トーソーは22年3月期1Q減益、通期予想据え置き

(決算速報)
 トーソー<5956>(東2)は8月2日の取引時間中に22年3月期第1四半期連結業績を発表した。住宅市場持ち直しなどで増収だが、世界的な原材料価格高騰の影響で減益だった。通期予想を据え置いた。需要が回復基調であり、後半の挽回を期待したい。株価は上値を切り下げたが調整一巡感を強めている。第1四半期減益に対するネガティブ反応も限定的だった。戻りを試す展開を期待したい。

■22年3月期1Qは原材料価格高騰で減益、通期予想据え置き

 22年3月期第1四半期連結業績は、売上高が前年同期比1.3%増の48億44百万円、営業利益が42.2%減の90百万円、経常利益が36.0%減の1億05百万円、親会社株主帰属四半期純利益が39.9%減の61百万円だった。なお収益認識に関する企業会計基準第29号適用で売上高は6百万円、営業利益は2百万円減少した。

 住宅市場の持ち直しなども背景として増収だが、世界的な原材料価格高騰の影響で売上総利益率が0.7ポイント低下したため各利益は減益だった。室内装飾関連事業は0.5%増収だが48.3%増益、その他は62.3%増収で黒字転換した。

 通期の連結業績予想(収益認識に関する企業会計基準第29号適用のため前期比増減率は非記載)は据え置いて、売上高が217億円、営業利益が7億20百万円、経常利益が7億30百万円、親会社株主帰属当期純利益が4億70百万円としている。21年3月期実績値との単純比較で、売上高は1.3%増収、営業利益は34.4%減益、経常利益は36.0%減益、当期純利益は37.3%減益となる。配当予想は21年3月期と同額の10円(第2四半期末5円、期末5円)である。

 新型コロナ影響による不透明感などを考慮して減益予想としている。第1四半期の進捗率は低水準だが、需要が回復基調であり、後半の挽回を期待したい。

■株価は調整一巡

 株価は上値を切り下げたが調整一巡感を強めている。第1四半期減益に対するネガティブ反応も限定的だった。戻りを試す展開を期待したい。8月2日の終値は519円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS52円67銭で算出)は約10倍、時価総額は約52億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■グローバルモデルに匹敵する日本語対応の高性能生成AIを4月から順次提供  ELYZAとKDDI<…
  2. ■優勝への軌跡と名将の言葉  学研ホールディングス<9470>(東証プライム)は3月14日、阪神タ…
  3. ■新たな映画プロジェクトを発表  任天堂は3月10日、イルミネーション(本社:米国カリフォルニア州…
2024年4月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■金先物と原油価格、史上最高値に迫る―地政学リスクが市場に与える影響  今週のコラムは、異例中の異…
  2. ■「虎」と「狼」の挟撃を振り切り地政学リスク関連株で「ピンチはチャンス」に再度トライ  東京市場は…
  3. ■海運株と防衛関連株、原油価格の動向に注目集まる  地政学リスクによる市場の不安定さが増す中、安全…
  4. ■中東緊張と市場動向:投資家の選択は?  「遠い戦争は買い」とするのが、投資セオリーとされてきた。…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る