【どう見るこの相場】米国株追撃の優先条件はコロナワクチン接種?!関連株は株高最前線にカムバック

どう見るこの相場

 今週こそ日本株は、米国株にキャッチアップできるだろうか?米国市場では、前週末16日にダウ工業株30種平均(NYダウ)とS&P500株価指数が、連日の最高値更新となり、ナスダック総合株価指数も、10年物国債利回りがやや上昇したにもかかわらず、今年2月3日以来の高値水準となった。一方、わが日経平均株価は、3万円の大台を前にモタつき、東証第1部の売買代金は盛り上がらずに年初来の薄商いで、EU(欧州連合)各国の株価にも水を開けられ、一人負け状態が続いた。

 日本株の立ち遅れについては、いろいろとマーケットコメントされてきた。新型コロナウイルス感染症の感染再拡大、ワクチン接種のスピード不足、国内景気の先行き不透明感、これから本格化する決算発表の期待外れ懸念、米中対立先鋭化による地政学リスクなどいろいろ取り沙汰されてきたが、「群盲象を撫でる」でいまひとつシックリとはこなかった。しかし、前週末16日の日米両市場の市況コメントから、米国株へのキャッチアップの優先条件が読み取れるようなのだ。

 16日のNYダウの連日の最高値更新は、コロナワクチン接種の普及による経済活動の正常化、景気指標の好転を引き金にしたからである。米国の1日当たりのワクチン接種は300万人を超え、ワクチンを1回でも接種した人口は、米国全体の4割近くに達し、複数の州では5割に近付いていると伝えられている。このため16日に発表された景気指標でも、住宅着工件数や消費者態度指数が市場予想を上回って好転を鮮明化させた。

 これに対して日本国内では、緊急事態宣言が今年3月21日に解除されて1カ月も経たずに「まん延防止等重点措置」の適用地域が10都府県に広がるなど深刻化したが、ワクチン接種はようやく65歳以上の一部高齢者に始まったばかりで、優先順位の医療従事者への接種率も、まだ14%にとどまったと報告された。またこの感染再拡大についても、菅偉義首相は「大きなうねりにはならない」と国会答弁する一方、政府の感染症対策分科会の尾身茂会長は「第4波に入ったと考えて差し支えない」と表明するなど温度差があることも気になる。米国株へのキャッチアップは、何を置いてもワクチン接種となるはずであるからだ。

 その菅首相も、訪問中の米国で17日にファイザー社の最高経営責任者とワクチンの追加供給について電話協議をしたと伝えられ、担当の河野太郎規制担当大臣はこの結果、9月末までに接種対象者全員分を確保できる見通しを示した。なぜ電話協議だったのか、なぜ東京オリンピック・パラリンピックが閉幕後の9月末なのか素朴な疑問符がつくが、これでワクチン接種に弾みがつけば米国株追撃の優先条件が充足される。ということで今週の当特集は、このキャッチアップ・シナリオをベースに新型コロナ感染症関連株にもう一度注目、ワクチン接種関連株、PCR検査株はもちろん、巣ごもり関連の「ウイズ・コロナ」株が株高の最前線にカムバックすることを期待し、アプローチすることとした。

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