおかフィナ…
  3. ■2024年度の美容室倒産件数、前年を大幅に上回る197件  帝国データバンクの調査によると、20…
2025年4月
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
282930  

ピックアップ記事

  1. ■スタンレー電気など年初来安値銘柄の業績見通しに焦点  日経平均株価が4月に大幅下落する中、年初来…
  2. ■トランプ劇場、急転換の舞台裏!米中摩擦、FRB人事…予測不能な変幻自在  「クルマは急に止まれな…
  3. ■5大商社決算発表を前に高まる投資家の期待感  世界三大投資家の一人ウォーレン・バフェットが日本の…
  4. ■「市場の反乱」の一段落で「市場の勝利」を期待しバフェット流に商社株にバリュー株投資も一考余地  …
  5. ■株価55%高もまだ割安!?記念優待利回り10%超の注目株  10日には米国の関税発動停止を受け、…
  6. ■一喜一憂の投資家心理、トランプ関税「一時停止」の罠  まずフェイクニュースかと目と耳を疑った。次…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る