【注目銘柄】タムロンは年初来高値を射程圏、再増配の権利取りを再々上方修正業績が支援し値幅効果期待

注目銘柄

 タムロン<7740>(東証プライム)は16日、15円高の3440円まで上げて4営業日続伸しており、11月25日につけた年初来高値3575円を射程圏に捉えている。同社株は、今年11月22日に今2022年12月期の配当の再増配を発表しており、12月28日の権利付き最終日を前に権利取りの買い物が増勢となった。合わせて同社は、今12月期業績も3回上方修正し連続して過去最高更新を見込んでいることも見直し、値幅効果を期待して割安修正買いも交錯している。

■今期業績の3回の上方修正をベースに今期配当も2回増配

 同社の今期配当は、今年4月の今期業績の1回目の上方修正を受け中間配当を期初予想の25円から30円に引き上げ期初予想の57円を据え置いた期末配当とともに年間87円(前期実績82円)に増配した。その後、今期業績は、今年7月、11月と合計3回上方修正されており、配当は、この業績再々上方修正に伴い期末配当を57円から85円に引き上げ、年間115円に連続大幅増配を予定している。年間配当利回りは3.35%と東証プライム市場の全銘柄平均2.53%を大きく上回り、所有期間利回り的にも権利取りの動きを誘っている。

 一方、再々上方修正された今2022年12月期業績は、売り上げ643億円、営業利益100億円、経常利益105億円、純利益73億5000万円と予想され、会計基準が変更されたため前期業績との比較はないが、単純計算すると前期比11.7%増収、34.9%営業増益、39.4%経常増益、42.1%純益増益と連続して大きく伸び過去最高を更新する。利益は、期初予想から21億円~29億円上ぶれる。写真関連事業ではミラーレスカメラ用交換レンズが好調に推移し5機種の新製品投入効果も上乗せとなり、監視&FA事業でもカメラモジュールが好調に推移、円安ドル高が進んだことなどが要因となっている。

■窓埋めをほぼ終了して年初来高値にキャッチアップもなおPERは9倍

 株価は、前期配当の権利落ちにロシアのウクライナ侵攻に伴う世界同時株安が重なって年初来安値2121円に突っ込んだが、その後の3回の今期業績の上方修正、2回の増配とともに上値を追い、2回目の今期配当の増配では窓を開けて急伸し年初来高値3575円まで上値を伸ばした。足元では、この時に開けた窓埋めもほぼ終了しPER9.7倍の割安修正に再発進している。年初来高値抜けから2007年10月につけた上場来高値4550円を目指そう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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