京セラとヘルスケアシステムズが「生体マーカー即時検査装置」を開発、女性の健康支援に期待

■大豆イソフラボンの代謝物「エクオール」を尿や唾液で測定できる画期的な装置

 京セラ<6971>(東証プライム)とヘルスケアシステムズは30日、尿や唾液などの生体試料を用いて、体内の栄養等の成分情報をその場で測定し、即時に結果を提供する『生体マーカー即時検査装置』を共同で開発したと発表。この装置では、京セラが開発したSAWバイオセンサーを活用している。SAWバイオセンサーは小型で作製でき、光学系部品が不要となり検査装置の小型化を実現できる。

 今回初めて、同検査装置に「エクオール検査」を実用化した。「エクオール」とは、大豆イソフラボンが腸内細菌によって代謝された産物で、エストロゲン(女性ホルモン)活性があることから更年期医療・女性医療における代替療法として注目されている。この装置では、尿中の「エクオール」濃度を定量値として示する。ヘルスケアシステムズは、2012年に郵送検査キット化に成功し、同社のエクオール抗体技術を利用している。

 「生体マーカー即時検査装置」は、持ち運びも容易であるため、さまざまなシーンで活用可能である。医療機関への来院時の待ち時間を利用して検査を行い、その場で検査結果を伝えることも可能である。また、ドラッグストアや薬局などにも設置可能で、即時検査が実現できる。さらに、専門の測定技術を要しない手順を目指しているので、健康イベントの場での活用も期待できる。将来的には、「エクオール検査」だけでなく、さまざまな健康状態のデータと結合して、一人ひとりの生体マーカーに合った食事や生活習慣を提案するようなヘルスケアプラットフォームの実現を目指していくとしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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