【新規上場(IPO)銘柄】ユーピーアールは10月15日に本決算を発表、前期業績は織り込み済み

株式市場 IPO 鐘

ユーピーアール<7065>(東2)は、本年6月12日に東京証券取引所市場第二部に上場。同社グループは、木製パレットの製造業者として山口県宇部市に創業し、それ以来「パレットを通じ人々の生活を便利にすること」を事業原点として、パレット等物流機器のレンタル及び販売を主たる業務とする「物流事業」と位置情報・遠隔監視ソリューションを提供する IoT サービスとカーシェアリングを提供するビークルソリューションサービスからなる「コネクティッド事業」を展開している。

 トラックドライバーの高齢化や人手不足が更に深刻化する中、昨年7月に起きた西日本豪雨災害によって鉄道の貨物輸送網が遮断され、トラック輸送が急激に拡大したため、運送会社がバラ積みを敬遠しパレット輸送を急拡大したことに加え、本年10月の消費税増税前の駆け込み需要へ対応するために各社が在庫を積み増す中、レンタルパレットの需要は増加傾向が続いている。

 前19年8月期第3四半期業績実績は、売上高86億5500万円、営業利益7億0200万円、経常利益8億3500万円、純利益4億6200万円に着地。

 7月12日大引け後に今20年8月期業績予想と配当予想の上方修正を発表済みで、売上高は従来予想の112億6100万円(前の期比8.6%増)から115億8700万円(同11.8%増)、営業利益は同5億2000万円(同18.3%減)から7億0600万円(同11.1%増)、経常利益は7億2400万円(同9.9%減)から9億4300万円(同17.4%増)、純利益は4億0700万円(同28.2%減)から5億0500万円(同10.9%減)に見通し。年間配当予想は、期末一括は同25円から35円を予定している。

 株価は、6月14日につけた上場来安値3400円から8月14日に上場来高値6930円と上昇。前期業績については織り込み済みとの見方から、配当落ちに伴い、9月3日安値5230円と下げている。本決算の発表は10月15日を予定しており、今20年8月期業績予想を見極めようと手控えムードが強まっている。目先5000円どころが下値となるか、注目したい。(株式評論家・信濃川)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■東京大学発スタートアップが開発、19自由度のヒューマノイドロボット  東京大学発スタートアップH…
  2. ■売却面積は約1.6倍に、総額1,785億円超の譲渡価額  東京商工リサーチは6月30日、2024…
  3. ■従来の検索では見つけられなかった本との出会いを創出  富士通<6702>(東証プライム)傘下の富…
2025年8月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

ピックアップ記事

  1. ■株主還元強化が市場の安心材料に  東京エレクトロン<8035>は8月1日、2025年3月期の業績…
  2. ■市場の霧が晴れ始めた、個別銘柄の好調が投資家を惹きつける  前週31日の植田和男日銀総裁の記者会…
  3. ■利上げか、現状維持か?日銀総裁の決断で明暗分かれる8月相場  日銀の金融政策を巡る不確実性が続く…
  4. ■選挙惨敗の石破首相に退陣要求、政局混迷の行方  まるで狂言の『乳切木』(ちぎりき)を観るようであ…
  5. ■九州地盤銘柄に割安感、福証単独上場企業にも注目集まる  東京エレクトロンやアドバンテストなどの半…
  6. ■参院選で与党過半数割れ、石破政権の行方不透明に  7月20日投開票の参議院議員選挙は、大手メディ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る