【株式市場特集】木材・鋼材関連株、さらに究極の「インフレヘッジ」資産とされる金価格関連株に注目

木材 住宅

 当特集は、代表銘柄として市況関連の3セクター株に注目することとした。木材関連株、鋼材関連株、さらに究極の「インフレヘッジ(回避)」資産とされる金価格関連株で、いずれも今回の決算発表では業績の上方修正組が目立ち、株価も割安水準にある。とくに木材関連株は、今週17日に発表予定の10月の米住宅着工件数の動向次第では今年春先の「ウッドショック」も連想され、鋼材関連株も、バイデン政権の1兆ドル規模のインフラ投資法案の恩恵を享受できる追い風もある。すでに動意付いている関連株もあり、「千載一遇のチャンス」、あるいは「千載二遇」、「千載三遇」も期待したい。

■いずれも業績上方修正と増配のダブル効果で株価推進力

 木材関連株は、世界的に木材が供給不足となり、価格が高騰した「ウッドショック」で今年6月に掛けて年初来高値をつける銘柄が続出して関連株相場の第一幕となったが、ここにきて業績を上方修正した銘柄を中心に再人気化している。17日発表の10月の米住宅着工件数の動向によってはさらに上値追いが期待できる。足元ではシー・エス・ランバー<7808>(JQS)とJKホールディングス<9896>(東1)が、業績上方修正と増配のダブル効果で年初来高値まで買い直されているが、同様のOCHIホールディングス<3166>(東1)、セブン工業<7896>(東1)、ナイス<8089>(東1)も低PER・PBR水準にあり、キャッチアップしよう。

 鋼材関連の電炉株では、鉄スクラップ価格を販売価格に転嫁できたかできなかったので業績の上方修正と下方修正が交錯、勝ち組・負け組に分かれた。勝ち組では大和工業<5444>(東1)と丸一鋼管<5463>(東1)が、米国子会社の好業績が業績上ぶれ要因の一つとなっており、バイデン政権のインフラ投資法案の追い風も期待される。業績上方修正と増配を発表した東京製鉄<5423>(東1)、中山製鋼所<5408>(東1)、大阪製鉄<5449>(東1)、中部鋼鈑<5461>(名1)、山陽特殊製鋼<5481>(東1)などもまさに「鉄は熱いうちに打て」となりそうだ。また鉄スクラップのリサイクル会社のエンビプロ・ホールディングス<5698>(東1)、イボキン<5699>(JQS)も、関連人気を高めよう。

■インフレ圧力が高まり金先物価格は6月中旬以来5カ月ぶり高値

 金先物価格は、長期金利の上昇とインフレヘッジ目的の買いが綱引きとなっているが、前週末12日の米国市場では、インフレ圧力が高まるなか通常取引後の時間外取引で一時1トロイオンス=1871.4ドルと今年6月中旬以来、5カ月ぶりの高値をつけた。人類始まって以来の究極の安全資産としての「金神話」信仰が連綿と続いていることを示している。産金株の住友金属鉱山<5713>(東1)のほか、貴金属リサイクルのアサカ理研<5724>(JQS)、アサヒホールディングス<5857>(東1)、松田産業<7456>(東1)が、定番銘柄として再浮上しよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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