フォーカスシステムズは再動意で上値試す、システム需要高水準で18年3月期2桁営業増益予想

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 フォーカスシステムズ<4662>(東1)は、公共関連・民間関連のシステム構築・保守・運用を主力として、セキュリティ機器関連事業も展開している。システム需要が高水準であり、18年3月期2桁営業増益予想である。株価は急伸した01年来の高値圏から一旦反落したが再動意の形だ。上値を試す展開が期待される。

■システム構築・保守・運用を主力としてセキュリティ機器関連事業も展開

 公共関連・民間関連のシステム構築・保守・運用・管理サービスを主力として、セキュリティ機器関連事業も展開している。顧客別に見るとNTTデータ<9613>関連および日本IBM関連を主力として、CTC(伊藤忠テクノソリューションズ)<4739>関連、ITホールディングス関連、沖電気<6703>関連、ソフトバンク<9984>関連などが続いている。

 中期成長に向けた重点戦略として、需要が潤沢なインフラビジネス分野における技術者の育成、ノウハウ蓄積にも繋がる運用系業務分野におけるシェア拡大、業務アプリケーション分野における専門技術への取り組み強化による対応領域拡大を推進している。

■18年3月期は2桁営業増益予想

 今期(18年3月期)非連結業績予想(5月12日公表)は売上高が前期(17年3月期)比3.1%増の184億円、営業利益が同14.3%増の8億50百万円、経常利益が同12.1%増の8億20百万円、純利益が同5.7%減の5億20百万円としている。配当予想は前期と同額の年間12円50銭(期末一括)で、予想配当性向は33.3%となる。

 純利益は税金費用の増加で減益見込みだが、企業のIT投資が高水準に推移し、前期の一部プロジェクトで発生した進捗遅れの影響一巡も寄与して2桁営業増益・経常増益予想である。より優秀な人材確保への採用投資、現社員に高付加価値(最先端技術の習得やマネジメントスキル向上)を付けるための技術者への教育投資、ガバナンス強化を目的とした社内管理体制への人的投資も推進する。

■株価は再動意の形で上値試す

 株価の動きを見ると、急伸して01年来の高値圏となった6月高値1288円から一旦反落したが、その後の1000円近辺での短期モミ合いから上放れて、7月7日には1253円まで上伸した。再動意の形だ。

 7月7日の終値1223円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想EPS37円55銭で算出)は32~33倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間12円50銭で算出)は1.0%近辺、前期実績PBR(前期実績のBPS524円24銭で算出)は2.3倍近辺である。時価総額は約199億円である。

 目先的には過熱感が強いが、週足チャートで見ると13週移動平均線と26週移動平均線近辺が上向きに転じて先高感を強めている。また月足チャートで見ると安値圏モミ合いから上放れた形だ。上値を試す展開が期待される。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)

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