サンコーテクノの第3四半期連結業績はファスニング事業が順調で増収増益

■各種設備工事等の需要回復に伴い、主力製品である金属系あと施工アンカーの販売が堅調に推移

 サンコーテクノ<3435>(東2)の第3四半期連結業績は、ファスニング事業が順調であったことから、増収増益となった。

 同社グループが関連する建設市場は、都市再開発や、東京オリンピック・パラリンピック関連事業を中心として、民間設備投資・公共投資ともに底堅い動であった。一方で、技能労働者の慢性的な不足等による建築着工量の減少や地域格差が解消されていないことに加え、利益面においては、資材価格や労務費の高騰等による影響が一部顕在化している。

 この様な状況の中で、同社のファスニング事業では、各種設備工事等の需要回復に伴い、主力製品である金属系あと施工アンカーの販売が堅調に推移した。また、耐震工事等の減少により低迷していた接着系あと施工アンカーの販売が底入れしたほか、土木関 連を中心に、完成工事高が大幅に増加したことなどから、総じて順調に推移した。

 機能材事業は、アルコール測定器の販売及び電子基板関連の販売が好調に推移した、一方、電動油圧工具関連は、国内販売が低調に推移した。

 その結果、18年3月期第3四半期連結業績は、売上高116億75百万円(前年同期比3.9%増)、営業利益7億47百万円(同1.9%増)、経常利益7億56百万円(同1.9%増)、純利益5億01百万円(同2.7%増)となった。

 事業別の業績は、ファスニング事業は、売上高は91億20百万円(同7.7%増)、セグメント利益は11億50百万円 (同9.5%増)。

 機能材事業は、売上高は25億54百万円(同7.7%減)、セグメント利益は3億05百万円(同9.1%減)。

 第3四半期の機能材事業は減収減益であったが、主力のファスニング事業が順調に推移していることから、通期連結業績予想は、当初予想を据え置いている。

 ちなみに、今期18年3月期通期連結業績予想は、売上高163億円(前期比5.2%増)、営業利益12億円(同6.7%増)、経常利益11億90百万円(同6.3%増)、純利益8億円(同1.1%増)と3期ぶりの増収増益を見込む。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■東京大学発スタートアップが開発、19自由度のヒューマノイドロボット  東京大学発スタートアップH…
  2. ■売却面積は約1.6倍に、総額1,785億円超の譲渡価額  東京商工リサーチは6月30日、2024…
  3. ■従来の検索では見つけられなかった本との出会いを創出  富士通<6702>(東証プライム)傘下の富…
2025年8月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

ピックアップ記事

  1. ■株主還元強化が市場の安心材料に  東京エレクトロン<8035>は8月1日、2025年3月期の業績…
  2. ■市場の霧が晴れ始めた、個別銘柄の好調が投資家を惹きつける  前週31日の植田和男日銀総裁の記者会…
  3. ■利上げか、現状維持か?日銀総裁の決断で明暗分かれる8月相場  日銀の金融政策を巡る不確実性が続く…
  4. ■選挙惨敗の石破首相に退陣要求、政局混迷の行方  まるで狂言の『乳切木』(ちぎりき)を観るようであ…
  5. ■九州地盤銘柄に割安感、福証単独上場企業にも注目集まる  東京エレクトロンやアドバンテストなどの半…
  6. ■参院選で与党過半数割れ、石破政権の行方不透明に  7月20日投開票の参議院議員選挙は、大手メディ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る