フライトホールディングスの20年3月期通期決算は、大幅増収増益のV字回復で着地

■Incredist Premiumの売上が予想を上回り、前回予想を5億17百万円上回る

 フライトホールディングス<3753>(東2)は、20日引け後、20年3月期業績予想を修正し、通期決算を発表した。20年3月期通期決算は、大幅増収増益のV字回復で着地した。

 20年3月期連結業績は、売上高40億円としていたが、保守的に見積もっていた Incredist Premium(インクレディスト・プレミアム)の売上が予想を上回り、売上高は前回予想を5億17百万円上回る45億17百万円(増減率12.9%増)となった。しかし、利益面については、赤字プロジェクトの発生等により、営業利益は前回予想を17百万円下回る5億42百万円(同3.1%減)、経常利益は29百万円下回る4億70百万円(同5.9%減)となった。しかし、最終利益については、前回予想を34百万円上回る3億64百万円(同10.5%増)となった。

 その結果、20年3月期連結業績は、前年同期の赤字決算から一転、大幅増収増益の黒字転換となった。

 セグメント別の業績は、コンサルティング&ソリューション事業は、大型の基幹システム開発案件の進捗遅れ等により、受注損失引当金繰入額76百万円を計上し、減益となっているが、本システム開発は数年掛かりの大型案件であり、稼働開始後のシステム保守の受注も見込まれること から、工程全体での収益化を見込んでいる。 以上の結果、売上高は10億03百万円(前期比27.8%増)、営業利益△2億37百万円(前期40百万円)と大幅増収ながら赤字となった。

 サービス事業は、当期に「Incredist Trinity Mini」の大型納品があったことにより、大幅な増収増益となった。売上高は33億84百万円(同580.9%増)、営業利益は10億43百万円(前期△1億98百万 円)と大幅増収増益。

 ECソリューション事業においては、B2B向けECサイト構築パッケージ「EC-Rider B2B」の開発及び販売に注力した。 引き合い状況は堅調だが、受注した案件が来期に後ろ倒しになった影響により、売上高1億29百万円(同7.5%減)、営業利益0百万円(同91.7%減)となった。

 今期については、コンサルティング&ソリューション事業は、大手流通系企業向けの大型基幹システム開発が進行しており、また、サービス事業においてはキャッシュレスの流れが継続しており、引き合いは活況であり、商談も多数ある。 しかし新型コロナウイルスの感染症拡大の影響により、顧客企業側の投資計画、事業計画に変更があるかどうかなど、新型コロナウイルス問題に起因する影響を読み切れないため、現時点では業績予想の発表を控えるとしている。

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