ヨシムラ・フード・HDが後場急浮上、中国による日本の水産物の全面輸入停止の影響は軽微とし見直し買い

■北海道産のホタテ、中国向けは5%、主な販売先はアメリカやヨーロッパ

 ヨシムラ・フード・HD(ヨシムラ・フード・ホールディングス)<2884>(東証プライム)は8月25日の後場、急速に値を戻して始まり、前引けの12%安(132円安の984円)に対し、後場は5%安(56円安の1060円)で始まった。正午に「中国による日本産水産物の全面的な輸入停止による当社業績への影響について」を発表し、「本件が(子会社)マルキチの売上高に与える影響は軽微」などとし、好感されている。

 原発処理水の海洋放出が24日始まったことを受け、中国は即日、日本産水産物の全面的な輸入停止を発動した。ヨシムラ・フード・HDの発表によると、同社の子会社である株式会社マルキチは、北海道産のホタテを加工し、主に海外へ販売している。主な販売先はアメリカやヨーロッパで、中国への販売額は売上高全体の約5%と限定的。マルキチの工場は、国内でも限られた企業しか取得していない対EU、対アメリカ向けの「HACCP認証」を取得している。また、中国の措置にともない、世界的なホタテの相場価格が変動する可能性も考えられるが、マルキチの冷凍ホタテの賞味期限は3年であり、大規模な冷凍保管設備を保有していることから、今後の相場や状況を見極めながら販売戦略を立てることが可能となっている。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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