【新規上場(IPO)銘柄】ツナグ・ソリューションズは業績予想の上振れも十分視野に入る、下値水準まで押す場面は買い妙味

株式市場 IPO 鐘

 ツナグ・ソリューションズ<6551>(東マ)は、本年6月30日に東京証券取引所マザーズに上場。同社グループは、採用市場のインフラとなるべく、グループ5社で人材の集客から、採用、定着に至るまでのあらゆるサービスをワンストップで提供している。アルバイト・パート採用における様々な悩みを解決するRPO(リクルートメント・プロセス・アウトソーシング)を中心とした「人材サービス事業」、求人サイトの企画・運営を主力とした「メディアサービス事業」、そして「リテールサービス事業」の3つの事業を展開している。

 人材サービス事業では、アルバイト・パート中心の採用コンサルティングならびに採用代行業務を行うアウトソーシング領域と、イベントや求人原稿制作の受託業務を行う業務代行領域、人材派遣関連のビジネスや従業員の定着支援等を行うその他領域で事業を展開している。メディアサービス事業においては、株式会社インディバルを通じて、アルバイト・パートを中心とする求人 メディアの運営等を行っている。リテールサービス事業では、株式会社チャンスクリエイターにてコンビニエンスストアを計3店舗運営している。

 8月14日に発表した今2017年9月期第3四半期業績実績は、売上高52億0400万円、営業利益2億6400万円、経常利益24400万円、純利益1億2500万円に着地。特に人材サービス事業においては、主力のアルバイト・パートのアウトソーシング領域が大きく伸張したほか、メディアサービス事業においても、新規サービスへの注力等が奏功し、業績は堅調に推移している。

 今17年9月期業績予想は、売上高63億8800万円(前期比25.6%増)、営業利益2億9200万円 (同27.0%増)、経常利益2億6900万円(同20.1%増)、純利益1億2000万円(同12.3%増)を見込む。

 株価は、7月4日高値6400円から同13日安値4790円まで調整を挟んで同26日に上場来高値6920円と上昇。8月22日安値4800円と往って来いとなった後、モミ合っている。過重労働対策としてのアウトソーシングニーズの増加を背景とした、コンビニ業界や自動車業界等を中心とした既存顧客の売上が増加、新規取引顧客も増加しており、中長期的に成長が続くと予想する。第3四半期営業利益は年計画に対する進捗率が90.4%と順調に推移しており、業績予想の上振れも十分視野に入る。4800円どころの下値水準まで押す場面は買い妙味が膨らみそうだ。(株式評論家・信濃川)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■ガソリン・軽油の暫定税率廃止法成立  ガソリン暫定税率廃止法は11月28日に成立し、ガソリン税2…
  2. ■うつ・統合失調症・発達障害を脳から理解する、最前線研究を平易にまとめた一冊  翔泳社は11月25…
  3. 【新築マンションの短期売買を分析】  国土交通省は11月25日、三大都市圏および地方四市の新築マン…
2025年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

ピックアップ記事

  1. ■「大きく産んで小さく育てる」IPO市場、期待裏切る後半戦  48勝2分10敗である。2025年の…
  2. ■日銀イベント通過で円高前提、紙・パ株が師走相場の主役候補  今週のコラムは、日銀の金融政策決定会…
  3. ■FOMC通過も市場は波乱、金利と為替に残る違和感  FRB(米連邦準備制度理事会)のFOMC(公…
  4. ■眠れる6900トンの金が動き出す、「都市鉱山」開発でリデュース株に追い風  今週の当コラムは、金…
  5. ■天下分け目の12月10日、FRB利下げで年末相場は天国か地獄か?  天下分け目の12月10日であ…
  6. ■AI・データセンター需要拡大に対応、測定能力は従来比最大2倍  リガク・ホールディングス<268…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る